2017
04/17
月

2003年9月フルモデルチェンジを受け、3代目となったスズキのワゴンR。先代同様にマツダには3代目AZワゴンとしてOEM供給される。MH系は先代よりも一回り大きくなりより箱型に近くなったのが大きな特徴だ。全体的なデザインも、角は丸みがあるものの直線を基調としており、初代のような雰囲気も。どの世代にも受け入れられやすいオーソドックスなものとなっている。
外観以外にメカニズムではスバルと共同開発のフロントサスを採用したり、スポーティーモデルのRRでは軽自動車初となる直噴ターボの搭載など、技術も大きく進歩した。

その3代目ワゴンRに2004年12月、スポーティーな内外装を採用し、上級タイプのオーディオを装着しつつお買い得とした特別仕様車が設定された。それがこの「FX-Sリミテッド」だ。FX-SリミテッドはFXグレードをベースに外装では大型フロントメッキグリル、フロントアンダースポイラー、サイドアンダースポイラー、ルーフエンドスポイラー、ブルーリフレクタータイプのヘッドランプ、14インチアルミホイールにローダウンサスペンションを与え、内装ではブラックとシルバーのツートンカラーの本革巻ステアリングホイールに、ブラック基調の柄付きファブリックシート表皮、メッキインサイドドアハンドル、2DINサイズのオーディオセット(MD/CDステレオ+6スピーカー)を標準装備とし、内外装でスポーティーな雰囲気を与えつつお買い得した特別仕様車となっていた。

フロントデザイン。FX-Sリミテッドでは標準グリルをメッキ化したフロントメッキグリルを標準装備。シンプルだが大型のメッキグリルにより存在感や精悍さをアップさせた。ちなみにFX-Sリミテッドの前モデルである「FXリミテッド」と同じタイプのメッキグリルとなっている。

FX-Sリミテッドではブルーリフレクタータイプのハロゲンヘッドランプが与えられた。

サイド。FX-Sリミテッドではサイドアンダースポイラーを標準装備。足回りもノーマルから10mmローダウンしたサスペンションが与えられる。

足元は14インチアルミホイール。

リア。FX-Sリミテッド仕様としてルーフエンドスポイラー(LEDハイマウントストップランプ内蔵)とリアバンパースポイラーを標準装備。

バックゲート右下、WAGONRエンブレム下には「LIMITED」エンブレムが付く。

エンジンはK6A型直列3気筒DOHC自然吸気エンジンのみ。最高出力は54ps(40kW)/6500rpm、最大トルクは6.4kg・m(63N・m)/3500rpm(ターボエンジンは同時期の特別仕様車、「FT-Sリミテッド」に設定)。トランスミッションは4ATのみで駆動方式はFFまたは4WDとなる。このほかABSやEBD、セキュリティーアラートはベースモデルと同じく標準装備。

インパネ。

FX-Sリミテッド仕様としてブラックとシルバーのツートンカラーの本革巻ステアリングホイールを標準装備。

スピードメーターはベースモデルと共通。

エアコンはマニュアル式タイプ。

FX-SスペシャルではAM/FMチューナー付MD/CDステレオ(2DINサイズ)と6スピーカー(リアスピーカー&ツイーター含む)を標準装備。

フロントシートはベンチシートタイプ。FX-Sリミテッドではステアリングと同じくブラック&シルバーの2トーン専用シート表皮(ファブリックタイプ)となる。

インサイドドアハンドルもFX-Sリミテッドではメッキタイプに変更となり、ドアトリムも一部がシルバー塗装となる。

リアシート。スライド機構付き。

ラゲッジルーム。

リアシートを倒した状態。

3代目ワゴンRの前期に設定されたFX-Sリミテッドは、自然吸気エンジンの上級グレードであるFXグレードをベースに外装ではフロントメッキグリルにフロントアンダースポイラー&サイドアンダースポイラー&リアアンダースポイラー&ルーフエンドスポイラーでフルエアロ化し、14インチアルミホイールやローダウンサスペンションなどでスポーティな外観に。かつ内装でもブラック系シートやツートンカラーの本革巻ステアリングホイール、上級オーディオと6スピーカーなど装備面でも上級なものを与えた特別仕様車となっている。これの前に登場したFXリミテッドと基本的にはほぼ同じなのだが、FX-Sリミテッドではプラスアルファで昼間にリフレクター部分が青く見える「ブルーリフレクターヘッドランプ」を採用し、若干ながらスポーティ感をアップさせた特別仕様車となった。
中古市場では数多く販売された3代目ワゴンRだけあって特別仕様車といえど年式経過や走行距離などにより比較的安価に購入可能となっている。ターボ仕様ではない点と4ATや重たい車重により普通車から乗り換えると加速性能にかなりもっさり感があるものの、室内空間が広くて使い勝手の良い足車として割り切るとまだまだ魅力的な部分は多く、これが安価に購入可能な点はすなおに嬉しい部分だ。特に他人と被りやすい売れ筋モデルでは差別化された特別仕様車という点のポイントは高いと言えよう。ちなみに同時期にはマツダへ「AZワゴン FX-Sスペシャル」としてOEM供給された。マツダ版では専用グリルなど違いがあり雰囲気も少し異なって見えるため、より他人と被りたくない場合はマツダ版を選んでみるのも悪くないだろう。
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