2019
04/02
火

2013年10月にフルモデルチェンジ、3代目となったダイハツのタント。3代目ではよりシャープな顔つきになり、この手の軽では当たり前となった両側スライドドアを備え(2代目では片側のみだった)、室内空間も若干向上した。
もちろん、2代目で採用された助手席センターピラーレスのミラクルオープンドアも健在だ。その上で車重は2代目と同等とするなどフルモデルチェンジに相応しい内容となっっている。エンジンもミライースで培った「e:Sテクノロジー」を適用し、燃費を向上。自動ブレーキもこの3代目から新規に採用され万が一の安全装備も備えるようになった。
その3代目タントは2015年12月に内装のカラー変更と外装ではツートンカラー仕様車を設定するマイナーチェンジを行い後期型となった。後期型ではノーマルタントでは特に見た目の変更点が無いのだがツートンカラーの特別仕様車、「ホワイトアクセント」でタント初となるツートンカラーの設定や、内装ではブラウンの撥水加工ファブリックシートやシャインブラックのセンタークラスターの採用でよりカジュアルさをアップしたマイナーチェンジとなっている。

2016年11月の一部改良では自動ブレーキ面でそれまでの「スマートアシストⅡ」を「スマートアシストⅢ(以下、SAⅢ)」にバージョンアップ。新たに小型ステレオカメラの採用により衝突回避支援ブレーキ機能が歩行者にも対応した。さらに作動速度域の拡大を実現したことで、従来よりもさらに安全性を向上している。さらにコーナーセンサーもスマートアシストⅢ搭載車に標準装備するなど自動ブレーキ面での拡充をはかった。
そして2018年8月。ダイハツの6種類の軽自動車に設定された特別仕様車のうちの1台がこの「タント Lリミテッド SAⅢ」である。リミテッドシリーズではパノラマモニターや純正ナビ装着用アップグレードパックを標準装備とし安心や安全感を高めた特別仕様車となっているが、「タント Lリミテッド SAⅢ」ではスマートアシストⅢを標準装備するベーシックグレードの「L SAⅢ」をベースに本来はオプション設定となっていた「純正ナビ装着用アップグレードパック」を標準装備とした。

純正ナビ装着用アップグレードパックは「ステアリングスイッチ」、「16cmリアスピーカー&ツィーター」、「バックカメラ」、「フルセグ用フィルムアンテナ用ハーネス」、「GPSアンテナ」がセットになったものでこれがベースモデルと同じ値段(無料)で付いてくるお買い得仕様となっていた。

フロントデザイン。3代目では先代のイメージを踏襲しながらもシャープな目つきでスタイリッシュ感をプラスしたフロントデザインが特徴だ。ターボグレードでは専用のメッキグリルが装着されるがそれ以外ではベーシックかつシンプルなライン状のグリルとなる。外装上の変更点は特に無く、ベースモデルと同じ。特にフロント周りは大きな特徴もなし。なお、ヘッドライトは一番安いLグレードがベースのためマルチリフレクターにハロゲンランプとなる(※他グレードに存在するメーカーオプションも非設定)。

サイド。このあたりもベースモデルと同じ。

Lグレードのためパワースライドドアやスライドドアイージークローザーなどの便利装備は非装備。かつオプション設定もなし。

足元はLグレードがベースのため14インチフルホイールキャップとなる。ベーシック感はかなり強い。

リア。このあたりもベースモデルと同じ。特に専用エンブレム類はなし。リミテッド仕様として標準装備の「純正ナビ装着用アップグレード」からバックカメラが標準装備となる。

エンジンはKF型直列3気筒自然吸気エンジンのみ。ターボ仕様のリミテッドは設定されていない。最高出力52ps(38kW)/6800rpm、最大トルクは6.1kg・m(60N・m)/5200rpm。

トランスミッションは全グレードでCVTのみで、駆動方式はFFまたは4WDとなる。安全装備としては自動ブレーキのスマートアシストⅡをバージョンアップさせたスマートアシストⅢを搭載。ステレオカメラを用いたスマートアシストⅢへと進化した。スマートアシストⅢではそれまで未対応だった対歩行者の自動ブレーキを可能とし、それ以外でも動作速度域を上げるなどステレオカメラによるパワーアップがなされた。このほか、ステレオカメラを用いたハイビームアシストも搭載し、順当なバージョンアップとなっている。
さらに自動ブレーキ以外ではVSC&TRCとアイドリングストップ、ABS、エマージェンシーストップシグナル、ヒルホールドシステムが標準装備となる。

インパネ。こちらもベースモデルと同じ。「Lリミテッド SAⅢ」の特別装備としてベースモデルではオプション設定となっていた「純正ナビ装着用アップグレードパック」を標準装備。バックカメラで映し出された後方の映像がナビ(※別売)に表示される。

エアコンはLグレードのためマニュアル式。

スピードメーターもベースと同じ。

フロントシートはベンチシートタイプ。

リアシート。スライド機構付き。Lリミテッド仕様としてリア側にも16cmのスピーカーとツィーターが標準装備となる。

ラゲッジルーム。

リアシートは左右分割式。

3代目タントの後期に設定された「Lリミテッド SAⅢ」はスマートアシストⅢ付きのベーシックな「L SAⅢ」に本来オプション設定の純正ナビ装着用アップグレードを標準装備としつつ、価格はそのままとしたお買い得仕様車である。便利なバックカメラやリアスピーカー(ツィーター付き)、フルセグ用のアンテナやGPSアンテナが価格上昇なしに無料で付いてくるため、良心的なモデルであった。ただしバックカメラを映すための純正ナビは別売だったり廉価グレードゆえのパワースライドドア等が非装備&LEDヘッドライトも非設定など価格面で割り切った仕様となっているため豪華さや快適性を求める人には注意してほしいグレードである。
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