2016
05/27
金

2013年3月にパレットの後継モデルとしてデビューしたスズキのスペーシア。パレット時代の両側パワースライドドアやCVT(副変速機付き)を引き継ぎ、5代目ワゴンRのスズキグリーンテクノロジーを導入。高張力鋼板の積極採用でボディも軽量化するなどこの手の軽自動車では最軽量の840kg(FFモデル)を誇り、自然吸気エンジンながらキビキビとした走りが特徴であった。そのスペーシアは2015年5月にフロントデザインの変更とS-エネチャージ、レーダーブレーキサポートの導入を伴うマイナーチェンジで後期型となった。後期型では全グレードで新デザインのメッキグリルが標準化されたほか、全グレードでS-エネチャージを標準採用。軽トールワゴンとしては初のマイルドハイブリッド車となった。
その後期型スペーシアに2015年12月、オプション設定のデュアルカメラブレーキサポートを標準装備する特別仕様車を追加した。それがこの「Gリミテッド」である。GリミテッドはベーシックなGグレードをベースに、前述の自動ブレーキのほか、ターボグレードのTで採用されている大型メッキグリルを装着。後部左側にはワンアクションパワースライドドア、運転席シートリフター、ブラックインテリアなどを装備して利便性、安全性、質感を高めた特別仕様車となっている。

フロントデザイン。Gリミテッドではターボモデルでも採用されていた大型メッキグリルを装着。スペーシアカスタムほどではないが、ベーシックな顔つきに大型メッキグリルが加わったことでフロントデザインの押しの強さと精悍さがアップしている。この他ホワイトのLEDイルミネーション、トップシェード付きフロントガラスが標準で備わる。

サイドから。ベース同様全面UVカット機能付ガラスを備え、後部は標準でスモークガラスとなる。フロント、フロントクォーター、フロントドアには熱線吸収グリーンガラスを装備した。足元は14インチタイヤとフルホイールキャップ、フロントスタビライザーを標準装備。

この他Gリミテッド仕様として左側後席にワンアクションパワースライドドア、後席両側にはスライドドアクローザーを標準装備した。

リア。Gリミテッド用としてメッキバックドアガーニュシュを装着。バックドア右下には「S-エネチャージ」エンブレムが付く。Gリミテッドの表記は特に無い。
エンジンは3気筒のR06A型DOHC自然吸気エンジンとターボ仕様の2種類。これにモーター機能付発電機(ISG)と専用リチウムイオンバッテリーを組み合わせたマイルドハイブリッド仕様となる。トランスミッションは全グレードでCVT(副変速機付き。ただし軽トラのような切り替えはできず内部で自動に切り替わる)。駆動方式はFFまたは4WDの2種類。S-エネチャージを導入したことでこの手の軽自動車としは初のリッター30を越え、カタログ燃費は自然吸気エンジンのFFモデルで32.0km/l を達成。同4WD仕様でも29.0km/lと、同年式のライバル(タント、N-BOX等)大きく引き離している。
安全技術としては前期型でグレード別設定のレーダーブレーキサポートを進化させた「デュアルカメラブレーキサポート」をGリミテッドでは標準装備。それまでのレーダーを用いたシステムからスバルのアイサイトと同様の2台のステレオカメラ(デュアルカメラ)を用いたシステムに進化。約5km/hから約100km/hの速度域で車両や歩行者を検知し、警報や自動ブレーキで衝突の回避、または衝突時の被害軽減を図るシステムで、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能とトップシェイドガラスなどがセットで備わる。

特に前方衝突警報機能は軽自動車としては異例の100km/h程度でも動作。この他、エマージェンシーストップシグナルとESP(車両走行安定補助システム)、ヒルホールドコントロールも標準装備。

インパネ。Gリミテッドでは黒基調のブラックインテリアを標準装備した。ステアリングはオーディオスイッチ付きで一部シルバー塗装のウレタンステアリングホイール(チルト機構付き)となる。

スピードメーター。ベースとでエネルギーフローインジケーターとステータスインフォメーションランプ付き。

フロントシートはベンチシートタイプ。Gリミテッド用の専用ブラックファブリックシート表皮となる。他に運転席にはシートリフターが備わり、ドアトリムクロスもブラック化。アームレストとインサイドドアハンドルはシルバー塗装となる。

リアシート。

ラゲッジルーム。

リアシートを倒した状態。

初代・後期スペーシアのGリミテッドは精悍な大型グリルにデュアルカメラブレーキサポートを標準装備。内装をブラックインテリアとした特別仕様車である。ベーシックなスペーシアをベースにあると嬉しい自動ブレーキと外観&内装を上質とした特別仕様車となっていて、カスタム程は要らないがノーマルよりも差別化したいとか、自動ブレーキが標準で欲しいといったニーズに答えられる1台となっている。ただし、ターボモデルは設定されていないため、ターボ付きで大型メッキグリルのデザインが欲しい場合はTグレードを検討すると良いだろう。
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