2017
01/17
火

ekワゴン、ekスポーツに続くekシリーズの第3弾として2003年5月に登場したekクラッシィ。ベーシックなeKワゴンに対し専用フロントデザインを与え、サスペンションの調整、上級内装等を与え上質な仕様としたモデルである。ekワゴンは日常の足、ekスポーツはスポーティモデルであったがこのekクラッシィはより上品さを向上させたものであった。
外装では専用ヘッドライトに専用グリル、専用ボンネット、専用バンパー、専用アルミホイールでノーマルから大胆なデザイン変更を行い、上質かつクラシカルな雰囲気を与えている。また、ボディ下部はダークグレー色に塗装し、控えめながらツートンカラーとすることで外観全体を引き締めた。
内装ではベージュ基調のインパネを採用。シートも専用のベージュ色のスェード調とし、中央部はニットを組み合わせて上質感をアップ。また、オーディオも後部足元を省略しない4スピーカー仕様とした。また、軽自動車としては初となる「オートエアコン」を採用し、マニュアルモード時に8段階、オートモード時は16段階のきめ細かい風量制御を可能としている。
メカニズムではeKワゴン用の自然吸気エンジンにeKスポーツ用の4ATを採用。ボディ要所を補強し前後サスペンションに専用チューニングを施すことでノーマルとは異なる上質な走りを実現した。
そのeKクラッシィは2004年12月のマイナーチェンジでベースのeKワゴンと同じく後期型に。後期型では外装上の大幅な変更とはならず、小変更にとどまった。外装では初代eKスポーツの後期型と同じくコンビランプとリアゲートをeKアクティブと共通のものに変更。内装ではインパネをeKワゴンと同じ2トーンカラー仕様に。さらに後席センターアームレストを採用して後部座席の利便性を向上。ボディカラーではアクアシルバーメタリック、ライトグリーンマイカの2色を追加し、小変更ながらより上質かつ利便性を向上させたマイナーチェンジとなっている。

フロントデザイン。後期型ではフロントデザインの変更な無く、前期型とまったく同じ。ekワゴンはオーソドックスな横に伸びたヘッドライト、ekスポーツではスポーティなインナーブラックのライト&空力デザインだったが、このekクラッシィではモダン風に大きなグリルとメッキパーツで前車2台と差別化されている。

サイド。こちらも前期型と同じくeKクラッシィでは標準でアルミホイールを装着。上級の名に相応しくスタイリッシュな外観としている。また、ボディ下部はグレーカラーでツートンカラー化される。

足元は専用デザインの13インチアルミホイール。

リア。後期型ではコンビランプをeKアクティブのものへと変更。さらにリアゲートもeKアクティブ用のものへと変更し、ノーマルのeKワゴンと同じ改良となった。これによりパット見ではeKワゴンとeKクラッシィの違いがわからなくなっている。ただし、エンブレムは専用の「eK-CLASSY」エンブレムがバックドア左下に付くため、一応差別化はなされている。

エンジンは引き続きekワゴンと同じく3G83型直列3気筒SOHC自然吸気エンジンのみの設定。最高出力は50ps(37kW)/6500rpm、最大トルクは6.3kg・m(62N・m)/4000rpm。トランスミッションはekスポーツの4ATを採用。足回りもチューニングされ乗り心地はしなやかに改善。ベーシックなekワゴンとは違った乗り心地だ。駆動方式はFFか4WDとなる。

インパネ。後期型では前期型のベージュモノトーンカラーから、ベースと同じ2トーンカラーに変更された。

ステアリングは前期型同様に本革巻ステアリングホイール。センターメーターに文字盤も同じ。

eKクラッシィでは軽自動車初となる「オートエアコン」が採用されていた。マニュアルモード時に8段階、オートモード時は16段階のきめ細かい温度調節により快適性を向上させている。なお、後期型ではベース同様に冷暖房の性能を向上させている。

フロントシートはベンチシートタイプ。前期型と同じくeKクラッシィ専用のスェード調&ニットシートとなり、ノーマルよりもかなり上質感がある。アクセントして茶色のステッチも施されている。

リアシート。スライド機構は非装備。

後期型ではリアシートの真ん中にカップホルダー付きのセンターアームレストが追加された。

前期型同様、後部座席のドアにはスピーカーを標準装備し、4スピーカーシステムとなる。

ラゲッジルーム。リアシートは分割可倒式。

リアシートを倒した状態。

eKクラッシィの後期型はリフレッシュされたリアのデザインと、インパネカラー、リアシートのセンターアームレストの追加に2色ボディカラー追加など小変更ながらより上質かつ利便性を向上させたマイナーチェンジとなっている。特にリアの変更でマルチリフレクターヘッドライトのフロントとデザインの帳尻が合い、前期型よりもバランスが良くなっている。この点は前期型にはない魅力的なポイントである。
中古市場では不人気モデルがゆえにかなり割安なのだがタマ数が少なく、特に後期型となると生産期間もわずか1年程度だったため、前期型よりもタマ数の少ないレアモデルとなっている。メカニズムの点では4ATに自然吸気エンジンと目新しいものが無いのだが、デザインに関しては未だ個性が強いもので、安い足車で外観が個性的なモデルを探している人には魅力的なモデルとなるだろう。
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