2013
01/06
日

1991年5月のバブル全盛期にホンダから発売された軽オープンスポーツがホンダのビート。同時期にNSXが開発・販売されたこともあり「ミニNSX」と呼ぶ場合もある。

ビートの特徴は、量産車として世界初のミッドシップフルオープンモノコックボディを採用したことである。またサスペンションは4輪独立懸架のスラット式、ブレーキも軽自動車初となる4輪ディスクブレーキを採用。と、コストや実用性が最優先される軽自動車において、この豪華さはやはりバブルを思わせるものだ。

フロントデザインは、低いボンネットに横長のヘッドライトが特徴的だ。サイズこそ軽自動車だが見方によってはこれはスーパーカーにも見えなくもない。

また車高も非常に低く、ターボではないものの走った時の爽快感は格別だ。腰高な軽自動車が多い現代において、この低さは貴重な存在だ。エンジンが後方にあるので、空気を取り入れるための穴がボディサイドに開いている。

幌は手動式。ダイハツのコペンは電動式だが、手動の強みは年式が経過しても故障の心配がないこと。

リア。ヘッドライトと同じく横長のコンビランプだ。
搭載されたエンジンはNAのみ。ライバルだったカプチーノやAZ-1はターボだったがこちらはNAでも自主規制一杯の64馬力まで高められている。だが、ターボでない分トルクは薄く、6.1kgと少々非力。トランスミッションは5MTのみとなる。

ビートの内装。同時期のアルトやミラと比べると高級感がある。とくにシフトブーツにカバーが付いている点がそれを大きく感じさせる。

シートはセミバケットシートタイプ。

メーター類もバイクのような特徴的なもの。元々はバイク屋さんだったホンダらしい作りだ。
ビートはターボでない分、絶対的なパワーやスピードが劣ってしまうがその分高回転まで回す楽しみがある。その低い車高と相まって雰囲気は格別のもの。本気で軽オープンスポーツを楽しみたい人に勧めいたい1台だ。ただ登場からかなりの年数が経っているので程度の良い個体を探さないと維持費で苦労することになる。ターボ周りの心配がないので、カプチーノやAZ-1ほどではないと思うが、やはり維持費は覚悟する必要がある。
なお、2015年4月には実質的な後継モデルとなるS660がデビューした。ビートと同じく低い全高のボディにエンジンをリアに配置しリアを駆動するMR方式を採用。手動式の幌でフルオープンとまでは行かないがオープンカーのような爽快感も健在だ。ミッションは6MT化されCVTも用意される。エンジンは3気筒のターボでめちゃめちゃハイパワーでは無いがフィーリングは独特のものでスポーツカーにふさわしい車となっている。予算があれば手のかかるビートよりもS660の方が手頃だろう。

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