2016
01/13
水

2014年1月にKeiの後継モデルとして登場したハスラーは、その大ヒットから次の年の2015年次RJCカー・オブ・ザ・イヤーを受賞。それを記念する特別モデルとして「Jスタイル」を登場させた。J STYLEはベースとは一味違うカラーリングやフロントのハスラーエンブレムで個性光るモデルとなっていたが、さらにその年の東京モーターショーにJスタイルのバージョンアップ版である「J STYLEⅡ」を発表。2015年12月にはSエネチャージを含めたマイナーチェンジで「JSTYLEⅡ」が正式なラインナップに加わった。
J STYLEの特徴はベースとは異なる個性的なカラーリングでより精悍な外観となっているのが特徴だ。そのバージョンアップ版であるJ STYLEⅡでは前モデルよりもさらに個性に磨きがかかっている。

フロントデザイン。XおよびXターボをベースとし、J スタイル2用に専用のメッキグリルを装着。デザインもトヨタのランドクルーザーを伺わせるよこじまのグリルで、どこか控えめだったハスラーのフロントデザインにインパクトを与えている。

この他Jスタイル同様にグリル上には「HUSTLER」のアルファベットエンブレムが標準で付き、ノーマルとは違う個性が与えられている。バンパーはJスタイルでは一部ホワイト塗装だったが今回のJスタイル2ではノーマルと同様にシルバー塗装となっている。これ以外の専用品としてフロントバンパーガーニッシュが付く。フォグランプはLED仕様。

サイドから。このあたりはパット見変更がないようにみえるが

このようにドアミラー下あたりに専用エンブレムがさりげなく付いている。特別仕様車である証だ。これ以外はメッキドアハンドルが標準で付く。なお、スキーやアウトドア用品の運搬に便利なルーフレールがオプションで設定される。
ボディカラーはJスタイル専用のホワイト2トーンルーフ仕様を「フェニックスレッドパール ホワイト2トーンルーフ」、「クールカーキパールメタリック ホワイト2トーンルーフ」、「ブルーイッシュブラックパール3 ホワイト2トーンルーフ」の3パターン設定。これ以外にベースと同じ「アクティブイエロー ブラック2トーンルーフ」、「フェニックスレッドパール ブラック2トーンルーフ」、「クールカーキパールメタリック」、「ブルーイッシュブラックパール3」の4種類とで計7色を設定。

ホワイト2トーン仕様ではドアミラーもホワイトカラーとなる。XベースのためLEDターンランプ付きドアミラーを標準装備(ヒーテッドタイプ)。

リア。専用のリヤバンパーガーニッシュを装着。これ以外はノーマルと同じだ。リアのエンブレムは車名とSエネチャージのみで、サイドのJスタイルエンブレムはここには無い。
エンジンは改良型R06A型の3気筒DOHC自然吸気とインタークーラー付きターボの2種類。S-エネチャージ仕様に伴い圧縮比の向上やEGRシステム採用に加え、吸気、排気系を見直し、低中速の動力性能を高めた。最高出力52ps(38kW)/6500rpm、最大トルクは6.4kg・m(63N・m)/4000rpm。ターボ仕様は最高出力64ps(47kW)/6000rpm、最大トルク9.7kg・m(95N・m)/3000rpm。
前モデルの「Jスタイル」ではNAのみだったがJSTYLEⅡではターボモデルも設定され、特別仕様車が欲しいけどターボがないことで躊躇していた人に嬉しい仕様となっている。一般的にスズキの特別仕様車では自然吸気エンジンのみの設定が多いので、これはちょっと異例であり、逆に言うとハスラーに対する「売れる」という自身の現れなのかも。トランスミッションはCVTのみで駆動方式はFFまたは4WD。
これ以外では2015年12月のマイナーチェンジで追加となったSエネチャージをターボモデルにも搭載。ターボモデルもエネチャージからS-エネチャージに置き換わった。S-エネチャージでは従来型のオルタネーターに加えてアシスト用のオルタネーター機能付きのモーター(出力1.6kW)が加わり、モーターによる回生発電&アシストのマイルドハイブリッド仕様となる。特にモーターアシスト領域がエネチャージの「15km~85km/h」に対し、「発進後~85km/h」に拡大している。エコクールが全グレードで標準装備となる。
この適用により一番燃費の良いFFの自然吸気モデルで32.0km/l(JC08モード)なのは前モデルのJSTYLEと同じだが、一番燃費で不利なターボモデルでも26.2km/l(JC08モード)と、非Sエネチャージモデルよりも1.2km/l燃費を改善させている。この他安全装置として誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能、エマージェンシーストップシグナル、ESP(R)をセットで標準装備。そして一番ホットな装備はステレオカメラ方式の衝突被害軽減システム「デュアルカメラブレーキサポート」である。

これも2015年12月のマイナーチェンジで追加されたものだが、従来のレーダーを用いたシステムとは異なり、名前の通り2台のカメラで衝突回を行うものである。この手の技術ではスバルが「アイサイト」として先行しているが、スズキもついにステレオカメラの採用で並んだ感じだ。特に普通車ではなく軽自動車でこれを搭載したことはかなり大きく、レーザーレーダーとカメラを併用するダイハツを大きく引き離した形だ。

ステレオカメラは特に対車での動作が素晴らしく、以前のレーダーブレーキサポートでは~30kmまでが作動領域だったのに対し、なんと~100kmまでとかなりの進化である。

インパネ。JSTYLE2仕様としてブラックパールのインパネカラーを採用。ブラックで光沢のあるインパネにエアコンガーニッシュとステアリングガーニッシュ、スピーカーリングがチタンシルバーに塗装されている。ここはまさに特別仕様にふさわしい豪華な部分だ。さらにJSTYLE2ではオートエアコンにパナソニックのナノイーを搭載。

スピードメーター。エコ運転を上部のグリーン(エコ)やブルー(通常)、ホワイト(エネルギー回生)状態を光りで表示(ステータスインフォメーションランプ)。さらにアイドリングストップインフォメーションを液晶パネルに表示する。タコメーターは液晶パネル部分の表示を切り替えて表示させる。なお、JSTYLEⅡターボ仕様ではステアリングにパドルシフトとクルーズコントロールが標準で付く。

S-エネチャージ搭載により、液晶パネルに回生発電やモーターアシストなどの状態を表示する「エネルギーフローインジケーター」が追加された。

フロントシートはベンチシートタイプ。専用のレザー調&ファブリックシート表皮となっている。これ以外にインサイドドアハンドルがメッツ仕様となる。

リアシート。

ラゲッジルーム。

リアシートを倒した&助手席も倒した状態。ワゴンR同様に長物も積める便利なシートアレンジだ。

ハスラーのJSTYLEⅡは精悍な外観とシックで高級感のあるブラック内装&レザー調シートに最新のステレオカメラを搭載した特別仕様車である。外観はより個性的になってノーマルよりもはっきりと差別化され、かつレザー調シートなど内装も高級感あふれる仕様だ。そしてもしものときのステレオカメラによる自動ブレーキシステムなどまさに至れり尽くせりで、軽自動車としてはかなり豪華な仕様といった感じがする。これ以外にも特別仕様車にターボモデルが設定されたことで、「特別仕様車だけどターボじゃないなら・・・・」という声にも答えられるようになった。この点はかなり大きい。
ダイハツがライバルとなる「キャスト アクティバ」を登場させ、スズキはJSTYLEⅡという特別仕様車で対向する模様にみえる。スズキVSダイハツの戦いは軽クロスオーバーSUVのジャンルでも熾烈な争いとなりそうだ。
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