【初代・後期型 特別仕様】スズキ ハスラー JスタイルⅢ(MR41S型)
ハスラーはスズキのクロスオーバーSUV型軽自動車。「JスタイルⅢ」はその特別仕様車である。

2013年の東京モーターショーで初公開。翌年2014年1月にデビューとなったスズキ・ハスラー。軽自動車でありながらクロスオーバーSUVという、(※デビュー当初は)他社モデルにはあまりない異色の軽自動車であった。
あまりというのは、実はスズキには2009年まで、「Kei」というハスラーと同じコンセプトの車があった。生産終了となったいまでも雪国では「Kei」が生活の足として現役だ。それはほどよい車高と大きめのタイヤを持つ軽自動車がワゴンRよりも雪道では強く、ジムニーよりも車内が広くて使いやすいためである。今回登場となったハスラーはその「Kei」の後継モデルとしつつ、新たに個性的でポップなキャラクターを与え、積雪地域でのKeiの乗り換え需要と新たな客層を狙ったモデルである。

ハスラーはKeiを作った時と同じ手法で、売れ筋であるワゴンR(※Keiのときはアルト)のプラットフォームを流用し、ボディと内装を新設計。Keiのときと同じくベースモデルよりも車高を上げて最低地上高をアップ(FFで180mm、4WDでは後輪のデフ下は175mmを確保)。

さらにワゴンRよりもひと回りかふたまわり大きな大径タイヤ(15インチ)を履かせることで悪路、特に積雪地域の雪道などでの走破性を高めた車である。
エンジンはベースとなった5代目ワゴンRと同じR06A型を採用。自然吸気エンジンとターボエンジンの2種類を設定し、「スズキグリーンテクノロジー」を適用。新軽量衝撃吸収ボディー「TECT」に加えてアイドリングストップ時でも冷たい風を送り出せる「エコクール」を最廉価のAグレード以外で標準装備。また、エネチャージの搭載でCVT・自然吸気エンジンのFFモデルでは29.2km/l(JC08モード)、CVT・自然吸気エンジンの4WD仕様でも25.2km/l(JC08モード)とワゴンRゆずりの高い燃費性能を実現している。先進安全技術として、レーダーブレーキサポート「衝突被害軽減ブレーキ」、誤発進抑制機能、エマージェンシーストップシグナル、ESPをセットでAグレード以外のCVT車に標準装備とした。ハスラーはKei時代には無かった悪路走破性を高める「グリップコントロール」を4WD仕様車で標準装備。これ以外では坂道でゆっくりと下る「ヒルディセントコントロール」も標準装備とし、Kei時代よりもSUVの性能をアップさせている。
2015年5月、ハスラーは5代目・後期型ワゴンRで先行していたマイルドハイブリッドシステムの「S-エネチャージ」を適用し、後期型となった。本稿で扱うのはこのS-エネチャージ適用以降のハスラーである。
前期型までのエネチャージではバッテリーとは別の第2の蓄電池を設け、オルタネーターの代わりに蓄電池から電力を供給することで無駄なガソリン消費を抑えるものだったが、S-エネチャージではモーター機能付きのオルタネーターを採用。発電の他、エンジンのアシスト源(スターターモーター機能とモーターアシスト機能)として使うことでワゴンRに続きハスラーもマイルドハイブリッド仕様に進化した。さらに蓄電池は高効率リチウムイオンバッテリーを採用したことで、充電や給電性能を向上。モータアシストに必要な大電流に対応させた。これらS-エネチャージを採用したことで燃費性能はさらに向上し、自然吸気エンジンのFFモデル・CVT仕様で32.0km/l(JC08モード)。同4WDでも30.4km/l(JC08モード)を達成し、リッター30kmの大台に到達。前期型の初期よりも燃費をアップさせた(※これによりハスラーのS-エネチャージ仕様車はエコカー減税の対象車種となる)。

そして2017年12月。ハスラーの特別仕様車第4弾として設定されたのが本稿で扱う「JスタイルⅢ」である。JスタイルのJはJapanもしくはJapaneseの意味でハスラーの魅力をより一層引き立てた特別仕様車となる。
無印の「Jスタイル」は「2015年次のRJCカーオブ・ザ・イヤー」受賞を記念した特別モデルとして2015年1月に初登場。その後バージョンアップした2015年12月の「JスタイルⅡ」を経て今回第3弾の「JスタイルⅢ」の登場となった。

