2017
09/18
月

画像参照元:BIGLOBEクルマ中古車探し
1992年3月にデビューしたスバルのヴィヴィオ。そのヴィヴィオをベースにレトロ調をあしらったモデルが1995年11月に追加された。それが「ヴィヴィオ ビストロ」である。既に軽ワンボックスではレトロ仕様の「サンバーディアスクラシック」が登場していたが、その意外な人気から当時の売れ筋であったハッチバック(セダン)型にもレトロ仕様を適用。このボディタイプでは「ヴィヴィオ ビストロ」が史上初でその後の軽レトロブームを加速させたモデルとされている。デフォルメの手法はサンバーディアスクラシックと同じようにヘッドライトやバンパー部をごっそりと専用品へ換装。メッキパーツを数多く使うことでレトロ感を出している。もともと小さい軽自動車だからよりキュートになったデザインはボディとの相性が良く、それまでの無難でオーソドックス一辺倒だったデザインの軽自動車界に革命をもたらしたのである。

ビストロはライバル他社が似たようなレトロ仕様を発売するのを受けてグレードや特別仕様車を追加設定。1995年11月のデビュー当時は「ビストロ」のみだったグレードは1996年5月に本革シートやエアバッグ、専用ボディカラーを標準装備した「ビストロ Bカスタム」を追加。1996年10月には3ドア仕様の「ビストロ シフォン」を。1997年1月にはSOHCスーパーチャージャーエンジンの「ビストロ スポーツ」。1997年5月にはスーパーチャージャーエンジンに6速マニュアルモード付きCVTを組み合わせた「ビストロ SS」と専用ボディカラーを採用した特別仕様車の「ホワイトエディション」を設定するなどベースモデルよりも幅広いグレード展開を行っていった。
そのビストロに1997年9月、イギリスの大衆車(ミニ)を意識した最上級グレードが設定された。それが本稿で扱う「ビストロ・クラブ」である。ビストロ・クラブではそれまでの本革シートなどを採用した「B・カスタム」グレードのリファインモデルとし、外装にブラックメッシュタイプのメッキグリル、バイザー付きヘッドライトリング、ドレスアップモール付きメッキバンパー、メッキドアハンドル、メッキドアミラーカバー、ミニライト製アルミホイールを標準装備。内装では木目調インパネに本革巻ステアリングホイール、木目調パワーウィンドウスイッチパネル、メッキインナーハンドル、ベージュカラーの本革シートを標準装備とし、内外装で上級に仕立てたグレードとなっていた。

フロントデザイン。ビストロ・クラブではブラックメッシュタイプのメッキグリルにドレスアップモールが付いたメッキバンパーを標準装備。無印のビストロは格子状のメッキを用いたグリルだったが、ブラックメッシュの採用により上級感がプラスされたデザインとなっている。また、ドレスアップモールが付いたメッキバンパーも標準とは異なるもので、さりげないカスタム感が与えられている。

サイド。ビストロ・クラブではメッキドアハンドル、メッキミラーカバーを標準装備。

足元はミニライト製12インチアルミホイールを標準装備。ミニライトのアルミを純正採用する軽自動車としては「初代ミラジーノのミニライト」が有名だが、ビストロクラブではそれ以前に純正採用とし上級感をアップさせていた。

リア。フロント同様にビストロ・クラブではドレスアップモール付きメッキリアバンパーを標準装備。下級グレードとは異なる個性が与えられている。

画像参照元:RV FACTORY
エンジンはEN07型直列4気筒SOHC自然吸気エンジンのみ。最高出力は52ps(38kW)/7200rpm、最大トルクは5.5kg・m(53.9N・m)/5600rpm。トランスミッションはCVTのみで駆動方式はFFまたは4WD。過給器モデルの設定はなく、NAのみとなる。

インパネ。ビストロ・クラブではインパネにウッド調パーツが与えられクラシカルな雰囲気となっている。

スピードメーター。メーターパネルそのものは他のビストロと同じ。メーターフードパネルはウッドタイプ。ステアリングは本革巻ステアリング。

オーディオパネル付近もウッド調パネルとなる。

画像参照元:ヒカリオートサービス
フロントシートはセパレートタイプ。ビストロ・クラブ専用のベージュカラーのレザー(本革)シートとなる。

この他ビストロ・クラブではメッキインナーハンドル、

木目調パワーウィンドウスイッチパネルも標準装備。

リアシート。こちらもレザーシートとなる。ただし近年の軽自動車では当たり前となったリアシートのスライド機構は非装備。

ラゲッジルーム。

リアシートを倒した状態。もともと背の低いセダンタイプなので、ワゴンやハイトタイプと比べると上方向は広くない。

ヴィヴィオビストロの最上級グレード、ビストロ・クラブはビストロをベースに専用メッキパーツやミニライト製アルミホイール、木目調パネル、本革シートなどによりクラシカルな雰囲気そのままにより上級感をアップさせたグレードである。もともとデザインが良かったビストロにさらなる付加価値が与えられ「最上級のビストロ」といった感じに仕上がっている点がポイントだ。ただ、登場から生産終了までわずか1年ほどとあまり期間が長くなかったため中古市場では希少車となっている。プレミアム価格はついていないもののまず市場に出てこないためビストロ・クラブを探している人は根気よく探すことになるだろう。
メッキパーツによる加飾、丸目ライト、メッシュグリル、メッキバンパー、ミニライトアルミ、本革シートなどのカスタム手法はこのあと登場し、大ヒットとなるダイハツの「ミラジーノ・ミニライトスペシャル」でも再び相まみえることなる。
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COMMENT
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No.137 No title
さすらいの転がり人さん、こんばんは。コメントありがとうございます。
こちらでもこのビストロはたまーに見かけます。年式のことを考慮するとほんと希少となりました。僕もこのレトロモデルを知る前は??な感じでしたが、ヴィヴィオをベースにしているのには驚きでした。
スバルはこの後も、「プレオネスタ」、「ステラリベスタ」などレトロモデルを出していますがビストロほどのヒットとはなりませんでした。やはりミラジーノやアルトラパンなどが強すぎたみたいです。本ブログでも上記2車種は過去記事として扱っていますので興味がありましたらご覧ください。
http://sakurabunama.blog87.fc2.com/blog-category-72.html
http://sakurabunama.blog87.fc2.com/blog-category-132.html投稿者:さすらいのクラ吹き 2017/09/29 (金) 23:27
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メーカー別車種一覧
No.136
更新お疲れ様です。
ヴィヴィオ・ビストロ…たま~に見かけますね、クラブでは無いですが。初め「何あのクルマ?」てな感じですれ違ってました(笑)
スバルがクラシックスタイルの先駆者とは初めて知りました。そう思って見るせいか他のメーカーに比べあか抜けた印象を持つような無いような…
後だしジャンケンとはダイハツさんひどいよう、なんて。