2015
10/20
火

その光岡自動車といえば、知っている人は主に普通車ベースのオリジナルカーを思い浮かべるかもしれないが、かつては軽自動車ベースのオリジナルカーも存在した。それがこの「レイ」という軽自動車で、麗しきものの「麗」という名前から付けられた。
レイはデビューから生産終了まで3回、ベース車両を変更する形でフルモデルチェンジしている。本記事で扱うレイはその一番最初にあたる初代レイだ。登場は1996年の12月で、ベース車両はマツダオートザムの3代目キャロルをベースとしている。

光岡自動車の普通車モデルではボディ全体をいちから作り変えて販売されているが、このレイというシリーズは一部のみをオリジナルとし、他はそのまま流用しているのが特徴だ。初代レイではフロントグリルやバンパーまわりを専用品に交換。大きく開いたクラシック調のメッキグリルにウィンカーまで伸びた開口部はクラシックカーそっくりで、フロントにかけてはかなりのオリジナル感がある。ヘッドライト部分はオリジナルと同じだがこのデザインをうまく流用することでベースよりも上品に仕上げた1台だ。

サイドから。

リア。バンパーがフロントと同じメッキ仕様のオリジナル品。コンビランプもメッキガーニッシュを使いオリジナル風に仕立ててある。ただし、このあたりは同年代に流行したクラシック調軽自動車に良く見られる手法で、レイもこれにならったような印象を受ける。
エンジンは3気筒の自然吸気のみ。ベースではアルトワークスieゆずりのSOHCターボモデルが存在したがこのレイではその設定は無い。駆動方式はFFまたは4WDでトランスミッションは3ATまたは5MTのいずれか。初代レイではメッキバンパーにより全長サイズを調整し、普通車登録も可能としていた。

インパネ。中身はスズキのアルトがベースなので光岡仕様といえでも少し安っぽく感じがする。パネルの一部がウッドパネル調に変更されている。

スピードメーターはシンプルなタコメーター無しタイプ。アルトと共通品だ。

フロントシートはセパレートタイプ。専用に設定された形跡は無く、ベースと同じ街乗り専用の貧弱な作りだ。

リアシート。3ドアベースなのでかなり質素なつくり。基本はリアシートを倒して荷室として使うといいだろう。

ラゲッジルーム。
光岡の初代レイは知る人ぞ知るマイナーでレアな軽自動車である。普通車の光岡モデルと違って一部の変更のみなため、完全な独創性が薄いが、その分価格上昇は抑えられ、他の光岡モデルと比較すると買いやすい車であった。販売時には1000台限定とされ、登場から20年近く経過していることもあり中古市場ではレアな部類に入る。ただし上品でデザインが優秀な3代目レイ(ミラジーノベース)と比較すると不人気なため価格はかなり安く、変わった足車として買ってみるのも面白いかもしれない。また中身は3代目キャロルで機関部品に関しては同年代のアルトと同じなため改造して遊ぶといった用途にも使えそうだ。
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