JスタイルⅢでは特別装備として外装にスモーククロムメッキ仕様のHUSTLERアルファベットエンブレム、同じくスモーククロムメッキ仕様の専用メッキフロントグリル、専用フロントバンパーガーニッシュ、Jスタイルフェンダーエンブレム、専用リアバンパーガーニッシュ、LEDフォグランプ、ルーフレール、専用15インチアルミホイールを。

内装ではチタンシルバー色のスピーカーリング、ネイビーのドアトリムカラーパネル、メッキインサイドドアハンドル、専用レザー調&ファブリックシート表皮(ネイビー&ブラウン)、チタンシルバーのステアリングガーニッシュ、ネイビーのインパネカラー、チタンシルバーのエアコンガーニッシュ、チタンシルバーのエアコンルーバーリングとし、チタンシルバーやネイビーカラーを用いてハスラーの中でも上質感や落ち着いた印象を強めた。

このほか安全装備として「スズキ セーフティ サポート」の、デュアルカメラブレーキサポート、誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能を搭載したほか、全方位モニター用カメラパッケージをメーカーオプション設定とした特別仕様車となる。
初代ハスラーのJスタイルとJスタイルⅢとでは外観や内装が大きく異る。外装ではハスラーが標準のグリルに対し、JスタイルⅢでは専用メッキグリルでよりSUVらしい顔つきとなる点。

また、アクセントカラーとしてJスタイルではホワイトカラーがフロント&リアバンパー、ドアミラー、ルーフ部分に用いられるが、JスタイルⅢではバンパーのアクセントカラーはシルバー、ドアミラーはブラック、ルーフもツートンカラーに準拠するなど全体的にはJスタイルⅢの方が上級で質感が高くなる。
さらにJスタイルではノーマルのエネチャージ(MR31S)だったり、S-エネチャージ後のモデル(MR41S)の2種類が存在する。JスタイルⅢはすべてS-エネチャージ仕様となる。

内装もJスタイルではパット見はベースモデルとほぼ同じだ(実際には専用インパネなど与えられる)が、JスタイルⅢでは明確に異なる専用インパネに専用のツートンカラーかつレザー調&ファブリックシート表皮となるなど内装でもかなり異なる。ただし値段がその分JスタイルⅢの方が高く、中古でもその傾向がある。
なお、JスタイルⅡとJスタイルⅢとの違い外装ではほとんどなく、ボディカラーの違い(JスタイルⅢはツートンカラーのみの設定)やルーフレールが標準装備となるか否かの違い程度となる。内装ではシート表皮のカラーが異なり、よりJスタイルⅢの方が上質感が漂う。

フロントデザイン。JスタイルⅢでは特別装備としてスモーククロムメッキ仕様のHUSTLERアルファベットエンブレム、同じくスモーククロムメッキ仕様の専用メッキフロントグリル、ボディカラーと同色の専用フロントバンパーガーニッシュを標準装備とした。前モデルの「JスタイルⅡ」とパット見違いがないように見えるが、メッキグリルやHUSTLERエンブレムなどがノーマルのメッキからスモーククロムメッキに変更され、より落ち着いた印象に変化している。

サイド。JスタイルⅢでは特別装備として天井部分に「ルーフレール」を。

フェンダーにJスタイルエンブレムを。

足元は特別装備として専用デザインの15インチアルミホイールとした。

ドアミラーはLEDターンランプ付きのリモコンドアミラー(リモート格納機能付き)。

リア。JスタイルⅢでは特別装備としてボディカラーと同色の専用リヤバンパーガーニッシュを標準装備。リアのエンブレムは車名とSエネチャージのみで、サイドのJスタイルエンブレムはここには無い点は前モデルのJスタイルⅡと同じ。

