2016
10/18
火

2006年9月にフルモデルチェンジし、2代目となった三菱・eKワゴン。2代目のフルモデルチェンジでは軽自動車史上の中でも異例で、キーコンセプトを踏襲し初代とほぼ同じボディスタイルとなった(ただし、ボディは流用ではなくルーフ以外は新設計)。その中でも大きく変更されたのは外装ではヘッドライトとグリル、バンパー、リアコンビランプを刷新。特にリアコンビランプでは軽自動車初となるLEDストップランプを純正で全グレード標準搭載。内装ではそれまでのコラムシフトからインパネシフトに変更し、新スピードメーターや新シートを採用。また、乗用タイプの軽自動車としてはこれまた初となる電動パワースライドドアを一部グレードで採用し、初代のイメージはそのままに使い勝手を大きく向上させたフルモデルチェンジとなっている。
その2代目eKワゴンは2008年8月にフロントデザインの変更を伴うマイナーチェンジで、後期型となった。後期型ではフロントグリルを大型化し上質感と親しみやすさをアップさせたほか、電動パワースライドドア搭載グレード(MSおよびGS)ではワッフルタイプの新シート生地を。それ以外のヒンジドア(非スライドドア)モデルではベージュ系のメッシュタイプ生地の採用で内装をリフレッシュした。さらにボディカラーに「ミントグリーンソリッド」、「サンフラワーイエローソリッド」、前期型・特別仕様車のブルームエディションで好評だった「サクラピンクメタリック」、「ダークブルーマイカ」の計4色を追加。ユーティリティでは「マップランプ」、「運転席ドア限定アンロック」、「セキュリティーアラーム」、「コンフォートフラッシャー」を全グレード標準装備。これ以外にもキーレスエントリーキーから簡単にカスタマイズ可能なETACS機能を強化し外観と内装、および機能面で充実化をはかったマイナーチェンジとなっている。

フロントデザイン。前期はスタイリッシュかつベーシックな感じのグリルだったが、後期型ではこれを刷新。グリルそのものを大型化し、メッキで格子状に覆うことで上級感と親しみやすさを演出した。ベーシックなモデルなだけにグリルデザインだけでかなり印象が変化している。これ以外ではバンパーのデザインも新しくなった。

サイド。このあたりは前期型と同じ。写真のボディカラーは特別仕様車のブルームエディションに専用設定された「サクラピンクメタリック」で、後期型モデルでは純正色として選択可能となった。

前期同様にMSおよびGSグレードでは助手席側のリアドアが電動パワースライドドアとなる。

足元はフルホイールキャップ。

リア。このあたりも前期と同じ。

コンビランプは全グレードでインナーメッキを使ったクリアーコンビランプ。ストップランプはLED化されている。なお、後期型ではそれまでエンブレムだった「eKWAGON」がシールタイプへ変更された(※eKスポーツを除く)。

エンジンは3G83型の3気筒SOHC自然吸気エンジンのみ。最高出力は50ps(37kW)/6500rpm、最大トルクは6.3kg・m(62N・m)/4000rpmを発生。トランスミッションは3AT、4AT、5MTの3種類。ただし3ATと5MTは廉価グレードのMグレードのみで、それ以上では4ATのみとなる。駆動方式はFFまたは4WD。ブレーキアシスト付きABSを全グレードで標準装備する。
フロントデザイン変更直後ではエンジンの改良が無かったが次の2009年7月マイナーチェンジで走行抵抗の低減とFFの4ATモデルでエンジンおよびATの制御見直しで燃費がアップ。FFの4ATモデルと4WDの5MTモデルで「平成22年度燃費基準+15%」を達成した。

インパネ。デザインやカラーは前期と同じ。後期型ではマップランプが全グレードで標準装備となった。

スライドドア搭載モデルでは右側に電動パワースライドドアのスイッチが付く。

ダッシュボード。

スピードメーター。デザインの変更は無いが2010年8月マイナーチェンジではエコランプが追加された。

最廉価のMグレードには引き続き5MTを設定。

フロントシートはベンチシートタイプ(※5MTのみセパレートタイプ)。後期型ではシート表皮が刷新され、スライドドア搭載モデルでは撥水加工を施した肌触りのよいワッフルタイプの新デザイン生地に。

非スライドドア(ヒンジドア)モデルではメッシュタイプのベージュ色ののシートに変更された。

リアシート(スライドドアモデル)。リアシートのスライド機構は非搭載。

ラゲッジルーム。

リアシートを倒した状態。
2代目・eKワゴンの後期型は、上品になった顔つきと新しくなったインテリアが特徴のモデルである。2代目前期ではスタイリッシュ感やベーシック感の強い顔つきだったが、後期型では上級路線に変更されイメージチェンジが施されている。好き好きは別れると思うが、好みによっては魅力的に見えるだろう。ただ、後期型になっても依然として初代と同じ古いメカニズム(エンジンやトランスミッション)は健在で、他社がCVTを積極的に採用する中で主力は4ATモデルとなっていた。廉価グレードに5MTを設定した点は評価出来るが、4ATではライバルに見劣りする部分があり特にモデル末期(2012年あたり)ではそれが顕著だった。
ただし、中古車としてみれば古いメカニズムではあるが街乗りオンリーであれば十分な性能を持っているため、比較的高年式&低走行でありながら購入しやすい価格は魅力的にうつるかもしれない。特に昨今では少なくなった立体駐車場に入る全高のモデル(さらにグレードによってはスライドドア付き)でもあるため、安くて比較的新しい足車としての需要はまだまだありそうだ。
なお同時期にマイナーチェンジしたOEMモデル(日産版)の2代目オッティ(後期型)では三菱版のような思い切った変更はなく、前期のバージョンアップ的なデザインとなっている。三菱版がしっくりこない人は日産版の2代目オッティ・後期型を確認してみると良いだろう。
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