2015
08/01
土

この世代の軽自動車はワゴンRやムーブなどの人気がかなり高くなっていた時期で、これにからんだ高級路線の軽自動車も登場した。本来軽自動車は庶民の足として安く、質素というのが元々のあるべき姿だったが、中には普通車以上の新車価格で軽としては高すぎるモデルも登場した時期だった。そんな高級路線化する軽自動車市場に2名というわりきりとハイブリッドという付加価値をもちこんだのである。

フロントデザイン。ボディ全体が丸みを帯びており、ヘッドライトも特徴的な丸目タイプだ。これに無着色のバンパーが組み合わされる。この色のバンパーというとライトバンのような商用車が一般的で、普通車では珍しいのだがこれもコストカットの一つなのだろう。

サイドから。全体的にも丸っこいのがよくわかる。ドア後部にはシールで「Hybrid」とある。

リア。ヘッドライトと同じく丸いコンビランプが特徴だ。3代目アルトラパンに似たようなデザインで可愛らしさを強調している。なお、リアはハッチバックではなく窓が開閉するタイプである。

このように窓が開閉する。
エンジンは3気筒K6Aの自然吸気タイプ。同年代のアルトと同じエンジンでこれにモーターが組み合わされカタログ燃費は上級グレードで34km/l、下級グレードで32km/lを誇る。トランスミッションは4ATのみで、駆動方式もFFのみだ。なお、プリウスのように完全モーターだけでの走行はできず、あくまで補助的な位置づけのハイブリッドである。

インパネ。

スピードメーター。

シートはセパレートタイプ。

ラゲッジルームはかなり狭い。ハイブリッド仕様だと下部に電池を積んでいるためこのように上部のほんの僅かなスペースしか残されていない。
ツインのハイブリッドは軽自動車初のハイブリッドと独特のスタイリングが特徴の軽自動車だ。現行ではSエネチャージなど事実上のマイクロハイブリッドが売れ筋モデルに搭載されているが、当時としては軽のハイブリッドとして珍しく、かなりマニアックな部類に入る車だった。新車価格はガソリンエンジン仕様が50万全前後だったのに対しハイブリッド仕様は130万円~とかなり価格上昇し、あくまで付加価値を求める人向けであった。そのためかハイブリッド仕様は中古市場でもタマ数が極端に少なくレアなモデルになっている。またツインハイブリッドではプリウスやインサイトなど他社ハイブリッドカーで一般的なニッケル水素電池を使わず、鉛電池を大量に使用して価格を抑えてある。鉛電池の寿命を考えると中古で買った時はその交換が必要な場合も考えられ、後々の出費を考えるとちょっとリスクのあるもモデルだ。その点を考慮するとハイブリッド仕様よりもノーマルのガソリンエンジン仕様を選んだほうが無難だろう。
とはいえ軽自動車の歴史からみても挑戦的なツイン・ハイブリッドは記憶に残る1台であり、これからもその存在は語り継がれるのであろう。
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