エンジンは改良型R06A型の3気筒DOHC自然吸気とインタークーラー付きターボの2種類。S-エネチャージ仕様に伴い圧縮比の向上やEGRシステム採用に加え、吸気、排気系を見直し、低中速の動力性能を高めた。最高出力52ps(38kW)/6500rpm、最大トルクは6.4kg・m(63N・m)/4000rpm。
ターボ仕様は最高出力64ps(47kW)/6000rpm、最大トルク9.7kg・m(95N・m)/3000rpm。
前モデルの「Jスタイル」ではNAのみだったがJSTYLEⅡではターボモデルも設定され、特別仕様車が欲しいけどターボがないことで躊躇していた人に嬉しい仕様となっている。
一般的にスズキの特別仕様車では自然吸気エンジンのみの設定が多いので、これはちょっと異例であり、逆に言うとハスラーに対する「売れる」という自身の現れなのかも。トランスミッションはCVTのみで駆動方式はFFまたは4WD。
これ以外では2015年12月のマイナーチェンジで追加となったSエネチャージをターボモデルにも搭載。ターボモデルもエネチャージからS-エネチャージに置き換わった。S-エネチャージでは従来型のオルタネーターに加えてアシスト用のオルタネーター機能付きのモーター(出力1.6kW(2.2PS)、トルクは40N(4.1kg・m))が加わり、モーターによる回生発電&アシストのマイルドハイブリッド仕様となる。
特にモーターアシスト領域が旧来のエネチャージの「15km~85km/h」に対し、「発進後~85km/h」に拡大している。エコクールが全グレードで標準装備となる。
この適用により一番燃費の良いFFの自然吸気モデルで32.0km/l(JC08モード)なのは前モデルのJSTYLEと同じだが、一番燃費で不利なターボモデルでも26.2km/l(JC08モード)と、非Sエネチャージモデルよりも1.2km/l燃費を改善させている。この他安全装置として誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能、エマージェンシーストップシグナル、ESP(R)をセットで標準装備。そして一番ホットな装備はステレオカメラ方式の衝突被害軽減システム「デュアルカメラブレーキサポート」である。

これも2015年12月のマイナーチェンジで追加されたものだが、従来のレーダーを用いたシステムとは異なり、名前の通り2台のカメラで衝突回を行うものである。

ステレオカメラは特に対車での動作が素晴らしく、以前のレーダーブレーキサポートでは~30kmまでが作動領域だったのに対し、なんと~100kmまでとかなりの進化である。

インパネ。JスタイルⅢでは特別装備としてチタンシルバー色のスピーカーリング、ネイビーのインパネカラー、チタンシルバーのエアコンガーニッシュ、チタンシルバーのエアコンルーバーリングを適用し独特の落ち着いた印象を強めた。

ステアリングは本革巻ステアリングホイール。JスタイルⅢ仕様としてはチタンシルバーのステアリングガーニッシュ付きとなる。スピードメーターなどはベースモデルと同じ。

エアコンは「ナノイー」搭載フルオートエアコン。

フロントシートはベンチシートタイプ。ネイビー&ブラウンカラーの専用レザー調&ファブリックシート表皮となる。

このほかネイビーのドアトリムカラーパネル、メッキインサイドドアハンドルも標準装備とした。

リアシート。スライド機構付き。

ラゲッジルーム。

リアシートを倒した&助手席も倒した状態。ワゴンR同様に長物も積める便利なシートアレンジとなる。

ハスラーの特別仕様車、「JスタイルⅢ」は最上階グレードのXおよびXターボをベースに外装では特別装備として外装にスモーククロムメッキ仕様のHUSTLERアルファベットエンブレム、同じくスモーククロムメッキ仕様の専用メッキフロントグリル、専用フロントバンパーガーニッシュ、Jスタイルフェンダーエンブレム、専用リアバンパーガーニッシュ、LEDフォグランプ、ルーフレール、専用15インチアルミホイールを。
内装ではチタンシルバー色のスピーカーリング、ネイビーのドアトリムカラーパネル、メッキインサイドドアハンドル、専用レザー調&ファブリックシート表皮(ネイビー&ブラウン)、チタンシルバーのステアリングガーニッシュ、ネイビーのインパネカラー、チタンシルバーのエアコンガーニッシュ、チタンシルバーのエアコンルーバーリングとし、チタンシルバーやネイビーカラーを用い、
安全装備としてはこのほか安全装備として「スズキ セーフティ サポート」の、デュアルカメラブレーキサポート、誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能を搭載したほか、全方位モニター用カメラパッケージをメーカーオプション設定とした特別仕様車である。
ハスラーの中では最も個性的かつ精悍さが際立つモデルでかつ内装にもこだわりが見られる1台。前モデルの「JスタイルⅡ」よりもグレードアップした装備で他グレードにはない魅力的な仕様といえよう。

