2016
06/05
日

スズキのカプチーノはバブル全盛期の1991年に、軽自動車枠でのスポーツカーとしてデビューした。長いボンネットにはターボエンジンが縦置きされており、サスペンションも軽自動車としては初となるダブルウィッシュボーン式(独立懸架)を採用。駆動方式はFRで前後重量バランスは51:49を実現していた。実用性がメインとなる軽自動車で室内空間を犠牲にし、極限までスポーツ走行に特化したパッケージングはまさにバブル時代ならではの軽自動車であった。
そのカプチーノに1993年6月、ボディカラーにディープブルーパールを専用設定し、木目調インパネなどを採用した特別仕様車を設定した。それがこの「リミテッド」である。リミテッドはその後も1994年3月、1994年9月の計3回設定され、今回扱う1993年6月の第1弾リミテッドは通称「リミテッドⅠ」もしくはボディカラーから「紺リミ1」と呼ばれ200台 限定モデルとなっている。

フロントデザイン。リミテッドでは特別な専用外装品はなく、見た目はほぼ同じだ。ただ、ボディカラーは前述のとおり第1弾で紺系の「ディープブルーパール」が専用設計され、リミテッドなのかそうでないのかを区別するポイントである(写真は社外品のクリアーウィンカーを装着)。

サイドから。このあたりもベースモデルと共通だ。天井部分は4WAYオープントップで、クローズド、Tバールーフ、タルガトップ、フルオープンの4種類に変化する。足元は(写真は社外だが)14インチアルミを標準装備。

リア。写真では付いてないがリミテッドでは純正オプションのトランクリッドキャリアを標準装備。ラゲッジルームが極端に狭いカプチーノの積載能力を若干向上させるパーツだ。

バンパー上部の左側には専用の「LIMITED」エンブレムが付く。

エンジンはアルトワークスでお馴染みのF6A型ターボエンジン。64馬力(6500rpm)と8.7kg(4000rpm)のトルクを発生する。トランスミッションは5MTのみで駆動方式もFRのみとなる(※写真のエンジンは社外のストラットタワーバーが入っているがこれはリミテッドに関係なし)。この他ベースと同じく4輪ダブルウィッシュボーンに4輪ディスクブレーキも装着。

インパネ。リミテッドⅠでは木目調インパネを標準装備。パット見内装の雰囲気が違って見える。

インパネ左側。

シフトノブやサイドブレーキ、スピードメーターやステアリングまわりはベースと同じ。なお、リミテッドⅡではパワステが採用されたが、リミテッドⅠでは非装備の通称「重ステ」となる。

フロントシートはセミバケットシートタイプ。リミテッド専用品のバックスキン調シート表皮となる。

ラゲッジルーム。

カプチーノの(通称)リミテッドⅠは紺色の専用色に木目調インパネ、専用シートが特徴の軽自動車である。ノーマルよりも内装が若干良いので前期カプチーノの検討中の人は頭の片隅に居れておくと良いだろう。なお、真ん中あたりにも書いたが、リミテッドシリーズの中でもパワステが非装備なため特に電動パワーステアリングに慣れている人は注意が必要だ。あとはカプチーノ全般に言えることだが古いモデルゆえのトラブルも考えられるため状態をよく確認すること。もし壊れてもそれを許容できる人のみ購入すべきモデルである。古さゆえの欠点はあるが、カプチーノの中でも特別仕様という点は若干のプラスポイントである。
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