2015
03/29
日

6代目では軽自動車の本質である低燃費と低価格をベースに新開発となる軽量高剛性ボディ骨格構造や足回りの改良で基本性能を大幅向上。加えて軽自動車初の先進装備により軽自動車としての本流を追求。またカスタムには上級感を極めた最上級グレードの「ハイパー」を新設定するなど普通車から軽自動車への乗り換えを意識したグレード展開も充実させている。
外観は先代までのベーシックな外観を踏襲するものの、厚みのある造形や大型ヘッドランプ、平面ラウンドを意識したバンパーを用い全体的に質感を向上。サイドはシャープかつ流れる造形として上質感を追求した。
インテリアではダークグレー、ホワイト、グレージュの3トーンカラーで上質さと華やかさを演出。メーカーオプションではインパネはダークグレーとホワイト。ブラックシートに本革巻ステアリングホイールを組み合わせたブラックインテリアパックを設定しベーシックグレードにも上級思考の選択肢を与えた。また全グレードでタコメーターを標準装備とした。
エンジンは先代と同じKF型エンジンを採用。ミライースの低燃費技術を取り入れかつ軽量化と空力性能を大幅向上。ベーシックグレードでもフロントアンダースポイラー、リヤタイヤ前スパッツ、スポイラー一体型バックドアを標準装備とし、Cd値を従来モデル比で約10%低減したことでNAのFFモデルで31.0km/L(JC08モード)を達成した。
先進装備としては後方誤発進抑制制御機能を追加したスマートアシストⅡを一部グレードを除いて標準装備。また、LEDヘッドランプをメーカーオプションとし、フォグランプやリヤコンビランプ、ルームランプに設定拡大して省電力化を強化した。さらに坂道からの発信をサポートするヒルホールドシステムを全グレードで標準装備。バックカメラも機能を強化し、真上から見下ろした視点とステアリング連動ガイド線機能を追加した。
快適装備としては軽量高性能エアコンユニットやスクロールコンプレッサの新開発で性能を維持しつつ消費電力を大幅低減。またアイドリングストップ中でも冷たい風を維持する「スマートクール」を採用。これによりエアコン使用時の燃費を向上させた。このほかエアロワイパーブレード、ワンタッチターンシグナル機能付き方向指示スイッチ、ボイスコントローナビゲーションシステム、スーパーUV・IRカットガラス(フロントドア)、スパークリーンエアフィルター、ウォームパックなどグレード別やメーカーオプションなどで設定し軽自動車だからといって妥協しない快適装備を与えた。

フロントデザイン。先代の5代目では前期が冒険的なデザイン、後期がヴィッツのようなオーソドックスなデザインとかなりの違いがあったが、6代目では概ね5代目後期型のデザインをベースにヘッドライトを大型化。そこに大型のグリルを備えることでベーシック感と存在感を増したデザインとなっている。5代目後期では一癖あるデザインだったがこの6代目でその雰囲気が薄くなり、デザインの受け入れ安さとちょっと上質な感じもするバランスのとれた見た目になった。なおオプションでLEDヘッドライト(一部廉価グレードを除く)も選択可能だ。

サイドから。4代目では卵型のボディラインが印象的だったが、6代目では5代目後期同様にボンネットエリアを少し立たせてそこにフロントガラスが流れ込む(ライバルと同じような)デザインを採用した。

リア。コンビランプは歴代ムーヴのデザインを継承し縦長のデザインになっているが上部を細く、下部を太くとデザインに変化を与えることで新鮮味を出している。ストップランプは先代同様LED仕様だ。またインナーの加工も先代まではコストのかからないシルバー塗装タイプだったが、6代目ではカジュアルムーヴでもインナーメッキ加工を採用。後ろからの見た目も良くなった。さらにリアスポイラーを非カスタムムーヴでも標準装備。デザイン的にスポーティーになるだけでなく、後方に流れる空力にも影響を与え燃費に貢献している。
エンジンは3気筒のNAとターボの2種類を設定。5代目では後期型からカジュアルムーヴにもターボモデルが追加されたが、6代目では最初から設定されている。トランスミッションは全グレードでCVTのみの設定。駆動方式はFFまたは4WDとなる。先代同様にスマートアシストではグレードに「SA」が付く。さらに前方だけでなく後方に対する自動ブレーキシステムも追加された。その他、安全装備については先代でスマートアシストなどと組み合わされたものだったが、これが独立し、全グレードでVSC(横滑り防止装置)とTRC(トラクションコントロール)が標準装備となる。