画像参照元:Goo-net
概要
2013年の東京モーターショーで初公開。翌年2014年1月にデビューとなったスズキ・ハスラー。軽自動車でありながらクロスオーバーSUVという、(※デビュー当初は)他社モデルにはあまりない異色の軽自動車であった。
あまりというのは、実はスズキには2009年まで、「Kei」というハスラーと同じコンセプトの車があった。生産終了となったいまでも雪国では「Kei」が生活の足として現役だ。それはほどよい車高と大きめのタイヤを持つ軽自動車がワゴンRよりも雪道では強く、ジムニーよりも車内が広くて使いやすいためである。今回登場となったハスラーはその「Kei」の後継モデルとしつつ、新たに個性的でポップなキャラクターを与え、積雪地域でのKeiの乗り換え需要と新たな客層を狙ったモデルである。

ハスラーはKeiを作った時と同じ手法で、売れ筋であるワゴンR(※Keiのときはアルト)のプラットフォームを流用し、ボディと内装を新設計。Keiのときと同じくベースモデルよりも車高を上げて最低地上高をアップ(FFで180mm、4WDでは後輪のデフ下は175mmを確保)。

※アプローチアングルは28度、デパーチャーアングルは46度、ホイールベースは2425mm
さらにワゴンRよりもひと回りかふたまわり大きな大径タイヤ(15インチ)を履かせることで悪路、特に積雪地域の雪道などでの走破性を高めた車である。
エンジンはベースとなった5代目ワゴンRと同じR06A型を採用。自然吸気エンジンとターボエンジンの2種類を設定し、「スズキグリーンテクノロジー」を適用。新軽量衝撃吸収ボディー「TECT」に加えてアイドリングストップ時でも冷たい風を送り出せる「エコクール」を最廉価のAグレード以外で標準装備。また、エネチャージの搭載でCVT・自然吸気エンジンのFFモデルでは29.2km/l(JC08モード)、CVT・自然吸気エンジンの4WD仕様でも25.2km/l(JC08モード)とワゴンRゆずりの高い燃費性能を実現している。先進安全技術として、レーダーブレーキサポート「衝突被害軽減ブレーキ」、誤発進抑制機能、エマージェンシーストップシグナル、ESPをセットでAグレード以外のCVT車に標準装備とした。ハスラーはKei時代には無かった悪路走破性を高める「グリップコントロール」を4WD仕様車で標準装備。これ以外では坂道でゆっくりと下る「ヒルディセントコントロール」も標準装備とし、Kei時代よりもSUVの性能をアップさせている。
2015年5月、ハスラーは5代目・後期型ワゴンRで先行していたマイルドハイブリッドシステムの「S-エネチャージ」を適用し、後期型となった。本稿で扱うのはこのS-エネチャージ適用以降のハスラーである。
前期型までのエネチャージではバッテリーとは別の第2の蓄電池を設け、オルタネーターの代わりに蓄電池から電力を供給することで無駄なガソリン消費を抑えるものだったが、S-エネチャージではモーター機能付きのオルタネーターを採用。発電の他、エンジンのアシスト源(スターターモーター機能とモーターアシスト機能)として使うことでワゴンRに続きハスラーもマイルドハイブリッド仕様に進化した。さらに蓄電池は高効率リチウムイオンバッテリーを採用したことで、充電や給電性能を向上。モータアシストに必要な大電流に対応させた。これらS-エネチャージを採用したことで燃費性能はさらに向上し、自然吸気エンジンのFFモデル・CVT仕様で32.0km/l(JC08モード)。同4WDでも30.4km/l(JC08モード)を達成し、リッター30kmの大台に到達。前期型の初期よりも燃費をアップさせた(※これによりハスラーのS-エネチャージ仕様車はエコカー減税の対象車種となる)。
初代ハスラー(MR41S)・JスタイルⅢの特徴

そして2017年12月。ハスラーの特別仕様車第4弾として設定されたのが本稿で扱う「JスタイルⅢ」である。JスタイルのJはJapanもしくはJapaneseの意味でハスラーの魅力をより一層引き立てた特別仕様車となる。
無印の「Jスタイル」は「2015年次のRJCカーオブ・ザ・イヤー」受賞を記念した特別モデルとして2015年1月に初登場。その後バージョンアップした2015年12月の「JスタイルⅡ」を経て今回第3弾の「JスタイルⅢ」の登場となった。

