マツダ スクラムワゴン(3代目 DG17W型)
スクラムワゴンはマツダのワンボックス型軽自動車。スズキ・エブリイワゴンのOEMモデルである。本稿では3代目のDG17W系について扱う。


マツダのスクラムワゴンはマツダを代表する軽ワゴンのAZワゴン(現在はフレアに改名)よりも長い歴史を持つOEMモデルである。古くは1989年に2代目エブリィのOEM供給を受けてスタートし、OEM先のエブリイが乗用モデルとして「エブリイワゴン」と名前を改めたのを機にマツダでも乗用モデルをスクラムワゴンへと変更。2代目エブリイから換算すれば26年。初代のエブリイワゴンから数えても17年以上続く息の長いOEMモデルだ。
その3代目となるスクラムワゴンは2015年3月に登場した。OEM元であるスズキ・エブリイワゴンのフルモデルチェンジから1ヶ月後のことであった。かつてのAZワゴンやフレア、キャロル等ではマツダ専用のデフォルメが与えられたが歴代のスクラムワゴンに至ってはそれが一切なく、今回の3代目スクラムワゴンでもエンブレムの変更のみとなる地味なOEMモデルとなっている。

フロントデザイン。3代目のスクラムワゴンでは3代目エブリイワゴン同様に先代のイメージを引き継ぎながらよりスタイリッシュな顔つきとなっているのが特徴である。ヘッドライトに斜め方向への切り込みを加える事で先代よりも若干スタイリッシュなデザインとなりオーソドックスで普通な感じだったのでイメージは残しつつも正統進化といっていいだろう。これ以外に全グレードでメッキグリルが標準装備(※上級とベーシックグレードではメッキのグリル幅が異なる)となり存在感もかなり大きい。フォグランプのデザインも先代から変更され、縁がメッキで覆われている。なお、マツダ専用装備としてはエンブレムの変更のみとなり、上級のPZターボ以上のグレードではヘッドライトがディスチャージヘッドライトとなる。

サイドから。横からのフォルムは先代とほぼ同じだ。フロントにちょっとだけ出っ張り(鼻)を持つワンボックスタイプとなっている。商用モデルとは違い、サイドアンダースポイラーやリアスポイラーを全グレードで標準装備する。

リア。このあたりはエブリイワゴン同様に大幅に変更された。コンビランプの位置がこれまでの中央両サイドからバンパー下部へ移動。商用モデルとほぼおなじ位置で、アトレーワゴン等他社の軽乗用ワンボックスに近いデザインとなった。これによりリアハッチ開口部の横幅が拡大し、より荷物の出し入れが容易となっている。ただ、デザイン的には商用モデル感が感じられるいかにもなものとなり、マルチリフレクターを採用していた2代目までの方が良かったと感じる人がいるかもしれない。デザイン的にもライバルとなるアトレーワゴンと同じようになり横並びというか個性はちょっと薄くなってしまった。

なお、ブレーキランプはLED仕様となりこの点は最近のモデルらしくスタイリッシュな点灯となる(※画像はエブリイワゴン)。
エンジンは3気筒のターボエンジンのみ。トランスミッションは4ATのみで駆動方式はFRまたはフルタイム4WDのみとなる。商用版のスクラムバンには自然吸気エンジン&5AGSの組み合わせが存在するが乗用モデルではターボと4ATのみとなっている。これ以外に安全装備としてはレーダーブレーキサポート、誤発進抑制装置、エマージェンシーストップシグナル、4W・ABS&EBD、ブレーキアシストを全グレードで標準装備する。