インパネ。ステアリングにはDアシスト切り替えスイッチが備わり、エコ運転とパワー運転の2種類をスイッチにて切り替えることが出来る。アクセルペダルの操作に自身のない人は強制的にエコモードで燃費運転がしやすくなるだろう。

6代目ムーヴから全グレードでタコメーター付きのスピードメーターとなった。廉価グレード=スピードメーターのみとうイメージだったのでこれはかなりのポイント。普通車からの乗り換えを視野に入れているのだろうか。

フロントシート。先代同様にベンチシートタイプだが、形状が見直され着座したときのフィット感が増した。画像からもわかるようにサポート部分が先代よりもしっかりしており、よくある安い軽自動車のシートとは違うシートへ生まれ変わった。

ちなみにこちらが5代目後期(先代モデル)のフロントシート。サイドのサポート部分が申し訳ない程度なのがわかる。

戻って6代目のリアシート。タントと同様にかなり快適な足元が広がっている。下手すると普通車のセダンより広い。

ラゲッジルーム。

リアシートを倒した状態。なお、リアゲートは6代目にて縦開きタイプへと変更された。
6代目ムーヴは5代目からの正統進化といったモデルで、より普通車からの乗り換え需要を意識したフルモデルチェンジとなった。見た目はカスタムでないカジュアルムーヴでも十分シャープで受け入れ安いデザインをしており、それでいて先進技術(スマートアシスト等)が盛り込まれ、さらに燃費も2駆のFFモデルで31.0km/lと先代モデルよりもアップしまさに良いこと尽くしの軽自動車となった。ダイハツの主力車種として申し分なしの内容となっている。旧モデルからの乗り換えから普通車からの乗り換えなど多様なニーズに答えるべくここまで進化してきたとも言える内容だ。ここからさらにどのようにムーヴが進化していくのか、期待できる1台である。
style="display:block"
data-ad-client="ca-pub-3088884606305163"
data-ad-slot="5682853689"
data-ad-format="auto">
- 関連記事
-
-
【初代】ダイハツ ムーヴ(L600S/L602S/L610S型)
-
【4代目・前期型】ダイハツ ムーブ メモリアルエディション(L175S/L185S型)
-
【5代目・後期型】ダイハツ ムーヴ(LA100S/LA110S型)
-
ダイハツ ムーヴ Xターボ VSスマートセレクション(5代目 後期型 L100S/L110S型)
-
【5代目・前期型】ダイハツ ムーブ(LA100S/LA110S型)
-
ダイハツ ムーヴ(2代目 後期 L900S/L910S型)
-
【4代目・後期型】ダイハツ ムーヴ X VS Ⅱ(L175S/L185S型)
-
【3代目・前期型】ダイハツ ムーヴ Xリミテッド(L150S/L160S型)
-
【5代目・後期型】ダイハツ ムーヴ L VS/L VSスマートセレクションSA・SA&SN(LA100S/LA110S型)
-
ダイハツ ムーヴ(4代目 後期型 L175/185S型)
-
【2代目・後期型】ダイハツ ムーヴ RSメモリアルエディション(L900S/L902S型)
-
【3代目・後期型】ダイハツ ムーヴ ハッピーデイ スタイル(Happy Day Style)[L150S/L160S型]
-
【3代目・前期型】ダイハツ ムーヴ(L150S/L160S型)
-
【4代目・前期型】ダイハツ ムーブ(L175S/L185S型)
-
【6代目・後期型】ダイハツ ムーヴ(L150S/L160S型)
-
スポンサーサイト
AFTER「スバル ステラ(3代目 LA150F/LA160F型)」
BEFORE「ダイハツ テリオスルキア(J131G/J111G型)」
MESSAGE
TRACKBACK
メーカー別車種一覧
COMMENT