2015
08/29
土

メカニズムではそれまでのK6A型に変るR06A型エンジンを新規に採用。軽自動車としては初となる低燃費技術の「エネチャージ」、「新アイドリングストップシステム」、「エコクール」を全グレードに採用し、ハイテン鋼などで徹底的に軽量化(先代比-70kg)したことで自然吸気エンジンのFFモデルでは28.8km/L(JC0モード)、ターボ仕様のFFモデルでも26.8km/L(JC08モード)を実現するなど燃費が飛躍的にアップした。
その5代目ワゴンRは2013年に1993年9月の初登場である初代ワゴンRから数えて20年が経過した。当時のスタンダードだったアルトをベースに上方向へ室内空間を確保しワゴン型としたボディスタイルは、当時の「狭い」という軽自動車の常識を覆し、またたくまに大ヒットとなった。そんな20年というロングセラーを記念して2013年7月に生誕20週年を記念して設定されたモデルがこの「20周年記念モデル」である。

ベースはノーマルタイプのワゴンRで上級グレードである「FXリミテッド」。これに専用のインナーブラック仕様ヘッドライト、専用グリル、専用アルミホイール、ブラック基調内装に安全装備としてレーダーブレーキサポート[衝突被害軽減ブレーキ]や誤発進抑制機能、エマージェンシーストップシグナル、ESPなどを標準装備し自動ブレーキによる万が一の安全性向上と精悍でスポーティーな見た目とした。

フロントデザイン。20周年記念仕様車では上述の通り専用ブラックメッキヘッドライトとブラックメッキフロントグリルを採用した。ノーマルタイプでは通常のメッキタイプのヘッドライトが採用されることが多く、ワゴンRもベーシック感がかなりあったため、インナーブラック仕様により目元がシャキッとした(ヘッドライトは標準でディスチャージ仕様)。

これにノーマルよりも間隔の狭い格子状ブラックメッキグリルが組み合わさりスポーティーな印象を強めている。バンパーはノーマルと同じだ。

サイドから。20周年記念仕様ではドアハンドルがシルバー化され、ノーマルと差別化している。セキュリティーアラームはFXリミテッド同様に標準装備。

足元はスティングレー(ターボ仕様)の15インチアルミホイールを標準装備。

リア。スティングレー用のクリアーテール(LED仕様)を標準装備。リアスポイラーもノーマルでは装備されてないがFXリミテッドベースのため20周年記念でも標準装備される。

この他20周年記念のエンブレムがバックドア右下に付く。

エンジンはR06A型の3気筒DOHC自然吸気エンジンのみ。最高出力は52ps(38kW)/6000rpm、最大トルクは6.4kg・m(63N・m)/4000rpmを発生。トランスミッションは全グレードで副変速機付きのCVTのみ。駆動方式はFFまたは4WDとなる。低燃費技術としては「エネチャージ」、「新アイドリングストップシステム」、「エコクール」を標準装備とした。


2013年7月マイナーチェンジ(2型)ではエンジン制御の最適化やCVTプログラムの最適化、ディファレンシャルギアケースの軽量化にエンジンアンダーカバーの追加などでFFの自然吸気エンジンモデルはの燃費で30.0km/L(JC08モード)を達成。さらに自動ブレーキとして「レーダーブレーキサポート」、「誤発進抑制機能」、「エマージェンシーストップシグナル」、「車両走行安定補助システム(ESP)」の4点をセットオプションとして設定されたが、20周年記念ではこれを標準装備とし、記念モデルに相応しい内容とした。

インパネ。スポーティーな外観に合わせてインテリアもスティングレー用のブラックで統一されている。ステアリングは標準で本皮巻。エンジンスタートはプッシュスタート式でエアコンはオートエアコンタイプ。

スピードメーター。こちらはベースと同じで燃費効率が良い運転状態になると、スピードメーター照明色が青色から緑色に変化。エコドライブに貢献する(エコドライブアシスト照明)。

フロントシートはベンチシートタイプ。スティングレー用のシート表皮と同じものが付く。

リアシート。初代から20年。後部座席はかなり成熟が進み足元やシート生地を含めてかなり快適に。

ラゲッジルーム。初代から2代目まではラゲッジルームを広く取る設計だったが3代目からは後部座席に重点を置いた設計に。ただし後部座席のスライド機構を備えるので状況により広さを調節できるようになっている。4人乗りから荷物運びまで非常に実用性が高い部分だ。

フルフラット時の荷室の広さは健在。

ワゴンRの20周年記念モデルはひとつのワゴンRの集大成ともいえる豪華なモデルである。ベースのヨーロピアンなデザインは好き好きが別れることろだが、インナーブラックで差別化されたヘッドライトなど、スポーティー仕様のスティングレーとはまた違った個性が冴える粋なカスタムモデルとなっている。前期型の5代目ワゴンRを検討しているのなら、このちょっと見た目がスポーティーな20周年記念モデルは考慮の価値があるだろう。なお、ワゴンRはこのあとエネチャージを進化させたSエネチャージ(マイクロハイブリッド仕様)を追加しさらなる燃費向上を果たした。スズキのベーシックなワゴン型軽自動車として、まだまだ進化は止まらない。
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