2018
07/01
日

2018年6月にデビューした「ミラトコット」。ミラという名前が付くことからも想像が付くようにミラ系統の低燃費モデルである「ミライース」をベースに作られた派生モデルである。ただしミラトコットはそれまで存在した「ミラココア」の実質的後継モデルとして企画され、開発に関しては購入層に近い女性社員で構成されたプロジェクトチームが企画に参画。ユーザー視点でのコンセプトの採用やアイテムなどを反映させた女性向けモデルとなっている。
コンセプトは「誰でもやさしく乗れる、エフォートレスなクルマ」。ミライースのように軽自動車に相応しいリーズナブルな価格やコンパクト感を追求。運転に不慣れな初心者やエントリーユーザーにも気軽に乗れるような車両感覚のつかみやすいパッケージを実現した。これと同時に他のモデルでも採用されている衝突回避支援システムの「スマートアシストⅢ」をグレード別に設定し、SRSサイドエアバッグやSRSカーテンシールドエアバッグは全グレードで標準装備とした(※軽自動車としては初)。

エクステリアは水平基調のボディフォルムで見力の良さを追求。昔ながらのオーソドックスなスタイルでデザイン性と運転のしやすいさを両立させた。一方でヘッドライトやコンビランプを丸型とすることでスクエアボディに映えるワンポイントアクセントとも取り入れている。

インテリアはエクステリア同様に水平基調とすることで扱いやすさと視界の良さを実現。セラミックホワイトのインパネガーニッシュで暖かさややわらかな印象を与えた。さらにシートにもベージュ系と茶色のコンビネーションカラーフルファブリックシートを採用。明るい印象と汚れが目立ちにくい配慮により実用性も持たせた。

パッケージングは扱いやすいコンパクトボディとし、ミライースよりも全高を30mmアップさせた1270mmとし、このボディスタイルながらゆとりあるヘッドクリアランスとした。これと同時に運転席からボンネットの角を見やすくしたり後方の感覚もつかみやすくしたことで他の軽自動車にはない運転のしやすさを追求している。

自動ブレーキ面では衝突回避支援システムの「スマートアシストⅢ」をグレード別に設定。スマートアシストⅢではステレオカメラを採用し、ソナーセンサーをフロント2個追加することで信頼性を向上させた。
便利装備としてはパノラマモニターとコーナーセンサーをダブル設定(※スマートアシストⅢグレードに標準装備)。また全グレードでLEDヘッドライト(Bi-Angle LEDヘッドランプ)を標準装備とした。
快適装備としてはUSB電源ソケットを2口標準装備とし、シートヒーターを座面に加えて背もたれ部分にも設定。バニティミラーを運転席と助手席の両方に装備し、フロントウインドウにIR&UVカットガラス、フロントドアにスーパーUV&IRカットガラスを採用し、日焼けの原因となる紫外線や、暑さを生む赤外線を効果的に遮断するようにした。
エンジンは2代目ミライースと同じKF型エンジンとなるがミライース用のものよりもさらに扱いやすさを追求し最高出力と最大トルクを微妙にアップ。燃費性能はミライースよりも若干落ちたものの乗りやすいエンジンとした。さらに「Dモノコック」の採用やフロントフェンダーとバックドアに樹脂パーツを採用することで軽量化も行っている。

フロントデザイン。ミライースとも他のモデルとも異なるシンプルな顔つきが特徴だ。ミラトコットの特徴のひとつでもあるヘッドライトはミラココアのようにシンプルな丸型にせず、楕円形状のヘッドライトの中にインナーをブラックとし、これに丸型のヘッドライトを埋め込むことでシンプルな顔つきにの中にも飽きのこないデザインとしている。さらにグリル付近にはダイハツのDマークやミライースのような専用エンブレムを使わずシンプルに「TOCOT」をアルファベットのエンブレムを入れることでこちらもワンポイントアクセントとしてのデザインを取り入れている。全体的にもシンプルながらうまくまとまった印象だ。

ヘッドライトは全グレードでLEDを用いたBi-Angle LEDヘッドランプを採用。ハロゲンランプよりも見た目と視認性がよく、かつ低消費電力にも貢献する。

フロントウインドゥにIR&UVカットガラス、フロントドアにスーパーUV&IRカットガラスを採用(※G SAⅢグレードにスーパーUV&IRカットガラス、その他のグレードではUVカットガラスを標準装備)。

