2012
07/25
水

1992年3月に登場したスバルのヴィヴィオ。それまで「レックス」の後継としてホイールベースを長くし、室内空間を広くとったり安全性を向上させていた。それまでのレックスとは異なり、全体的に丸みを帯びたボディフォルムが特徴で、当時の軽自動車としてはボディ剛性も高かった。アルトやミラ同様に乗用モデルと商用モデル(バンタイプ)を設定し、モデルと途中ではレトロ軽自動車ブームの火付け役となったヴィヴィオ・ビストロを設定するなど、幅広いラインナップを揃えていた。
そして本記事で扱うRX-Rはスポーティーな上位モデルで4気筒スーパーチャージャーエンジンに5MTのみの組み合わせ、セミバケットシートやフォグランプなどGC8系のミニインプレッサともいうべきホットモデルである。

フロントデザイン。ボンネットにはスーパーチャージャー冷却用のボンネットエアダクトが設けられ、バンパーは大型フォグランプを内蔵した専用品を装着。ひとめでスポーティーとわかるデザインで、その様相から(GC8の)ミニインプレッサとも言われた。

サイドから。RX-Rのデカールにサイドアンダースポイラーを装着。BBSアルミホイールは純正オプションで選択できた。最近のモデルとはあきらかに全高が低く、低重心や空気抵抗などで有利なボディフォルムである。

リア。このあたりはノーマルとほとんど同じ。

上部にはハイマウントストップランプ付きリアスポイラーを装着。
エンジンはGX-Rグレードでは4気筒のDOHCスーパーチャージャーエンジンのみ。トランスミッションも5MTのみで駆動方式はFFまたは4WDとなる。デビュー当初はレギューラーガソリンで出力64ps(47kW)/7200rpmの最大トルクが9.0kg・m(88.3N・m)/4400rpmだったが、1996年10月の最終マイナーチェンジでハイオク仕様化。最高出力はかわらないものの、最大トルクが10.8kg・m(105.9N・m)/3600rpmまで高められた。足回りでは伝統の4輪独立懸架のストラット型を採用し、前輪はL型ロアアーム、後輪はデュアルリンクストラット式となっている。なお、1999年5月マイナーチェンジでは世界初のスポーツシフトECVTを採用した「RX-SS」が追加。それまでMTのみだったRX-Rと同じ外観で、マニュアルモード備えたCVTにより誰でもスポーティーな走りを楽しめる1台だった。

インパネ。

ステアリングは本革巻ステアリングホイール。

スピードメーター。

フロントシートはセミバケットタイプ。赤のカラーリングが非常にスポーティーな印象。

なお、1996年10月のハイオク仕様化のマイナーチェンジでシート表皮が刷新されている。

リアシート。

ラゲッジルーム。

リアシートを倒した状態。全高が低いため、ワゴンRよりも上方向が無く極端に背の高い荷物は苦手なので注意。
スバルのヴィヴィオRX-Rはスバル伝統の4輪独立懸架式サスペンションに4気筒DOHCスーパーチャージャーエンジン、5MTに低い全高とスポーツ要素が満載の1台である。最近ではスズキが軽量ボディの8代目アルトをベースに5代目となるアルトワークスを復活させたが、当時としてはその速さのレベルが楽しめた1台で今でも熱狂的なファンに人気な1台である。
基本的にスバルのクルマづくりは、コスト面を優先させる軽自動車においても妥協しない。この車をはじめすべてのスバルは軽自動車では珍しい独立懸架という、一般的な軽に採用されるサスペンションとは別物の高級なものが奢ってある。

このエンジンがまたパワフルで、乗った多くの人がカタログ値の64馬力以上あるという。実際に計測してみると80馬力ぐらいあったという話もある。ニュルブルクリンクでタイムを計測したと時もRX-Rグレードで最高時速182km/hを記録しており、10年以上たった今でも軽自動車としてトップレベルの性能を持っている。
ヴィヴィオが最もすごい点は、軽自動車でサファリラリーに出場したことだろう。しかもいい成績も残している。それほどヴィヴィオのポテンシャルは高かった。
中古車市場では弾数はあるが、いかせん最終型でも生産から18年以上も経っているので過走行車が多い。いい玉が見つかっても人気から年式の割に高いだろう。それでもいい物が見つかればぜひ乗ってみたい1台だ。
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