JスタイルⅢでは特別装備として外装にスモーククロムメッキ仕様のHUSTLERアルファベットエンブレム、同じくスモーククロムメッキ仕様の専用メッキフロントグリル、専用フロントバンパーガーニッシュ、Jスタイルフェンダーエンブレム、専用リアバンパーガーニッシュ、LEDフォグランプ、ルーフレール、専用15インチアルミホイールを。

内装ではチタンシルバー色のスピーカーリング、ネイビーのドアトリムカラーパネル、メッキインサイドドアハンドル、専用レザー調&ファブリックシート表皮(ネイビー&ブラウン)、チタンシルバーのステアリングガーニッシュ、ネイビーのインパネカラー、チタンシルバーのエアコンガーニッシュ、チタンシルバーのエアコンルーバーリングとし、チタンシルバーやネイビーカラーを用いてハスラーの中でも上質感や落ち着いた印象を強めた。

このほか安全装備として「スズキ セーフティ サポート」の、デュアルカメラブレーキサポート、誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能を搭載したほか、全方位モニター用カメラパッケージをメーカーオプション設定とした特別仕様車となる。
初代ハスラー・JスタイルⅠ、JスタイルⅡとの違い
初代ハスラーのJスタイルとJスタイルⅢとでは外観や内装が大きく異る。外装ではハスラーが標準のグリルに対し、JスタイルⅢでは専用メッキグリルでよりSUVらしい顔つきとなる点。

また、アクセントカラーとしてJスタイルではホワイトカラーがフロント&リアバンパー、ドアミラー、ルーフ部分に用いられるが、JスタイルⅢではバンパーのアクセントカラーはシルバー、ドアミラーはブラック、ルーフもツートンカラーに準拠するなど全体的にはJスタイルⅢの方が上級で質感が高くなる。
さらにJスタイルではノーマルのエネチャージ(MR31S)だったり、S-エネチャージ後のモデル(MR41S)の2種類が存在する。JスタイルⅢはすべてS-エネチャージ仕様となる。

内装もJスタイルではパット見はベースモデルとほぼ同じだ(実際には専用インパネなど与えられる)が、JスタイルⅢでは明確に異なる専用インパネに専用のツートンカラーかつレザー調&ファブリックシート表皮となるなど内装でもかなり異なる。ただし値段がその分JスタイルⅢの方が高く、中古でもその傾向がある。
なお、JスタイルⅡとJスタイルⅢとの違い外装ではほとんどなく、ボディカラーの違い(JスタイルⅢはツートンカラーのみの設定)やルーフレールが標準装備となるか否かの違い程度となる。内装ではシート表皮のカラーが異なり、よりJスタイルⅢの方が上質感が漂う。
エクステリア

フロントデザイン。JスタイルⅢでは特別装備としてスモーククロムメッキ仕様のHUSTLERアルファベットエンブレム、同じくスモーククロムメッキ仕様の専用メッキフロントグリル、ボディカラーと同色の専用フロントバンパーガーニッシュを標準装備とした。前モデルの「JスタイルⅡ」とパット見違いがないように見えるが、メッキグリルやHUSTLERエンブレムなどがノーマルのメッキからスモーククロムメッキに変更され、より落ち着いた印象に変化している。

サイド。JスタイルⅢでは特別装備として天井部分に「ルーフレール」を。

フェンダーにJスタイルエンブレムを。

足元は特別装備として専用デザインの15インチアルミホイールとした。

ドアミラーはLEDターンランプ付きのリモコンドアミラー(リモート格納機能付き)。

リア。JスタイルⅢでは特別装備としてボディカラーと同色の専用リヤバンパーガーニッシュを標準装備。リアのエンブレムは車名とSエネチャージのみで、サイドのJスタイルエンブレムはここには無い点は前モデルのJスタイルⅡと同じ。
エンジン・機能

