2013
01/01
火

1998年10月に登場したトッポBJ。そのスポーツモデルである「R」グレードは先代まではアミスタターボと呼ばれていたもので、ホットな4気筒ターボのミニカ・ダンガンのフェンダーから後ろをごっそりミニカトッポとしたものであった。車重はミニカ・ダンガンより重くたく、空気抵抗でも不利なためハッチバックのミニカダンガンと比べるとモッサリ感が強いアミスタターボであったが、ミニカが8代目へとフルモデルチェンジした際に、ホットモデルのミニカ・ダンガンは消滅。一方で背の高いミニカトッポの後継として登場したトッポBJにはスポーツモデルとして継続設定されたため、これは実質的なミニカ・ダンガンの後継モデルとなっている。時代はワゴンRのようなスペース重視の軽自動車へ人気がシフトする中、三菱も主力モデルをミニカトッポへとシフトさせていった。

フロントデザイン。スポーツモデル専用のグリルとフォグランプ付きバンパー、フロントリップスポイラーにボンネットにはエアダクトが設けられノーマルとはかなり差別化されている。かつてのダンガンのような勇ましい外観が印象的だ。

サイドから。アルミホイールにサイドアンダースポイラーを標準装備。

リア。コンビランプは共通。リアバンパーも共通だがアンダースポイラーを付けてワイド感を強調している。そして上部には専用の大型リアスポイラーを標準装備。

2代目ムーブのSR-XXやKeiワークスでも大型リアスポイラーが付いているが、これはそれ以上といった感じで特に背の高いトッポBJと組み合わされるとかなり迫力がある。
エンジンは4A30型DOCHツインスクロールターボ。自然吸気エンジンのZグレードではSOHCの自然吸気エンジンだがこちらはダンガンの後継モデルということで、先代と同じパワフルなエンジンが搭載される。

ただし車重が7代目ミニカダンガンよりも150kg以上増加し、アミスタターボよりも100kg近く重たくなっているため、かつての刺激的な加速は無くなっている。1999年11月マイナーチェンジ(中期型)ではそれまでのSOHCをターボ化し60馬力とした「M-T」グレードを追加。Rよりもお求めやすい価格設定を行なった。トランスミッションは4ATまたは5MTで、駆動方式はFFまたは4WD。この手のワゴンタイプではターボとMTの組み合わせが消滅する中、後期型までターボ&MTが継続設定された。

インパネ。

ステアリングは残念ながら非本革タイプ。スピードメーターはタコメーター付きだが、デザインが少し古いか。

MTのシフトノブ。なお、後期のATモデルではコラムシフトとなる。

フロントシートはセパレートタイプ。ノーマルとはスポーツグレード専用のシート表皮となっている。

リアシート。

ラゲッジルーム。リアハッチはムーブのように左右開閉式。リアガラスは上方向にオープンできる。
前期型&中期型のトッポBJ Rグレードはそれまでのミニカ・ダンガンの4気筒エンジンにノーマルとはかなり差別化された勇ましい外観が特徴の軽自動車である。全高こそかなり高くなってしまったがこれを除けばダンガンの後継モデルに相応しい外観といえよう。さらにはターボに5MTの組み合わせもあり、走り重視には嬉しい仕様であった。ただ、逆に重たくなりすぎた車重や空気抵抗の大きいボディなど真の走りという部分ではミニカ・ダンガンに及ばない部分もあり、そこは室内空間や使い勝手とのトレードオフといったところだろうか。スズキがアルトワークスを販売が伸びないことから一時生産終了し、スポーティーモデルをワゴンRにシフトさせたように、三菱でもミニカから背の高いトッポBJへとメイン路線をシフトさせていった。その中で残されたスポーティーなモデルがこのトッポBJ Rというモデルなのである。
中古市場では年式経過の部分も大きいがプレミアム価格はついておらず、相応の価格で購入可能だ。スペース重視でかつ走りも楽しみたいのなら面白い1台かもしれない。ただ、年式が10年以上経過しているため状態をよく確認するように。
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