2012
11/18
日

※当時のCM
1998年の軽自動車規格改正後に発売されたZは、初代とは全く違うライトSUVとして復活した。この手の軽自動車はスズキのジムニー、三菱のパジェロ・ミニ、ダイハツのテリオスキッドがあるが、Zはリアエンジンに通常は後輪駆動(MR)でセンタービスカスの4WDというこったメカニズムが最大の特徴であった。

フロントは台形状の外枠にインナーブラック+半丸型のリフレクターのヘッドライトが特徴で、ボディデザインと合わせてSUVっぽい露骨なデザインとなっている。同年代のジムニーやテリオスキッドもインナーブラックのヘッドライトを採用しているので足並みを揃えた感じか。

サイドから。、前から見ると少し愛嬌のあるのっぺりとした顔が特徴的だったが、サイドに回るとその車高の高さと大径タイヤでSUVとわかる。リアもSUVっぽいデザインだ。ボディは頑丈そうだが、衝突安全性も55km/hフルラップ、64km/hオフセットの各衝突基準をクリア、全車にデュアルエアバッグ、ロードリミッター&プリテンショナー付きシートベルトを標準で装着する。ジムニーやパジェロミニと比べるとボンネットエリアが狭くなっている。さぞかしエンジンを横置きしているのかとおもいきや、Zはリアエンジンリアドライブなので、ボンネットにエンジンは無い。

エンジンの代わりにスペアタイヤやバッテリー等が格納される。

リア。パジェロミニやジムニーと同じ位置にコンビランプがある。この点はこの位置が無難だろうか。テリオスキッドはKeiのように上部に付いている。なお前期モデルではコンビランプがレンズカットタイプだったが後期型でマルチリフレクター(キラキラ)タイプに変更されている。
エンジンはNAとターボの2種類。ミッションは4ATのみとなる。車重が1トン近くもあるので出だしが重たくNAだとストレスを感じるだろう。ただ、ミッドシップによる50:50の重量配分、また低重心によりその見た目とは想像以上にコーナーが安定する。4ATではあるが乗っていて楽しい車である。

インパネ。設計が2000年よりも前なのでさすがに時代を感じるデザインとなっている。

スピードメーターはタコ付き。丸を意識したデザイン。

シフトレバー。こちらも時代を感じるデザイン。なお、オーバードライブのスイッチは付いておらず、ムーヴと同じようにシフト操作で4速までの自動変速(D4)、3速までの自動変速(D3)、2速までの自動変速(2)を選択する。前述のとおりマニュアルは存在しない。

フロントシートはセパレートタイプで、サイドのサポートが付いたタイプ。この点もジムニーやパジェロミニ、テリオスキッドと同じだ。

リアシート。もともと2ドア+ハッチバックな車なので、後部座席に常時座ることは想定されておらず、質素な作りとなっている。

リアシートの足元は極端に狭い。基本的には2名乗車と考えたほうが良い。

エンジンをリアに配置し、ボンネットエリアを狭くして室内空間を広く設計したため、意外と広く荷室もかなり確保されている。

リアシートを倒すと荷室はかなり広くなる。この手の軽自動車は基本的にリアシートを倒して常時荷室がメインとなる。

Zは登場から3年ほどで生産終了したモデルで、他のモデルと比べると短命でレアな車である。ジムニーでもパジェロ・ミニでもなくテリオスキッドでもないSUVモデルを探している人、またレアな車が好きな人にはもってこいではいだろうか。注意点はライトSUVという位置づけなので、ジムニーやパジェロミニの4WD切り替えシステム、テリオスキッドのデフロックなどSUVに必須とされる悪路走行用のメカニズムを搭載していない点だ。この車でオフロードや雪道をガンガン進むことはあまり得意でない(スタックすると乗用車と同じで片方のタイヤが空転する)ので、イメージでダマされないように。
- 関連記事
-
-
ホンダ Z(PA1)
-
ホンダ Z スーパーエモーション (2代目 PA1型)
-
スポンサーサイト
(0)TB(0)
AFTER「日産 オッティライダー(2代目 H92W型)」
BEFORE「ダイハツ テリオスキッド(J111G/J131G型)」
MESSAGE
TRACKBACK
メーカー別車種一覧
COMMENT