2016
09/13
火

一般的にミラやムーヴ、タントといった乗用モデルとは異なり軽トラや軽ワンボックスなど商用車はフルモデルチェンジまでのスパンが長く、これはスズキ、ダイハツなどの競合車種(キャリィトラック、ハイゼットトラック)等でも同様である。主に仕事で使う車なので地味に長期にわたって売れるのだが、爆発的な販売台数は乗用モデルほどのぞめず、フルモデルチェンジの際の開発コスト回収に時間がかかるためである。なお、一部例外としてスズキのジムニーは乗用モデルであるがその高い趣味性のため商用モデルと同じようなモデルサイクルとなっている。
その3代目アクティトラックは2000年12月にフロントバンパーとフロントグリルの少変更を伴うマイナーチェンジで後期型となった。後期型では前述のとおりバンパーとグリルデザインが刷新されたほか、不評だった荷台長を70mm拡大(1870mm→1940mmに変更)し、鳥居形状の変更とロープフックの追加。最上級グレードのTOWNではフロントグリルにメッキパーツが加えられフルホイールキャップのホワイト化とファブリックシート表皮が新しくなるなど前期型よりもアップグレードがなされている。

フロントデザイン。後期型ではフロントグリルとバンパーのデザインが刷新された。前期ではフロントグリルのセンターラインは2本だったが後期ではこれをセンター1本のシンプルなものへ。バンパーも開口部はほぼ同じだが下部の形状が変更されスタイリッシュ感がアップした。さらに最上級グレードのTOWNでは新たにメッキグリルが標準装備となり、最上級に相応しい外観となっている。

それ以外のグレードではメッキグリル無しのシンプルな外観。アクティトラック伝統のベイブルー色も健在だ。2001年2月マイナーチェンジではTOWNグレード以外では無着色だったバンパーも全グレードカラー化された。

サイドから。上述の通り後期型では荷台長が70mm拡大(1870mm→1940mmに変更)。その一方でバンパーやキャビン、フロントグリルを削ってこのサイズを確保したため、室内空間が前期型よりも狭くなった。大柄な人は特に要注意である。サスペンションもセッティングが変更され、積載時でも前後バランスのよい荷重となった。この他ドアミラーとドアハンドルはTOWNグレードにて2003年4月マイナーチェンジでボディ色にカラー化された。

最上級グレードのTOWNグレードでは新たにホワイトカラーのフルホイールキャップが標準装備となった。

それ以外のグレードでは従来通りのスチールホイール。タイヤサイズが145R12-8PR LTから145R12-6PR LTに少変更された(※従来品も使用可能)。

リア。このあたりは同じで特に変更点は無い。

エンジンはセンター付近に配置されるため、アクティトラックではこのように荷台の真ん中付近にアクセスパネルが設けられている。エンジンが運転席下に配置されるスズキのキャリィトラックやダイハツのハイゼットトラックよりもメンテナンス性は高い。

ボンネット内には当然ながらエンジンは無く、変わってバッテリー等が格納される。
エンジンはE07Z型、直列3気筒SOHC自然吸気エンジンのみ。最大出力は46PS/5500rpm、最高トルクは6kg/5000rpmを発生。先代と比較して全グレードでPGM-FIが搭載され出力向上と低燃費化がなされた。トランスミッションは5MTまたは3ATで、駆動方式はMRまたはリアルタイム4WDとなる。ただし、4WD仕様車は後期型マイナーチェンジ時でも前期と同じく5MT仕様のみで、3AT車はMRのみの組み合わせとなっていた。さらに農業用を目的としたグレード「ATTACK」ではエクストラローとエクストラリバース、デフロックが搭載され悪路での走破性が高められている。なお、2001年マイナーチェンジではパワーステアリングを非装備とし価格を抑えた最廉価グレードの「SDX-N」とそのアタック仕様「アタック-N」が追加された。

インパネ。このあたりは特に変更点は無い。TOWNグレードではセンターパネルがカラー化される。

スピードメーターも同じ。

シート。最上級グレードのTOWNではファブリックシートとなり、このシート表皮が刷新された。

それ以外では非ファブリックシートとなる。

ATのシフトノブ。

5MTのシフトノブ。

ATTACKグレードのウルトラローとウルトラリバース付き5MT。真ん中のリング上の突起物を持ち上げることでウルトラローまたはウルトラリバースに切り替えれる仕組みだ。なお、このシフトノブは4代目アクティトラックでも引き続き採用されいている。デフロックのON-OFFはインパネのスイッチで操作する。

3代目アクティトラックの後期型はリフレッシュされたフロントデザインに拡大された荷台。最上級グレードのTOWNではメッキグリルやホワイトホイールキャップなど前期よりも魅力アップした点がポイントだ。一方でもともと狭かった室内空間が荷台の拡大に伴いさらに狭くなってしまったため大柄なひとはもちろん、そうでない人でも窮屈さを感じる部分となってしまった。軽トラで長距離は乗らないと思うが、狭い運転席は快適性を損ねる部分のため購入の際にはよく試乗して許容できるか否かを判断して欲しい。それ以外ではMRレイアウトからくる独特のメカニズムなどスズキやダイハツにはない個性を持っているため普通じゃない軽トラが欲しい人にはオススメかもしれない。
なお、このあとの4代目アクティトラックではMRレイアウトを継承しつつもボディタイプは2代目のフルキャブオーバータイプに先祖返りし、前方に配置されたタイヤは旧来の運転席下へと変更。最小半径も3.6mに縮小されるなどより個性が強くなっている。室内空間も改善し、快適性も向上したためMR方式の軽トラが欲しい人は4代目もチェックしてみてほしい。
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