2013
11/17
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2006年6月デビューのダイハツ・ソニカ。それまでのダイハツ売れ筋とは一線を画する低い全高を持ち、室内空間よりも走行性能を重視させたスペシャリティカーとして登場した。同年代のスズキ・5代目セルボSRのように軽の枠を越えた軽自動車を目指したものだった。
低い全高以外にもメカニズムではダイハツ初の7速マニュアルモード付CVTやオプション設定ではあるもののクルーズコントロールを設定。シートはなんとセルシオのものを軽自動車用に小さくして収めるなどプレミアムに相応しい1台となっている。

フロントデザイン。のっぺりとした顔つきがソニカの特徴で、通称:カピパラ顔と呼ばれるデザインだ。横長の楕円形ヘッドライトにメッシュ形状のグリル、ブラックカラーに塗られたバンパー開口部とアンダースポイラー部分を持つ。メッシュ形状のグリルとブラックカラーでスポーティーな印象としている。なお、後期型ではグリルがメッキタイプに変更された。

サイドから。全高はムーヴはもちろん、ミラよりも低い1470mmとなっていて、流行りのワゴンタイプとは一線を画する車高の低さ。この時代のダイハツの軽ではダントツの低さだった。フロント&リア共に軽では珍しいスタビライザーを装着している。

リア。コンビランプは、先代のMAXに似ている。
エンジンは全グレードで3気筒ターボエンジンのみ。トランスミッションはCVTのみで、最上級のRSリミテッドではマニュアルモード付き7速CVTとなる。これは無段変速機であるCVTにあえて7段階の変化を設け、さらに手動でシフトチェンジが行えるのである。これによってオートマでありながらマニュアル車のような雰囲気を味わえる。まさにスポーツタイプに相応しい。さらに7速CVTのお陰で、60km巡航で1900rpm、100km巡航しても2900rpmと軽自動車にしてはびっくりな低回転。これが高燃費に寄与する。駆動方式はFFか4WDで、どのグレードもターボモデルのみの設定。
ロングホイールのおかげか80km以上で走ると安定するといいう、普通車並みのシャーシ性能をもっている。これら要因から質感や乗った感じは殆ど普通車と変わらない。

インパネ。軽自動車とは思えない上質感のある落ち着いたデザイン。

メーターは独立3眼メーターで、グレードによりマニュアルモード付きCVTとなる。
最上級のRSリミテッドではモモステアリングと前述の7速マニュアルモード付CVTを標準装備する。

スピードメーター。タコメーターを備えた3眼式のスポーティーなデザイン。

フロントシートはベンチシートタイプ。セルシオで使われていたものを軽自動車用に縮小した特別なシートで、ムーヴやタントのシートとは全く異なり長距離走行でも疲れづらい。コストを度外視した贅沢な部分だ。

なお、シートカラーはボディカラーによらずブラックまたはレッドの2種類選択可能で、こちらはレッドタイプ。ドアトリムの色も赤になっている。

リアシート(ブラック)。

リアシート(レッド)。

ラゲッジルーム。全高が低いためこの部分はかなり狭い。

リアシートを倒しても高さがないので背の高い荷物を載せようと考えている人は要注意。
軽自動車のプレミアムカーとして開発されたソニカだったが、残念なことに登場からわずか3年ほどで生産終了となった。高級路線だったので値段が高かったことや、同社のムーブと比べると室内は狭く、実用性の観点からあまり売れなかったのかもしれない。またダイハツ自身も積極的に宣伝してなかったことも寄与しているだろう。
中古市場では、その不人気が影響しているのだろうか。全体的に値段は安い。特徴あるフロントフェイスは通称"カピパラ顔"と呼ばれて好き好きが別れるところ。もしデザインが気に入れば間違い無くいい車&手頃な価格で買える1台だろう。
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