2017
06/22
木

2003年9月フルモデルチェンジを受け、3代目となったスズキのワゴンR。先代同様にマツダには3代目AZワゴンとしてOEM供給される。MH系はプラットホームの刷新で先代よりも一回り大きく、より箱型に近くなったのが大きな特徴だ。加えて屋根を長く広く、ドアの開口部も広げることで乗り降りのしやすさを向上。全体的なデザインも、角は丸みがあるものの直線を基調としており、初代のような雰囲気も。どの世代にも受け入れられやすいオーソドックスなものとなっている。
外観以外にメカニズムではスバルと共同開発のフロントサスを採用したり、スポーティーモデルのRRでは軽自動車初となる直噴ターボの搭載など、技術も大きく進歩した。また、車内の収納スペースを豊富に設定することで使い勝手も向上させた。
安全装備としてはそれまでのABSのみから積載重量に応じて後輪の制動力をコントロールし、リヤブレーキを最大限に機能させる「EBDシステム」(電子制御制動力配分システム)をABSにプラス。軽量衝撃吸収ボディーの「TECT」も一新しより安全性を向上させた。

その3代目ワゴンRに2004年7月、スポーティーな内外装を採用し、上級タイプのオーディオを装着しつつお買い得とした特別仕様車が設定された。それがこの「FTリミテッド」だ。FTリミテッドはMターボエンジンを搭載したFTグレードをベースに外装では専用大型フロントメッキグリル、サイドアンダースポイラー、ルーフエンドスポイラー、14インチアルミホイールにローダウンサスペンションを与え、内装ではブラックとシルバーのツートンカラーの本革巻ステアリングホイールに、ブラック基調の柄付きファブリックシート表皮、メッキインサイドドアハンドル、ドアトリムの一部をシルバー塗装、2DINサイズのオーディオセット(MD/CDステレオ+6スピーカー)を標準装備とし、内外装でスポーティーな雰囲気を与えつつお買い得した特別仕様車となっていた。

フロントデザイン。FTリミテッドではベースモデルのグリルをメッキ化した専用グリルを標準装備とした。物自体は先に登場した自然吸気エンジン仕様の特別仕様車、「FXリミテッド」と同じグリルで外観上では見分けが付かない。標準モデルにはない大型メッキグリルにより存在感や精悍さがアップしている。このほかバンパー下部にはフロントアンダースポイラーも標準装備。

サイド。FTリミテッドではサイドアンダースポイラーを標準装備とし、さりげないカスタム感を与えている。加えてサスペンションは標準モデルよりマイナス10mmダウンのローダウンサスペンションを採用し、スポーティー感を高めた。

足元は6本スポークタイプの14インチアルミホイールを標準装備。

リア。FTリミテッド仕様としてLEDハイマウントストップランプ付きルーフエンドスポイラーとリアアンダースポイラーを標準装備。バックゲート右下の車名エンブレム下には専用の「LIMITED」エンブレムをプラスした。

エンジンはK6A型直列3気筒DOHCインタークーラー付きターボエンジンのみ。最高出力は60ps(44kW)/6000rpm、最大トルク8.5kg・m(83N・m)/3000rpmのM(マイルド)ターボ仕様となる。トランスミッションは4ATのみで、駆動方式はFFまたは4WD。安全装備としてEDB付きABSを標準装備。

インパネ。

FTリミテッドではブラックとシルバーのツートンカラーを与えた本革巻ステアリングホイールを標準装備。

スピードメーターはベースと同じ。

FTリミテッド仕様として2DINサイズのオーディオセット(MD/CDステレオ+6スピーカー)を標準装備。

加えてセットオプションとして「フルオートエアコン、チルトステアリング、運転席シートリフター」の3点セットも用意されていた。

フロントシートはセパレートタイプ。FTリミテッド仕様の専用品となり、ブラック基調の落ち着いた柄のファブリックシート表皮が与えられた。さらにドアトリムの一部をシルバー塗装とし、メッキドアハンドルも標準装備とした。

リアシート。スライド機構付き。

ラゲッジルーム。

リアシートを倒した状態。

3代目ワゴンRの前期型に設定された「FTリミテッド」はMターボ仕様のFTグレードをベースに外装では大型フロントメッキグリル、フルエアロパーツ、14インチアルミホイール、ローダウンサスペンションを。内装では専用ブラックシートにツートンカラーの本革巻ステアリングホイールなどを与え内外装でスポーティーに仕立てた特別仕様車である。先に登場した自然吸気エンジン仕様の特別仕様車、「FXリミテッド」のターボ仕様となるこのモデルは、FXリミテッドでは力不足だった加速感が改善されており、ターボ無しでは不満のユーザーにも嬉しい仕様となっていた(※60馬力仕様なので、RRほどの加速感は無い点に注意)。
この後FTリミテッドは「FT-Sリミテッド」にバージョンアップし、メッキグリルのデザインを自然吸気エンジンとは異なる専用品に変更される。差別化された専用グリルやRR用の角型フォグランプ付きバンパーより見た目が本稿のFTリミテッドよりも良くなり、洗練された感じもプラスされるため、このFTリミテッドではしっくりこない人は「FT-Sリミテッド」がオススメだ。
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