サイドから。ボンネットが適度に出っ張ってそこからキャビンがあり、後ろにかけてはゆるやかに傾斜するオールドスタイルとなっている。最近のミライースやアルトなどでもここまで水平基調では無かったので非常に懐かしく、昔の軽自動車を知る人には安心感のあるボディスタイルだ。また、ムーブやタントなどと比べても乗用車に近いスタイリングなのでその点もデザイン的にはポイントが高い。一方でスクエアボディといえばムーヴ系統の「ムーヴコンテ」もあったが、トコットはミラ系のモデルのため腰高感がなくバランスが非常にとれている。足元は全グレードでホイールキャップとなるがL系グレードはベーシックなデザインなのに対し、XやG系グレードではレトロ調の専用デザインが与えられる。

リア。こちらもオーソドックスなスタイルで非常に安心感のあるデザイン。コンビランプはヘッドライト同様に丸を基調としブレーキランプはLED仕様となる。
エンジンはミライースと同じKF型直列3気筒DOHC自然吸気エンジンのみとなるが、ミライースのものより出力とトルクが向上。最高出力は3馬力アップの52ps(38kW)/6800rpm、最大トルクは0.3kgアップの6.1kg・m(60N・m)/5200rpm。トランスミッションは全グレードでCVTのみ。駆動方式はFFまたは4WDとなる。安全装置として全グレードでVSCとTRCを標準装備。ABS(EBD付き)はもちろん全グレード標準装備でSRSサイドエアバッグ(運転席/助手席)&SRSカーテンシールドエアバッグ(前/後席)も全グレードで標準装備とした。

このほか最廉価のLグレードを除き衝突回避支援システムの「スマートアシストⅢ」を標準装備。ステレオカメラによる強力な衝突警報機能(対歩行者&対車両)のほか衝突回避支援システム(対歩行者&対車両)、車線逸脱警報装置、誤発進抑制制御機能(前&後ろ)、先行車発進お知らせ機能、オートハイビームなどを備える

特にオートハイビームは夜間に対向車の有無で自動でハイビームとロービームを切り替えてくれる優れもだ。

インパネ。ボディスタイルと同じくこちらも水平基調。セラミックホワイトのインパネガーニッシュがなんとも暖かい。

インパネにはUSB電源ソケットを2口装備(※G SAⅢとX SAⅢグレードに標準装備)。

シートヒーターは運転席と助手席の両方に座面と背もたれ部に設定(※G SAⅢグレードに標準装備)。

スピードメーター。シンプルかつ視認性の高い1眼タイプを採用。文字盤のフォントもどこかレトロ調の雰囲気がある。

スピードメーター右側にはマルチインフォメーションディスプレイ。平均燃費や航続可能距離のほか誕生日やメンテナンス情報などを表示する。

フロントシートはセパレートタイプ。ベージュ系と茶色のコンビネーションカラーフルファブリックシートを採用し明るい印象と汚れが目立ちにくい配慮によりデザイン性に加えて実用性も持たせた。

リアシート。ヘッドレストは付くがミライースと同じく一括可倒式。

ラゲッジルーム。

ミラトコットはベーシックで低燃費がうりのミライースをベースにベーシックながら飽きのこないエクステリアやインテリアデザイン、運転のしやすすさや実用性、スマートアシストⅢなどによる安全性能を高めつつ低価格としたモデルである。デザイン面ではベースのミライースよりもオーソドックスでとっつきやすく運転もしやすいことから非常に万人受けしようなモデルとなった。ライバルはスズキのアルトラパンあたりとなるが可愛らしさだけでなくオーソドックス感でいうとこちらに軍配があるため意外と男性ユーザーでも乗れてしまうかもしれない。
ちなみにボディカラーにはG SAⅢとX SAⅢグレードにメーカーオプションで2トーンカラーとなる「デザインフィルムトップ」が設定されているのと、さらに個性的な外観に可能なオプションパッケージの「アナザースタイルパッケージ」も設定されている。これを選択すると外観が3つのテーマより選択可能となりより個性が際立つ仕様となる。

ひとつはパールホワイトを与えた「スイートスタイル」。

メッキパーツを与えた「エレガントスタイル」

ブラックをアクセントに与えた「クールスタイル」などメーカーによるカスタムモデルも選択可能でより遊びごころのある内外装も選択可能だ。
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BEFORE「【3代目】マツダ フレアワゴン カスタムスタイル(MM53S型)」
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