2015
05/09
土

2011年1月にフルモデルチェンジし、3代目となったMRワゴン。初代は当時の軽自動車としては珍しい個性的なスタイリングと広い室内空間を両立させた軽ワゴンとしてヒットし、2代目では女性受けしやすいファニーフェイスのママワゴンとしてフルモデルチェンジ。時代にニーズに合わせてデザインと機能性の両方でアプローチするモデルである。3代目となったMF33S系では同社の軽ハイトワゴン、「パレット(現:スペーシア)」との競合によりそれまでの主婦層から既存のラインナップではカバーしきれていなかった「これからクルマを所有しようとする若年層」へターゲットを変更。個性的な顔つきとボディスタイル、シンプルかつモダンなインテリアが与えられた。
外観は個性的なスタイリングにロングルーフ&ロングキャビンデザインを採用。同年代のワゴンRともパレット(現:スペーシア)とも異なる個性的なボディスタイルを与えた。内装でもワゴンRとは異なるシンプルかつモダンなデザインを与え、「くつろげる自分の空間」をイメージした内装とした。雰囲気的にはアルトラパンのような内装に近く、特に若年層に受けやすいファッショナブルなデザインとしている。

3代目MRワゴンでは新プラットフォームの採用により室内空間を拡大。室内幅と室内高さはほとんど変わらないものの、室内長は1,940mmから2,120mm(Gグレードは2,055mm)へとおよそ180mm(Gグレードは115mm)延長。前席や後部座席の足元の空間にゆとりを与えた。
便利機能としてはタッチパネルオーディを採用。スマートフォンやデジタルオーディオ機器などを接続できるUSBソケットをオーディオ装着車に標準装備とした。また、バックモニターもオーディオ装着車に標準装備とするこで街乗りでの利便性を高めている。
メカニズムでは新世代「R06A型」エンジンを採用。これに副変速機付きCVTや高張力鋼板を使用した軽量ボディーと組み合わせることで自然吸気エンジンのFFモデルで23.0km/L(JC08モード)の低燃費を実現した。

フロントデザイン。先代は丸目のヘッドライトを用いて可愛らしいデザインだったが3代目ではがらりと変更。独特のU字型に似たヘッドライトを採用し、可愛らしさとカッコいいの両方を合わせつ持つ「カッコ可愛い」デザインを表現した。CMでも起用されていたムーミンの登場人物である「ミイ」が3代目MRワゴンのイメージキャラクターとなっているのもこの車のキャラクターを連想させるものである。さらに「きゃりーぱみゅぱみゅ」をも起用し、若者へアピールするようなCMとなっていた。

サイドから。ボディ形状は2代目MRワゴンに似ているがボンネットの角を立たせたことで普通車に近いデザインとなっている。またフロントガラスの角度も2代目とは違う部分である。

足元はGグレードやLグレードが13インチフルホイールキャップ。

Xグレードが14インチアルミホイール。

ターボのTグレードが6スポークデザインの14インチアルミホイールとなる。

リア。先代と同じく高い位置にコンビランプを備える。ランプの形状も他車と異なる独自の形をしている。

エンジンは新開発のR06A型直列3気筒DOHC自然吸気エンジンと同インタークーラー付きターボエンジンの2種類。自然吸気エンジンでは最高出力54ps(40kW)/6500rpm、最大トルクは6.4kg・m(63N・m)/4000rpm。

ターボエンジンは最高出力64ps(47kW)/6000rpm、最大トルクは9.7kg・m(95N・m)/3000rpm(※ただし、ターボエンジンは2013年7月のマイナーチェンジで廃止)。トランスミッションは全グレードで副変速機付きCVTのみで、駆動方式はFFまたは4WDとなる。この手の軽自動車ではNAのみが設定されることが多いのだが、先代に引き続きMRワゴンではターボモデル(グレード名:T)が設定されていた。2012年のマイナーチェンジではアルトエコの技術を取り入れた「MRワゴン エコ」を追加設定(後にグレードは統合)。これにより自然吸気エンジンのFFモデルで23.0km/L(JC08モード)だった燃費が27.2km/L(JC08モード)までアップ。さらに2013年7月にはエネチャージやエコクールなどワゴンRの技術をMRワゴンにも採用し自然吸気エンジンのFFモデルで30.0km/L(JC08モード)までアップした。一方で自動安全ブレーキシステムの「レーダーサポート」などは一切設定されていない。

インパネ。ホワイトのインパネガーニッシュとブラックのインパネカラーとの組み合わせでシンプルながらモダンな雰囲気も与えている。デザインセンス的にはアルトラパン寄りのもので、若年層を意識したデザインとなっている。

スピードメーター。シンプルな文字盤が印象的だ。初代でも採用された自発光式メーターとなる。

ターボ仕様では本革巻ステアリングホイール。

オーディオは3代目MRワゴンの「ウリ」のひとつとなるタッチパネルオーディを全グレードで標準採用。全ての操作パネルがスマートフォンやipodなどと同じタッチパネル式となっていて、こちらも若年層を意識したつくり。

加えてタッチパネルオーディ搭載車ではバックカメラも標準装備となる。ちなみにこのオーディをレス仕様とした場合、定価から52,500円安く出来た。

フロントシートはセパレートタイプ。

リアシート。スライド機構を備えており、ラゲッジルームと足元の幅を調節可能だ。

ラゲッジルーム。

リアシートは分割可倒式となる。

3代目MRワゴンは2代目とは少し変わったカッコ可愛いデザインを持つ独特な軽自動車となっている。前述のとおりターゲットは若年層でCMを見てもきゃりーぱみゅぱみゅが宣伝していることからそれが明白だ。軽自動車にありがちなパワー不足感もターボモデルの設定でかなりパワフルとなっており、デザイン性に加えて動作性能もかなり良い部類だ。もちろん副変速機付きCVTによりNAでも街中であれば十分な加速が得られる。ただしターボモデルは2013年7月以降のモデルで廃止されいてるので購入を検討している人は注意である。一方で2013年7月以降のモデルではエネチャージなどの適用で燃費が飛躍的アップするため、デザインの良いエコカー的モデルともいえる。ターボが不要燃費の良いモデルが欲しい場合は積極的に2013年7月以降のモデルを探すと良いだろう。3代目MRワゴンは、アルトラパンの背の高いバージョンとしてデザイン性の高い軽自動車である。
ちなみに、このMRワゴンは先代同様に日産にOEM供給され「モコ」としても販売されている。日産専用のデフォルメが行われ、スズキ版よりも可愛らしいデザインになっている。もし2代目からの純粋な乗り換えであればモコを検討してみるのも悪くない。

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