インパネ。ステアリングのエンブレムがマツダマークに変更されている。最近のモデルらしくインパネシフトを採用。

スピードメーター。

フロントシートはベンチシートタイプ。

リアシート。乗用モデルということでヘッドレスト付きのリアシート。

ラゲッジルーム。

リアシートを倒した状態。ワンボックスタイプなのでタントやスペーシアよりも荷室が広い。

3代目スクラムワゴンは3代目エブリイワゴンのOEMモデルとして、順当に進化したモデルである。地味な存在だが以外にも歴史が長く、軽自動車史上からみても異例的な長さのOEMモデルといっていいだろう。その一方でデザイン的にはベースモデルとなんら差がなく、個性が薄いのだが安っぽいスズキエンブレムよりも人によってはマツダエンブレムの方が上級に見えることもあり、エブリイワゴンよりもスクラムワゴンのほうが魅力的に見える人も居るだろう。あるいは長年の付き合いでマツダから軽自動車を買いたいという需要もある。そういった狭いニーズにしか答えられないちょっと残念なOEMモデルである。個人的には最近のスズキのセンスの良さを使って協力してマツダらしさを演出し、もっと軽自動車に力を入れてもいいと思うだが、当のマツダ自身はその気がないようである。
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その3代目となるスクラムワゴンは2015年3月に登場した。OEM元であるスズキ・エブリイワゴンのフルモデルチェンジから1ヶ月後のことであった。かつてのAZワゴンやフレア、キャロル等ではマツダ専用のデフォルメが与えられたが歴代のスクラムワゴンに至ってはそれが一切なく、今回の3代目スクラムワゴンでもエンブレムの変更のみとなる地味なOEMモデルとなっている。

フロントデザイン。3代目のスクラムワゴンでは3代目エブリイワゴン同様に先代のイメージを引き継ぎながらよりスタイリッシュな顔つきとなっているのが特徴である。ヘッドライトに斜め方向への切り込みを加える事で先代よりも若干スタイリッシュなデザインとなりオーソドックスで普通な感じだったのでイメージは残しつつも正統進化といっていいだろう。これ以外に全グレードでメッキグリルが標準装備(※上級とベーシックグレードではメッキのグリル幅が異なる)となり存在感もかなり大きい。フォグランプのデザインも先代から変更され、縁がメッキで覆われている。なお、マツダ専用装備としてはエンブレムの変更のみとなり、上級のPZターボ以上のグレードではヘッドライトがディスチャージヘッドライトとなる。

サイドから。横からのフォルムは先代とほぼ同じだ。フロントにちょっとだけ出っ張り(鼻)を持つワンボックスタイプとなっている。商用モデルとは違い、サイドアンダースポイラーやリアスポイラーを全グレードで標準装備する。

リア。このあたりはエブリイワゴン同様に大幅に変更された。コンビランプの位置がこれまでの中央両サイドからバンパー下部へ移動。商用モデルとほぼおなじ位置で、アトレーワゴン等他社の軽乗用ワンボックスに近いデザインとなった。これによりリアハッチ開口部の横幅が拡大し、より荷物の出し入れが容易となっている。ただ、デザイン的には商用モデル感が感じられるいかにもなものとなり、マルチリフレクターを採用していた2代目までの方が良かったと感じる人がいるかもしれない。デザイン的にもライバルとなるアトレーワゴンと同じようになり横並びというか個性はちょっと薄くなってしまった。

なお、ブレーキランプはLED仕様となりこの点は最近のモデルらしくスタイリッシュな点灯となる(※画像はエブリイワゴン)。
エンジンは3気筒のターボエンジンのみ。トランスミッションは4ATのみで駆動方式はFRまたはフルタイム4WDのみとなる。商用版のスクラムバンには自然吸気エンジン&5AGSの組み合わせが存在するが乗用モデルではターボと4ATのみとなっている。これ以外に安全装備としてはレーダーブレーキサポート、誤発進抑制装置、エマージェンシーストップシグナル、4W・ABS&EBD、ブレーキアシストを全グレードで標準装備する。

インパネ。ステアリングのエンブレムがマツダマークに変更されている。最近のモデルらしくインパネシフトを採用。

スピードメーター。

フロントシートはベンチシートタイプ。

リアシート。乗用モデルということでヘッドレスト付きのリアシート。

ラゲッジルーム。

リアシートを倒した状態。ワンボックスタイプなのでタントやスペーシアよりも荷室が広い。

3代目スクラムワゴンは3代目エブリイワゴンのOEMモデルとして、順当に進化したモデルである。地味な存在だが以外にも歴史が長く、軽自動車史上からみても異例的な長さのOEMモデルといっていいだろう。その一方でデザイン的にはベースモデルとなんら差がなく、個性が薄いのだが安っぽいスズキエンブレムよりも人によってはマツダエンブレムの方が上級に見えることもあり、エブリイワゴンよりもスクラムワゴンのほうが魅力的に見える人も居るだろう。あるいは長年の付き合いでマツダから軽自動車を買いたいという需要もある。そういった狭いニーズにしか答えられないちょっと残念なOEMモデルである。個人的には最近のスズキのセンスの良さを使って協力してマツダらしさを演出し、もっと軽自動車に力を入れてもいいと思うだが、当のマツダ自身はその気がないようである。
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