エンジンは改良型R06A型の3気筒DOHC自然吸気とインタークーラー付きターボの2種類。S-エネチャージ仕様に伴い圧縮比の向上やEGRシステム採用に加え、吸気、排気系を見直し、低中速の動力性能を高めた。最高出力52ps(38kW)/6500rpm、最大トルクは6.4kg・m(63N・m)/4000rpm。
ターボ仕様は最高出力64ps(47kW)/6000rpm、最大トルク9.7kg・m(95N・m)/3000rpm。
前モデルの「Jスタイル」ではNAのみだったがJSTYLEⅡではターボモデルも設定され、特別仕様車が欲しいけどターボがないことで躊躇していた人に嬉しい仕様となっている。
一般的にスズキの特別仕様車では自然吸気エンジンのみの設定が多いので、これはちょっと異例であり、逆に言うとハスラーに対する「売れる」という自身の現れなのかも。トランスミッションはCVTのみで駆動方式はFFまたは4WD。
これ以外では2015年12月のマイナーチェンジで追加となったSエネチャージをターボモデルにも搭載。ターボモデルもエネチャージからS-エネチャージに置き換わった。S-エネチャージでは従来型のオルタネーターに加えてアシスト用のオルタネーター機能付きのモーター(出力1.6kW(2.2PS)、トルクは40N(4.1kg・m))が加わり、モーターによる回生発電&アシストのマイルドハイブリッド仕様となる。
特にモーターアシスト領域が旧来のエネチャージの「15km~85km/h」に対し、「発進後~85km/h」に拡大している。エコクールが全グレードで標準装備となる。
この適用により一番燃費の良いFFの自然吸気モデルで32.0km/l(JC08モード)なのは前モデルのJSTYLEと同じだが、一番燃費で不利なターボモデルでも26.2km/l(JC08モード)と、非Sエネチャージモデルよりも1.2km/l燃費を改善させている。この他安全装置として誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能、エマージェンシーストップシグナル、ESP(R)をセットで標準装備。そして一番ホットな装備はステレオカメラ方式の衝突被害軽減システム「デュアルカメラブレーキサポート」である。

これも2015年12月のマイナーチェンジで追加されたものだが、従来のレーダーを用いたシステムとは異なり、名前の通り2台のカメラで衝突回を行うものである。

ステレオカメラは特に対車での動作が素晴らしく、以前のレーダーブレーキサポートでは~30kmまでが作動領域だったのに対し、なんと~100kmまでとかなりの進化である。
インテリア

インパネ。JスタイルⅢでは特別装備としてチタンシルバー色のスピーカーリング、ネイビーのインパネカラー、チタンシルバーのエアコンガーニッシュ、チタンシルバーのエアコンルーバーリングを適用し独特の落ち着いた印象を強めた。

ステアリングは本革巻ステアリングホイール。JスタイルⅢ仕様としてはチタンシルバーのステアリングガーニッシュ付きとなる。スピードメーターなどはベースモデルと同じ。

エアコンは「ナノイー」搭載フルオートエアコン。

フロントシートはベンチシートタイプ。ネイビー&ブラウンカラーの専用レザー調&ファブリックシート表皮となる。

このほかネイビーのドアトリムカラーパネル、メッキインサイドドアハンドルも標準装備とした。

リアシート。スライド機構付き。

ラゲッジルーム。

リアシートを倒した&助手席も倒した状態。ワゴンR同様に長物も積める便利なシートアレンジとなる。
まとめ

ハスラーの特別仕様車、「JスタイルⅢ」は最上階グレードのXおよびXターボをベースに外装では特別装備として外装にスモーククロムメッキ仕様のHUSTLERアルファベットエンブレム、同じくスモーククロムメッキ仕様の専用メッキフロントグリル、専用フロントバンパーガーニッシュ、Jスタイルフェンダーエンブレム、専用リアバンパーガーニッシュ、LEDフォグランプ、ルーフレール、専用15インチアルミホイールを。
内装ではチタンシルバー色のスピーカーリング、ネイビーのドアトリムカラーパネル、メッキインサイドドアハンドル、専用レザー調&ファブリックシート表皮(ネイビー&ブラウン)、チタンシルバーのステアリングガーニッシュ、ネイビーのインパネカラー、チタンシルバーのエアコンガーニッシュ、チタンシルバーのエアコンルーバーリングとし、チタンシルバーやネイビーカラーを用い、
安全装備としてはこのほか安全装備として「スズキ セーフティ サポート」の、デュアルカメラブレーキサポート、誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能を搭載したほか、全方位モニター用カメラパッケージをメーカーオプション設定とした特別仕様車である。
ハスラーの中では最も個性的かつ精悍さが際立つモデルでかつ内装にもこだわりが見られる1台。前モデルの「JスタイルⅡ」よりもグレードアップした装備で他グレードにはない魅力的な仕様といえよう。
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