2017
01/21
土

1998年11月にフルモデルチェンジし、2代目となったオプティ。初代は丸みを帯びたハッチバックテイストのボディだったが、2代目ではそれを大転換。小さな独立したトランクルームを持つショートノッチバックの4ドアピラードハードトップセダンとなった。軽乗用車の歴史の中でもノッチバックスタイルの4ドアハードトップセダンはこの2代目オプティが唯一で、非常に珍しいボディスタイルが特徴である。
2代目オプティのコンセプトは先にフルモデルチェンジした5代目ミラ、2代目ムーヴ、テリオスキッドのコンセプトである「QUALITY ~Safety & Performance~」を基本に従来の軽乗用車(※360CC時代を除く)には無い新ジャンルの「4ドアハードトップセダン」として開発。軽乗用車でありながら高品質なセダンのオプティと、スタイリッシュかつスポーティーセダンのオプティビークスの2本立てとなっていた。

メカニズムでは衝突安全ボディ「TAF」の採用や滑りやすい路面での安全運転をサポートする“DVS(Daihatsu Vehicle Stability control system)”(一部グレードでオプション設定)などを採用し、安全性能を大幅向上。エンジンはEF型3気筒のSOHC、DOHC、DOHCインタークーラー付ターボにJB型4気筒インタークーラー付ターボの4種類をラインナップ。特に4気筒ターボは初代コペンでも搭載されているJB-DET型のツインカム4気筒16バルブEFIターボエンジンで、昨今の軽乗用車では採用されていない希少かつ豪華なエンジンとなっていた。
そのスポーツグレードである「ビークス」は、「スタイリッシュ・スポーツ」をテーマにベースに対してスポーティーな内外装とターボエンジンを搭載するスポーツグレードある。外装では専用丸型異形ヘッドランプに専用グリル、専用エアロバンパー、アルミホイールを標準装備。内装でも専用シートにタコメーター付のスピードメーターでスポーティーな内外装に仕上げた。エンジンは3気筒DOHC自然吸気エンジン、3気筒DOHCインタークーラー付ターボエンジン、4気筒DOHCインタークーラー付ターボエンジンの3種類を設定するなど豪華なラインナップで、特に男性層にウケの良いモデルであった。

そして2000年3月のマイナーチェンジでビークスは後期型に。後期型ビークスではそれまでの専用グリルにメッキ加飾を行い精悍さをアップさせたほかアルミホイールのデザインを変更。コンビランプをスモーククリアタイプとし外装をリフレッシュ。内装ではシルバーメーター(ビークスSのみ)を採用し、シート形状の変更で後部座席の居住性ををアップさせた。なお、それまでの4気筒ターボ搭載グレードであった「エアロダウンビークス」はこのマイナーチェンジで廃止。以後は3気筒自然吸気エンジンまたはターボの2種類に集約された。

フロントデザイン。後期型ではグリルの外枠にメッキパーツが加わり、それまでのスポーティーさに加えて精悍さがプラスされた。さらにバンパーのウィンカーもクリアータイプからオレンジ色に変更。これ以外は前期型と同じで専用丸型異形ヘッドランプに専用エアロバンパーを標準装備する。ノーマルでは丸目のクラシカルな雰囲気だったが、ビークスではそれをベースにスポーティーな雰囲気となっている。

2000年10月マイナーチェンジではブルーリフレクターヘッドランプが採用された。

サイドから。後期型ではドアミラーとドアアウターハンドルがメッキ化された。このほか2000年3月マイナーチェンジ時には変更がなかったが、2000年10月マイナーチェンジでグレード名のデカールが廃止された。これ以外は前期型と同じ。

自然吸気エンジン(ビークス Lセレクション)ではオプション設定で13インチアルミホイール。

ターボエンジン(ビークスS)では新デザインの14インチアルミホイールとなる。

リア。後期型ではコンビランプがスモーククリアレンズに変更された。この他に新デザインのリヤライセンスガーニッシュを採用。ルーフスポイラーは廃止しオプション設定化された。
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エンジンはEF型直列3気筒DOHC自然吸気エンジンと同インタークーラー付ターボエンジンの2種類。自然吸気エンジンは最高出力58ps(43kW)/7600rpm、最大トルク6.5kg・m(64N・m)/4000rpm。
ターボエンジンは最高出力64ps(47kW)/6400rpm、最大トルクは10.9kg・m(107N・m)/3600rpm。トランスミッションは5MTまたは4ATで駆動方式はFFまたは4WDとなる。ブレーキアシスト付ABSを全車にオプション設定とし、それまでエアロダウンビークスの2WDのみにオプション設定だったDVSが、エアロダウンではないビークスの4AT・2WD車にも拡大設定された。さらに2000年10月マイナーチェンジでは4速ATが油圧制御式から電子制御式に変更された。

インパネ。後期型ではスピードメーターがシルバーメーターに変更された(ターボのビークスSのみ)。

ビークスSでは本革巻ステアリングホイールとなる。

ビークスSのみシルバーメーターに変更された。

4ATのシフトノブ。

5MTのシフトノブ。

フロントシートはセパレートタイプ。前期型と同じくサイドのサポートが比較的多いシート形状で、セミバケットシートとまではいかないがそこそこスポーティーなシートとなっている。後期型ではヘッドレストあたりの形状変更がなされている。

リアシート。後期型ではシート形状が変更され、居住性がアップした。

トランクルーム。

リアシートはこのように前側に倒すことができ、ラゲッジルームを拡大可能だ。ただし、トランクルームの高さ分の制約があり、ワゴンタイプと比べると容量も小さく、かつ背の高い荷物を載せるのは難しい。

2代目・オプティビークスの後期型はリフレッシュされた内外装と若干ながら居住性のアップしたリアシートなどが特徴のモデルである。前期型と比較すると過激なエアロダウンビークスが廃止されたため大人しいモデルとなったが、それでも5MTとターボの組み合わせによる唯一のスポーティー・軽セダンとしての魅力は持っていた。ただ、残念ながら時代はムーヴやワゴンRなどのワゴンタイプが主流となり、モデル後半にはオプティは販売不振に陥る。結果、2002年7月に販売を終了し、2代目はわずか3年半ほどの短命なモデルに終わった。
中古市場ではその希少性から5MTモデルとなると年式や走行距離の割に高値が付くことが多い。スポーツ走行に有利な低い全高に5MTとターボの組み合わせなど、現行にはない部分が人気の理由だ。軽規格の中でリアドアにトランクルームを詰め込んだため室内空間が狭いのだが、それと引き換えに独特のボディスタイルと低い全高ゆえの走りの楽しさは好きな人にはたまらないモデルといえよう。
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