2016
11/20
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2代目ワゴンRのスポーティーモデルである「RR」はベースの2代目のフルモデルチェンジである1998年10月に同時デビューした。先代の末期で追加されたワゴンRのスポーティーモデルであるRRは軽自動車では最高出力の64馬力ターボエンジン(※最上位グレード)に、専用ヘッドライトやバンパー、グリル、フルエアロなどベーシックなノーマルモデルとは明らかに異なる外観とメカニズムが特徴である。
その2代目ワゴンR RRは2000年12月にフロントデザインの少変更等によるマイナーチェンジを行い後期型となった。後期型ではバンパーデザインの変更に加えフロントグリルをボディ同色(※4型以降)とし、リアコンビランプをマルチリフレクター化(※4型以降)するなどより魅力を高めたマイナーチェンジを行なった。

そして後期型(4型)マイナーチェンジからおよそ1年後の2001年11月マイナーチェンジでRRグレードに新設定となったのが本稿で扱う「RR-SWT」である。SWTとは「スズキ・ワークス・テクノ(SUZUKI WORKS TECHNO)」の略称で2001年12月に設立されたスズキの市販四輪車のカスタマイズを中心とした用品の企画・開発、及びスズキ車によるモータースポーツ活動を推進する会社のこと。スバルで言えば「STI」、日産なら「NISMO」、三菱なら「ラリーアート」に相当するブランドで、この名前をRRに与え専用グリルとアルミホイール、本革巻ステアリングホイールとディスチャージヘッドライトを標準装備とし、ノーマルのRRよりもスポーティーな魅力を高めたグレードとなっている。なお、SWTが設定される前の2000年12月マイナーチェンジ時点でははRRの上級モデルとして「RRリミテッド」があったが、入れ替わる形でSWTが設定されたことにより実質これがRRリミテッドの後継モデルとなる。

フロントデザイン。SWTではノーマルのRRグリルに対し、ガンメタリック塗装を施した専用グリルを装着。ノーマルではメッキのキラキラ感が強かったが、控えめなガンメタカラーによりしまりのある顔つきとなった。さらにヘッドライトはディスチャージヘッドライトを標準装備とした。なお、デビュー当初と2002年9月マイナーチェンジ以降とではグリルデザインに違いがあり、デビュー当初は4本の細いメッキグリル。2002年9月(5型)以降では2本の太いグリルデザインとなる。

サイド。

足元のアルミホイールはSWT仕様としてフロントグリルと同様にガンメタ塗装とした。

リア。このあたりはノーマルRRと同じだが、

バックゲート右側、WagonRデカールの下に専用の「SWT」エンブレムが付く。

エンジンはK6A型3気筒DOHCインタークーラー付きターボエンジン。K6A型は最高出力64ps(47kW)/6500rpm、最大トルクは10.8kg・m(106N・m)/3500rpmを発生。トランスミッションは4ATのみで、駆動方式はFFまたは4WDとなる。ABSは標準装備。

インパネ。SWT仕様ではDSP付2DIN MD/CDプレーヤーを標準装備とした。

2002年9月マイナーチェンジ(5型)以降のインパネ。オーディオパネル付近がシルバー塗装され、ステアリングも新デザインに変更された。

スピードメーター。デビュー当初はKeiスポーツの後期と同じメーターだったが、

2002年9月マイナーチェンジ(5型)でKeiワークスと同じシルバー背景のスピードメーターに変更された。なお、SWT専用品とはならずノーマルのRRと同じ。

フロントシートはベンチシートタイプ。デビュー当初と

2002年9月マイナーチェンジ(5型)以降とではシート表皮が若干異なる。

リアシート。

2002年9月マイナーチェンジ(5型)では新たに105mmのスライド機構(リアシート)が追加され利便性が向上した。

ラゲッジルーム。

リアシートを倒した状態。

2代目・ワゴンR RRの後期に設定された「RR-SWT」は、それまでのRRリミテッドの後継として本革巻ステアリングホイールにガンメタアルミホイール、ディスチャージヘッドライトなどを標準装備し、スポーティー感を高めたモデルである。ミッションが4ATのみとなってしまったため、5MT好きにはちょっと魅力減のモデルであるが、2代目ワゴンR(RR)の中では最も外観のデザインが良く、登場から10年以上経過しているが今でも色褪せない1台である。この後の3代目ワゴンRではスペース優先。4代目ではスペースに加えてスタイリッシュ路線に変化するが、2代目のデザインが好き&スポーティー系が好き人にはまだまだ魅力的なモデルである。
中古市場ではさすがに年数経過もあってかなりの安価な価格で買えるモデルとなっている。ただし、年数経過による経年劣化や消耗品の交換などメンテナンス面で不安が出てくるため、中古として購入する際はメンテナンス記録など状態をよく確認することをおすすめしたい。ただ、安いという点はかなり魅力的なので、乗り潰しても良い足車的な使い方にいいのかも。
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