2013
04/14
日

2008年9月にフルモデルチェンジしたズズキの4代目ワゴンR。先代はスペース重視の箱みたいな軽自動車だったが、この4代目ではスペースとデザインを両立させたボディスタイルに変更。4代目からはリアのクォーターウィンドウを廃止したことでリアドアの開口幅を拡大。ゆったりとした足元に加えてリアシートの乗降性も向上させた。内装ではそれまでのコラムシフトを廃止し、インパネシフトを採用。室内空間の設計を見直し室内長を1870mmから1975mmmへ拡大させた。その一方でラゲッジルームが先代よりも狭くなってしまったがリアシートのスライド幅をアップさせたことで使い方に応じてこれをカバーしている。エンジンは先代と同じくK6A型となるものの改良が行われ燃費がアップ。加えて自然吸気エンジンのCVT仕様車では電子制御スロットルが初採用されるなど順当なレベルアップを果たしている。安全技術としてはこれまたワゴンR初となるESPがメーカーオプションとして設定されるなどベーシックな軽自動車の魅力がさらにアップしたフルモデルチェンジとなっていた。
先代同様にノーマルモデルとスポーティーモデルの2種類を用意するが、スポーティーモデルは先代の後半で登場したスティングレーに統一。それまでのスポーティーなワゴンR=RRは完全終了となり、4代目からは新たな段階に進む形となった。

フロントデザイン。3代目のオーソドックスな角形ヘッドライトとはうってかわり、斜めの切り込みを入れたスタイリッシュなヘッドライトに変更された。これにオーソドックスなグリルとバンパーが組み合わされる。先代の印象からがらりと変化し、ベーシック路線からスタイリッシュ路線へと舵を切ったデザインだ。

サイドから。先代では箱型が印象的だったが、4代目ではルーフ部分が前方にかけて斜めに傾斜し先代までの箱とは違う感じだ。

リアのコンビランプも先代までの長方形から、斜めに切り込み気味の形に変更されている。

搭載されたエンジンはK6A型3気筒自然吸気エンジンと3気筒DOHCインタークーラー付きターボエンジンの2種類。自然吸気エンジンは最高出力54ps(40kW)/6500rpm、最高出力は6.4kg・m(63N・m)/3500rpm。

ターボエンジンは最高出力64ps(47kW)/6000rpm、最大トルクは9.7kg・m(95N・m)/3000rpm。先代までノーマルモデルのターボエンジンはMターボという燃費とパワーを両立した60馬力仕様だったが、4代目ではスポーツモデルと同じエンジンに変更されている。
トランスミッションは4AT、CVT、一部廉価グレードに5MTが用意される。モデル後半では副変速機付きのCVTが搭載され、アイドリングストップもグレードによっては搭載されている。また、前述のとおりスポーティーモデルのRRは廃止されスティングレーに統一。ターボモデルはデビュー当初、最上級グレードの「FTリミテッド」のみに設定されていたが、2009年10月マイナーチェンジでFTリミテッドを廃止と共にターボモデルを廃止。以降はスポーティーモデルのスティングレーのみとなった。(スティングレーについてはこちらを参照)。駆動方式はFFか4WD。

シフトはインパネシフト。廉価グレードを除いてプッシュスタートも採用された。

廉価グレードのFAでは硬派な5MTを設定。デザイン的には古臭いがこのタイプで5MTは希少である。

スピードメーターはオーソドックスで見やすい。先代に引き続き自発光式メーターを採用するがベーシックグレードでは再びタコメーターレスとなった。

フロントシートはベンチシートタイプ。

5MT仕様ではセパレートタイプとなる。

リアシート。スライド機構付きで足元の広さを調節可能だ。

ラゲッジルーム。

リアシートを倒した状態。この代からスペアタイヤを廃止し、パンク修理キットになっている。
4代目ワゴンRは、それまでの箱から一転、デザインがスタイリッシュになった印象を受ける。居住エリアも拡大し、乗った時の広さを感じることができるだろう。3代目よりこちらの方が良いと思う人は買いだと思う。ただ、5代目ワゴンRの後期モデルでは、S-エネチャージシステムにマイルドハイブリッドなど目新しい技術を搭載しているので、高年式で割高な4代目を買うより、思い切って新車の5代目を買ったほうが良いかもしれない(特に軽の中古は高い)。もしお買い得な1台があれば4代目でも...といった感じだ。

ちなみにフルモデルチェンジと同時期に、マツダへ4代目AZワゴンとしてOEM供給された。マツダ版ではフロントグリルとバンパーにマツダのアイデンティティであるペンタゴンのモチーフを採用し、スズキにはない上品さやスタイリッシュ感が与えられている。スズキというブランドに抵抗がある場合や他人とあまり被りたくない場合はマツダ版を検討してみると良いだろう。
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