2016
03/07
月

今日まで続くワゴンブームを作った火付け役のスズキワゴンR。その3代目は2003年9月に登場した。3代目では先代よりもボディが拡大し、初代のような角を目一杯使った外観が特徴であった。その3代目ワゴンRは先代同様にベーシックなノーマルモデルと、スポーティーなカスタムモデルの2本立てであった。このうちスポーティーなモデルが本稿の「ワゴンR RR」である。
3代目のワゴンR RRでは先代のインナーブラック化されたプロジェクターヘッドライトを踏襲し、新デザインのバンパーとグリルでより迫力が増した外観が特徴だ。また、リアもRR専用のコンビランプを装着し、先代RRと比較すると外観がかなりテコ入れされている。

フロントデザイン。RRの特徴ともいうべき専用ヘッドライトを装着。プロジェクタータイプのHIDヘッドライトを標準装備し、加えて周囲をブラックカラーで塗装しスポーティーな印象とている。加えてバンパーとグリルは先代のデザインから大きく変更し、上部はメッシュ状の開口部、下部は格子状の開口部を持つハイブリッドデザインで、ノーマルとはかなり差別化されたデザインとなっている。加えてバンパーもメッシュタイプとし、フォグランプもスクエア状とすることで全体的にもかなり押しの強い個性的なフロントデザインとなっている。その一方で先代までのターボモデルの象徴ともいうべきボンネットエアダクトは廃止された。

サイドから。アルミホイールを標準装備し、サイドアンダースポイラーを装着。

リア。上部はLEDハイマウントストップ付リアスポイラー、下部はリアアンダースポイラーを標準装備。コンビランプは先代とはことなりRR専用デザインのものが与えられる(兄弟モデルのマツダ・AZワゴン RRでも同様のコンビランプが与えられた)。先代ではリアはノーマルとあまり変わらなかったが、3代目ではしっかりと人目でRRとわかるデザインとなっている。
エンジンは3気筒のターボだが、従来タイプのK6Aターボに加え3代目のRRには新開発の直噴ターボを採用したターボエンジンの2種類が設定される(ノーマルターボはグレード名:RR、直噴ターボはRR-DIとなっている)。トランスミッションは4ATのみで駆動方式はFFまたは4WD。この直噴ターボはスペシャリティカーのセルボSRにも採用された高効率なターボエンジンで、出力こそかわらないものの、カタログ燃費が非直噴よりも1km/lアップしている。

インパネ。RRでは本革巻ステアリングホイールを標準装備。

スピードメーターもホワイトタイプを採用。なお、後期型ではこれが自発光式メーターに変更される。

フロントシートはベンチシートタイプ。RR用のブラック色専用シート表皮となっている。

リア。先代よりも足元が広くなり、後部座席のスライド機構も備える。

ラゲッジルーム。

リアシートを倒した状態。荷室はかなり広い。

3代目ワゴンRのRR前期はボディが拡大した3代目ワゴンRをベースに先代のイメージを踏襲したスポーティーな外観を与えられたモデルである。メカニズムでも軽自動車では初採用となる直噴ターボも搭載などこの手のカテゴリーの熾烈な競争が背景として伺えるものだった。兄弟モデルのマツダ版RR、「AZワゴン RR」ではフロントグリルがマツダ用にデフォルメされ、差別化もなされた。その後マイナーチェンジでフロントデザインを変更するも4代目ではスティングレーにその座をバトンタッチ。現在では「かつてのスポーティーなワゴンR」という位置づけで、現行には存在しない。
中古市場では人気モデルとあってタマ数はかなり多く、ターボ付き軽自動車というジャンルであっても手頃なタマ数が増えている。4代目に比べると箱感があり、独特のスタイリングゆえに好き嫌いが別れると思うがそれを補うだけのスタイリッシュな外観は捨てがたい部分がある。2代目までのRRのイメージがあるひとにとっては3代目もわりとすんなりと受け入れられるデザインかもしれない。
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