2016
04/23
土

1998年10月にフルモデルチェンジし、2代目となったスズキのワゴンR。初代は1993年9月に登場し、それまでの軽の固定概念を覆す広々とした車内と高い実用性から高い人気を得た。そのワゴンRは初代のデビューから1回目のフルモデルチェンジを経ておよそ9年後の2001年6月に累計150万台を達成。これを記念する特別仕様車として設定されたのが本稿で扱う「150万台記念車」である。
150万台記念車ではツインカムターボエンジンを搭載するスポーティーモデルの最上級、「RRリミテッド」をベースとし外装では専用カラーとして「マジョーラサファイア」を設定。見る角度等によって紫、青、緑系などに色合いが変化する特別なボディカラーとなっている。また内装では専用ファブリックシート&ドアトリム表皮、専用本革&ウッドステアリングホイール、専用インパネガーニッシュなどの上質仕様としたほかDSP(デジタルサウンドプロセッサ)機能を装備したMC/CDステレオと専用スーパーウーハー&吊り下げ式リヤスピーカーによる上級オーディオシステムを標準採用。ノーマルでも迫力ある重低音を楽しめ、内外装で150万台を記念する特別感のある豪華な装備がおごられている。

フロントデザイン。ベースは後期のRRリミテッドとなり、グリル上部にワンポイントアクセントのメッキパーツが付く。プロジェクター式ヘットライトにHIDを標準装備。外装の専用パーツは特になく、RRリミテッドに準拠する。

サイドから。このあたりもRRリミテッドと同じだが専用カラーとして写真色の「マジョーラサファイア」を設定。見る角度や光のあたり方によって紫を基調とした様々な色合いとなる多層構造の光輝顔料を使用しこの代のワゴンRとしては非常に鮮やかなカラーが特徴だ。

リア。こちらもRRリミテッドとおなじ。テールランプはマルチリフレクター化される前の登場だったためレンズカットタイプとなっている。

エンジンはK6A型3気筒DOHC12バルブインタークーラーターボのみの設定。トランスミッションは4ATのみで駆動方式はFFまたは4WD。前期型ではRRにも5MTの設定があったが後期型では4ATのみに統一された。

インパネ。150万台仕様として褐色塗装を施した専用インパネガーニッシュに加えパワーウインドースイッチべゼルや、メッキ処理を施したインサイドドアハンドル、専用色のフロアカーペットを採用。記念モデルにふさわしい特別感と上級感を演出した。さらにオーディオ機器は音楽の「音色」や「広がり感」を好みに変化させることができる5モードDSP(デジタルサウンドプロセッサ)機能を装備したMD/CDステレオを標準採用。この代の軽自動車にしてはかなりのこだわりようだ。

ステアリングは本革&ウッドステアリングホイールを採用。なお、後期型に移行した際、シフトノブはフロアシフトからコラムシフトに変更されている。

スピードメーターはベースと同じ。

フロントシートはベンチシートタイプ。150万台仕様として褐色基調の専用ファブリックシートとドアトリム表皮を採用。さらに運転席下に専用スーパーウーハーを装備しノーマル状態でも重低音を楽しめるようになっている。

リアシート。

ラゲッジルーム。使い勝手はベースと同じくシートを倒すと広大な荷室が生まれる。ラゲッジルーム上部には吊り下げ式リヤスピーカーを採用し、4スピーカーシステムを実現。
2代目ワゴンRの150万台記念モデルは専用のボディカラー(マジョーラサファイア)に豪華なオーディオ機器を標準する特別仕様車である。特にこの紫色はこの代の軽自動車としては珍しいカラーでかなり目立ったことだろう。オーディオ機器も最初からウーハーを備えるなどコストカットの観点から省略されることの多い当時の軽自動車にしては(ただし、最近ではオプションで豪華なオーディオ機器を設定するものもあるが)かなり手が込んでいる。中古市場では滅多に出てこない希少グレードではあるがプレミアム価格は付いていないので足車として2代目ワゴンRを探している人は頭の隅に入れておきたいモデルである。
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