2012
12/22
土

2008年8月に登場したダイハツのムーヴコンテ。当時のCMの「カクカクシカジカ 四角いムーヴ」というキャッチフレーズが耳によく残るこの車は、その言葉通りムーヴ系統でありながら直線を基調としたボディラインが最大の特徴である。シンプルだけど合理的なデザインは、普通車でいうところのトヨタ・初代Bbに通じるところがあり、軽自動車という点も相まって(ムーヴやワゴンRなど独特のいかにも感があるデザインを好まない)女性ユーザーを狙ったものであった。パッケージング的にはスズキの初代アルトラパンの全高を少し高くしたようなボディフォルムで、ベーシック感が非常に強く万人受けしそうなデザインとなっている。
そのムーヴコンテはデビュー当初からダイハツの他社種にも見られるようにノーマルタイプとカスタムタイプの2種類を設定。ノーマルでは写真のようにベーシック感が非常につ強い外観だが、カスタムではその名にふさわしくメッキグリルやプロジェクターヘッドライトなどで外観が精悍に仕上がっており、ムーヴカスタムとはまた違ったシンプルだけど落ち着きのあるデザインが特徴となっていた。また、ターボエンジンもムーヴコンテカスタムのみの設定で、走りの質感も高められていた。

フロントデザイン。ボンネットが四角く出っ張っており、それまでのダイハツにはあまり見られないシンプルなボディライン。これに四角形のヘッドライト、4段グリルなどが組み合わさって万人受けするベーシックなデザインとなっている。かつてのミラのような四角いヘッドライトがムーヴとはかなり差別化された雰囲気を感じさせる。

サイドから。ムーヴコンテはスクエアを基調としながら、角に丸みを与えボディラインにあたたかみをプラスしたデザイン。ムーブという名前は同じものの見た目はぜんぜん違う車に仕上がっている。ベーシックだがそれまで無かったデザインで、軽自動車っぽくない雰囲気も感じさせる。上級グレードではターンランプ付きドアミラーが標準装備。2009年12月マイナーチェンジではフロントウィンドウが全車トップシェイド付きとなる。

足元は基本はホイールキャップ。

一部特別仕様車(Xリミテッド等)ではアルミホイールとなる。

リア。ヘッドライトと同じく四角形のコンビランプが備わる。リアもフロント同様にシンプルなデザインで、万人受けしそうだ。

エンジンはKF-VE型3気筒の自然吸気エンジンのみ。最高出力は58ps(43kW)/7200rpm、最大トルクは6.6kg・m(65N・m)/4000rpm。トランスミッションはCVTのみで、駆動方式はFFまたは4WD。エンジンはミライースのものに比べると、この時は一つ前のものだったが、高効率なCVTとFFモデルの組み合わせでは23.0km/lを達成。なお後期型ではミライーステクノロジーが適用され、一番いいグレードでカタログ値、27.6km/lを達成することとなる。ターボエンジンはスポーティーモデルのムーブコンテカスタムのみに設定される。

インパネ。ムーブコンテはムーブとプラットホームを共有しているが室内の広さは若干狭くなっている。

上級グレードではオートエアコンが標準装備。

廉価グレードとベーシックグレードではシンプルなスピードメーター。

上級グレードではカスタムモデルと同じタコメーター付きの2眼タイプとなる。

フロントシートはベンチシートタイプ。ベージュのシート表皮に赤のアクセントラインがオシャレ。シート自体も「プレミアムソファシート」でソファーのような座り心地を実現している。さらに運転席には軽自動車では珍しいパワーシート(※一部グレードを除く)が装備され、ドライビングポジションの微調整が容易に可能となっている。

リアシート。スライド機構は非装備。

なお、一部グレード(Lリミテッド、X、Xリミテッド)ではメーカーオプションとして「ブラックインテリアパック」がオプション設定され、シート表皮をブラック系に変更できた。

ラゲッジルーム。

リアシートを倒した状態。

ムーヴコンテの前期型はシンプルな外観にオシャレな内装が特徴の軽自動車である。ちょうどスズキの初代アルトラパンの全高を上げたようなボディフォルムで、シンプルな点も非常に似ている。上述の通りムーヴやミラでは物足りなかったりどうしても気に入らないという人向けのモデルだ。さらにワンランクレベルアップさせるならカスタムモデルの「ムーヴコンテカスタム」も設定されており、当時のラインナップとしてはかなり気合の入ったものであった。なお、2011年6月マイナーチェンジではフロントデザインが変更され、2012年4月ではミライースの技術を適用し、燃費が飛躍的にアップする。デザインや燃費が気になる人はあわせて後期型もチェックだ。
中古市場ではタントほどではないが人気のモデルで、あまり安価な個体が少ない。足車としてはちょっと割高な部類だが、デザインなど気にいれば許容できるだろうか。
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