2016
12/12
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1994年にジムニーに対向する形で登場した初代・パジェロミニ。そのパジェロミニは1998年の軽自動車新規格を受けて同年の10月に2代目へとフルモデルチェンジした。
2代目ではそれまでの特徴だった丸目ヘッドライトを廃止し、オーソドックスな角型ヘッドライトを採用。新規格に対応したことでボディ形状は全長で100mm、全幅で80mm拡大するもののスタイリング(パジェロスタイル)はほぼ先代を踏襲。顔つき以外は先代とほぼ同じ外観となっている。また、モノコック高剛性ボディにクラッシャブルボディ構造とブレーキアシスト機構の採用で、当時の軽自動車としては優れた衝突安全性を誇っていた。
エンジンは新開発となる4A30型4気筒SOHC16バルブ新リーンバーンMVVエンジンと4A30型4気筒DOHC20バルブインタークーラーターボエンジンを搭載。また、先代のオートマは3ATだったが、2代目で電子制御式4ATに置換された。
デビュー当初からパジェロミニはジムニーに対して「シティユース」というキャラクターを出していたがこの2代目ではそれが顕著だった。ベースモデルに対してより個性的な顔をもたせたり(パジェロミニ・デューク)、初代を彷彿とさせる丸目を用意したり(パジェロミニ・リンクス)、はたまたレカロシートを装備したスポーティーなモデルを追加したり(パジェロミニ VR-S)とまさにムーヴとムーヴカスタムの関係のようなグレード展開をSUVで行っていた。基本性能は変わらないものの見た目をアレンジし、個性的なモデルを投入することでジムニーに対抗していた。
その2代目パジェロミニは2005年12月に内外装の小変更を行い中期型となった。中期型ではフロントグリルを新デザインとしたほか、リアのコンビランプをバンパーに組み込んだデザインとし、精悍さとアクティブな外観を際立たせた。内装ではニット素材とファブリック素材を組み合わせたハイブリッドシートを新規採用し、インパネにシルバー塗装をプラス。上質で洗練された室内空間を創出した。さらにボディカラーでは新色の「ライトブルーメタリック」と2トーンの「ライトブルーメタリック/クールシルバーメタリック」「レッドソリッド/クールシルバーメタリック」(オプション設定)を追加し内外装とカラーリングで前期よりも魅力をアップさせたマイナーチェンジとなっている。

フロントデザイン。中期型ではヘッドライトはそのままにフロントグリルを新デザインとした。それまでの前期型ではヘッドライト内側両サイドに左右対称のL字のようなメッキパーツが付いてたが、中期型ではこれをシンプルに2本のメッキラインとした。ちょうど同年代の親パジェロ(4代目・パジェロ)のようなメッキグリルでシンプルなデザインだが前期よりも精悍さがアップしている。

サイド。このあたりは変更点はなし。ボディカラーは新色の「ライトブルーメタリック」と2トーンの「ライトブルーメタリック/クールシルバーメタリック」「レッドソリッド/クールシルバーメタリック」(オプション設定)を追加。

さらに前期のモノトーンカラー選択時ではバンパーが無着色となっていたが、中期型ではバンパーも着色され完全モノトーンとなった。

足元は15インチアルミホイールを標準装備。

リア。中期型では数あるパジェロミニの中でも珍しいバンパー埋込み型テールランプ&ウィンカーを採用。

それまでのコンビランプは形状だけ流用し、バックランプ以外をダミー化。加えてウィンカーとブレーキランプをバンパー部に移動させて新規コンビランプとし、ワイド感を演出した。普通車のSUVでもたまに見られるデザインだが、これを中期型パジェロミニで取り入れている。

エンジンは4気筒のNAとターボの2種類。これをエンジンルームに縦置きで搭載する。自然吸気エンジンでは4A30型4気筒SOHC16バルブ新リーンバーンMVVエンジンを採用し、最高出力は52ps(38kW)/6500rpm、最大トルクは6.3kg・m(61.8N・m)/4500rpmを発生。

ターボエンジンは4A30型4気筒SOHC16バルブインタークーラーターボ。前期に設定されていた4気筒DOHCツインスクロールターボは排ガス規制をクリアできず、2002年9月マイナーチェンジ時に廃止。最高出力は64ps(47kW)/6000rpm、最大トルクは9.0kg・m(88N・m)/4000rpmに変更されている。トランスミッションは4ATまたは5MTのいずれか。先代ではATに3ATの設定があったが、2代目パジェロミニでは全AT車で4ATになった。駆動方式はFRまたは4WDで、4WDグレードでは「イージーセレクト4WD」と呼ばれる切り替え式のパートタイム4WDとなる。

インパネ。デザインは前期と同じだが、カラーが変更された。前期ではブラックとグレーの組み合わせだったが、後期ではブラックを基本にセンタークラスターパネルとエアコン吹き出し口上部シルバー塗装され若干スタイリッシュに変化した。

スピードメーターのデザインは変更なし。

ATのシフトノブ。パートタイム4WD(イージーセレクト4WD)は引き続きノブで操作する。2駆→4駆(高・低)の切り替えをこのノブで行い、4駆(スタック脱出用のハイモードもしくは通常走行のローモード)、普段は2駆とユーザーが切り替えることができる。普段は2駆で走れば燃費を稼げるという仕組みだ。

フロントシートはセパレートタイプ。中期型では新たにニット素材とファブリック素材を組み合わせたハイブリッドシートを採用。

リアシート。他のパジェロミニと同じく補助的なタイプ。

ラゲッジルーム。

リアシートを倒した状態。

2代目・パジェロミニの中期型はグリルとコンビランプデザインの変更により前期よりもスタイリッシュになった外観とニット&ファブリックシートと新カラーのインパネで上質感がアップしたマイナーチェンジとなっている。残念なことに高出力な4気筒DOHCターボが廃止になってしまったが、それ以外では順当なバージョンアップとなっており前期よりも魅力がアップしている。なお、後期型ではヘッドライトとバンパーのデザインがリニューアルされより上質感がアップする。さらにコンビランプも元のデザインに戻るため、リアが気に入れない場合は2代目・後期型を検討すると良いだろう。
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