2016
11/05
土

2008年9月にフルモデルチェンジしたズズキの4代目ワゴンR。先代はスペース重視の箱みたいな軽自動車だったが、この4代目ではスペースとデザインを両立させたボディスタイルに変更。4代目からはリアのクォーターウィンドウを廃止したことでリアドアの開口幅を拡大。ゆったりとした足元に加えてリアシートの乗降性も向上させた。内装ではそれまでのコラムシフトを廃止し、インパネシフトを採用。室内空間の設計を見直し室内長を1870mmから1975mmmへ拡大させた。その一方でラゲッジルームが先代よりも狭くなってしまったがリアシートのスライド幅をアップさせたことで使い方に応じてこれをカバーしている。エンジンは先代と同じくK6A型となるものの改良が行われ燃費がアップ。加えて自然吸気エンジンのCVT仕様車では電子制御スロットルが初採用されるなど順当なレベルアップを果たしている。安全技術としてはこれまたワゴンR初となるESPがメーカーオプションとして設定されるなどベーシックな軽自動車の魅力がさらにアップしたフルモデルチェンジとなっていた。

そのスポーティーモデルであるスティングレーは先代のMH22S系ワゴンRで初めて設定され、今回のフルモデルチェンジでそれまでのRRにかわるスポーティーグレードという位置づけとなった。4代目ベースのスティングレーは先代のイメージを踏襲しつつ、素性の良い4代目ワゴンRのボディフォルムを生かした外観に仕上がっており見た目は格段にアップした。さらに最上級グレードのターボモデルではノーマルワゴンRのターボ仕様よりも高出力な64馬力ターボと7速パドルシフト付きCVTにより先代を凌ぐ加速性能と操作性を実現。またワゴンR初となる車両安定装置(ESP)をオプション設定するなどスティングレーのターボモデルでは先代よりもレベルアップしたフルモデルチェンジとなっていた。
4代目のワゴンRやスティングレーには3代目同様に複数の特別仕様車が設定されたが、モデル終盤の2011年11月に設定されたがこの「リミテッドⅡ」である。リミテッドⅡはおよそ1年前に設定されたワゴンRの国内累計販売台数350万台を記念した記念モデル、「リミテッド」のバージョン2的なモデルで、スティングレー以外では4代目ワゴンR、パレット、パレットSW、2代目アルトラパン、3代目MRワゴンにも設定。年末年始の需要期にランナップ拡充をはかるべく投入された。
スティングレーリミテッドⅡでは一つ前の「スティングレーリミテッド」同様に外装ではスケルトンタイプのブラックメッキフロントグリルとブラックメッキヘッドランプを採用。LEDターンランプ付きリモート格納ミラーとオートライト、15インチアルミホイールを標準装備とし、内装ではブラック基調のインテリアやスエード調のシート表皮、ブルーイルミネーションを採用。ボディカラーはリミテッドⅡ専用色としてスパークブラックパールを設定する特別仕様車である。

フロントデザイン。リミテッドⅡは自然吸気エンジンのXグレードをベースとし、フロントには専用のブラックメッキフロントグリル(スケルトンタイプ)、ブラックメッキヘッドランプが備わる。ノーマルでは非ブラックタイプのグリルとヘッドライトだったため、目元がかなり強調された精悍な外観となっている。

ヘッドライトはプロジェクター式でディスチャージタイプ(ハイロー切り替え式)を標準装備。

サイド。

リミテッドⅡではLEDターンランプ付きドアミラー(リモート格納機能付き)を標準装備。

リミテッドⅡ仕様として足元は15インチアルミホイール。ひとつまえの「リミテッド」では14インチアルミホイールだったので、この点はバージョンアップしている。

リア。このあたりはノーマルと同じ。スティングレーなのでメッキタイプのクリアーコンビランプを装着する。

エンジンはK6A型3気筒DOHC自然吸気エンジンのみ。最高出力54ps(40kW)/6500rpm、最大トルクは6.4kg・m(63N・m)/3500rpm
を発生する。ターボエンジン仕様は未設定。トランスミッションはCVTのみで駆動方式はFFまたは4WDとなる。

インパネ。リミテッドⅡ仕様としてインパネとフロントドアトリム、フロントスピーカーの部分が青色LEDによりイルミネーション発光する。

フロントスピーカーはこのように青色LEDが発光する。

ステアリングは本革巻き仕様。

スピードメーターはタコメーター付きの自発光式メーター。

インパネシフトにエアコンはオートタイプ。

フロントシートはベンチシートタイプ。リミテッドⅡではラックススエードを採用した上質でなめらかな肌触りの専用シート表皮となる。なお、ひとつまえの「リミテッド」とはシート表皮が異なる。

リアシート。

ラゲッジルーム。スペアタイヤは非装備でパンク修理キットを備える。

リアシートを倒した状態。

MH23系の2代目スティングレーに設定されたリミテッドⅡはノーマルのスティングレーとは異なるブラックメッキのグリル&ヘッドライトに専用シート表皮などノーマルとは一味違う精悍な外観や内装が特徴の軽自動車である。自然吸気エンジンしか無い点がちょっと残念だが、この時代のワゴンRはCVTにより先代までの4AT仕様よりも加速性能が副変速機により若干良くなっており、かつ巡航時の回転数4AT時代よりも低く抑えられているため街乗りメインであれば特に問題は無いだろう。この次の3代目スティングレーではこのイメージを保ちつつよりデザインが洗練されるが、2代目でも十分スタイリッシュなためデザイン重視ならこちらも捨てがたい。燃費の面や自動ブレーキ等では次モデルに勝てないがデザインがそれを補うモデルである。
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