2016
06/01
水

1996年4月登場のダイハツ・ミゼットⅡ。「ミゼット」という名前からも想像できるようにかつて存在したオート3輪、「ミゼット」の後継モデルにあたる軽自動車だ。そのパッケージングは初代ミゼット同様に小口配達を主なターゲットとし、ボディサイズも1998年以前の軽規格よりもさらに小さい車体となっていた。その一方で安全性にも考慮し、ミゼットⅡでは4輪を採用するなど昔のイメージに当時のスタイルを取り入れた融合デザインも特徴的だった。
そのミゼットⅡに1997年10月に設定された特別仕様車がトラックベースの「カスタム」とカーゴベースの「カーゴカスタム」である。カスタムではそれまで無着色だったバンパーをボディと同色とし、ヘッドライトの外側をメッキ仕様としたほか内装ではレザーシート等を標準させたモデルとなっている。

フロントデザイン。ノーマルのミゼットⅡは商用車によくある無着色のバンパーだったが、カスタムではこれをボディ同色に。見た目を改善した。

さらにヘッドライトにメッキヘッドランプカバーを装着することで可愛らしさと上品さを演出した。スペアタイヤケースもボディと同色となっている(なお、後期ではスペアタイヤがフロントからカーゴ部に移動する)。

サイド。ボディカラーは1997年10月登場時はホワイト/アプリコットベージュの2トーン仕様のみだったが、1998年9月マイナーチェンジでカタログモデルへ昇格。この際にツートンカラーを廃止し、全6色のモノトーンカラーとした。

カスタムではメッキフルホイールキャップを装着。足元もおしゃれになっている。

リア。パーツを当時のハイゼットカーゴから流用しているためどこかで見たようなデザインとなっている。1998年10月モデルではリヤワイパー&ハイマウントストップランプを標準装備。
エンジンは3気筒のOHC自然吸気エンジンのみ。出力は31ps(23kW)/4900rpm、トルクは5.1kg・m(50.0N・m)/3200rpmと貧弱だが重量が1997年10月の時は590kg、1998年9月時でも4MTが650kg、3ATで670kgとかなり軽量なためそこそこ軽快だ。トランスミッションはデビュー当初が3ATのみ、1998年10月マイナーチェンジで4MTが追加された。駆動方式は前述のとおりFRのみとなる。

インパネ。1997年10月ではウッド調パネル。1998年10月ではノーマルインパネにナルディ本革巻きステアリングホイールを標準装備する。

スピードメーター。

シートはレザーシートタイプ。形状こそ軽トラだが、シート表皮の質感は良い。ミゼットⅡはATモデルで1+1のシートとなるためこのように変則的な形をしている。なお、4MT選択時は+1のシート部分にシフトノブが配置され完全な一人乗りとなる。

ドアトリムクロスもシートと同じ。

カーゴスペース。もともと小さい車体のため奥行きはハイゼットカーゴや流行りのタント、N-BOX等に負けてしまうが高さはそこそこあり、それなりに荷物が積める。

ミゼットⅡのカーゴカスタムは、カーゴタイプのミゼットⅡにスタイリッシュな外観とレザーシート、本革巻きステアリングホイール等を追加したモデルである。ノーマルでは商用モデル感が強かったがカスタムではそれが改善されており、より乗用モデル感覚でのれる軽自動車となっている。昨今の軽自動車に比べると室内は非常に小さいが、逆にそれが個性であり、なにより外観がとても特徴的でこのデザインが好きであれば魅力的なモデルといえるだろう。
中古市場ではその希少性から状態の良いものであればプレミアム価格がついており気軽に買えない部分もあるが、デザインが気に入ったのであれば面白い1台だろう。年式も初年度から20年近く経過するモデルなのでメンテナンスやトラブルの許容をお忘れなく。今となっては非常に珍しいダイハツにしては遊びこころいっぱいの軽自動車である。
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