2015
02/08
日

画像参照元:SUBARU認定中古車
スバルの2代目ステラはダイハツとの業務提携強化発表後、5代目前期ムーヴ・カスタムのOEM供給を受けて2011年5月にデビューした。
2代目ステラのコンセプトは「Smart Active Small」。広い室内空間に扱いやすさ、優れた燃費性能が特徴のモデルとなっている。ベースが初代とは異なりダイハツ製・5代目ムーヴカスタム(前期型)となったことで室内空間は飛躍的に拡大。室内長は初代ステラの1785mmから2075mmに。室内幅は1205mmから1350mm。室内高は1295mmから1280mmとわずかにダウンだが、奥行きと横幅の大幅拡大で(この手の軽にしては)初代のちょっと小さめな室内空間から一転。ライバルと同じ巨大な空間へと生まれ変わっている。

メカニズムではOEM供給にあたりスバル伝統の...ではなく、すべてダイハツ製のメカニズムに切り替わった。エンジンは改良型の第2世代KF型エンジンを採用し、トランスミッションも全グレードでCVTを採用。スバルの軽乗用車では初となるアイドリングストップ(※電動オイルポンプを廃止し、変速制御域の最適化したタイプ)も採用した。
エコ分野ではこれまたスバルの軽乗用車では初めてとなるストップランプのLED化で省電力をアップ。ノーマルステラとステラカスタムの両方でLEDストップランプが標準採用となった。これに上述のエンジンやトランスミッション。アイドリングや省電力化によりFFモデルでは27.0km/L(10.5モード)の低燃費を実現した。

安全面では「セーフティパック」(SRSサイドエアバッグ、SRSカーテンシールドエアバッグ、ダブルプリテンショナー&フォースリミッター機能付きフロント3点式ELRシートベルトの3点セット)がムーヴカスタムにオプション設定。カスタムのRSには「インテリジェントドラインビングアシストパック」(衝突被害軽減ブレーキ、車載カメラを利用した車線逸脱防止支援機能、VSC、全車速対応型レーダークルーズコントロールの4点セット)もオプション設定となっていた。
なお、スバル仕様としてノーマルモデルを含めた全グレードでフロントスタビライザーを標準装備。安心感のある快適な走りを実現した。また、ベースの5代目ムーヴでは設定のなかった運転席シートリフター、チルトステアリング、フロントシートベルトショルダーアジャスターも全グレードで標準装備とし、最適な運転姿勢が取れるようこだわりが反映されている。

その2代目ステラはデビューから約1年半後の2013年1月にビッグマイナーチェンジを受け後期型となった。ベースの5代目ムーヴがライバルであるワゴンRの攻勢を受けてモデルサイクルの前倒しに伴い、ステラも通常よりはやいマイナーチェンジとなった。後期型ではベースモデル同様にフロントデザインを大幅変更したほか、ストップランプのLEDを大幅増量(4灯→12灯へ)。内装ではそれまでのセンターメーターから通常メーターに戻し、インパネデザインを一新。メカニズムではスバル初となる軽乗用車での自動支援ブレーキの「スマートアシスト」をグレード別に採用。内外装のリフレッシュと自動ブレーキにより大幅なアップデートとなっている。

フロントデザイン。OEM当初の前期型ではエンブレムをスバルに変更した程度の代わり映えのないモデルだった。だが、ベース(5代目後期ムーブ)のマイナーチェンジで外観が変更された2012年12月以降の後期モデルではベースとは違うバンパー(スバル用共通のヘキサゴンバンパー)が与られ、少しだけ個性が出た。エンブレムもダイハツとは違う六連星がついているので、見る人にとっては新鮮。ライバルのスズキがマツダ版のワゴンR(フレア)に専用エクステリアを与えているので、ダイハツもこれにならっての変更だろうか。少しでも連結での生産台数を上げるための策と思われる。

なお後期型がデビューして半年後の2013年10月にはベースと同じくノーマルタイプにもターボモデルが追加された(グレード名はLS)。ターボモデルでは専用のエアダクト付きボンネットが与えれれ、外観が(分かる人にはわかるタイプの)スポーティになった。グレード構成的にも初代のノーマル過給器モデルに相当する。なお、エマージェンシーストップシグナルもこの10月に全車追加されている。

サイドから。ベースと同じくたまご型に近かった前期とは変わって、ボンネットに張りのあるデザイン。見た目的にも普通車に近くなった。

足元は廉価グレードではフルホイールキャップ。

ターボのLSでは14インチアルミホイールを標準装備。

セキュリティーアラームは全グレードで標準装備。

リアは特に変更がなく、エンブレム程度の違いとなる。コンビランプもムーヴと共通で、LEDブレーキランプは前期の4灯から12灯へ増量されている。

エンジンはKF型3気筒DOHC自然吸気エンジンと同インタークーラー付ターボの2種類。自然吸気エンジンは最高出力は52ps(38kW)/6800rpm、最大トルクは6.1kg・m(60N・m)/5200rpmを発生。

2013年10月一部改良ではノーマルモデルにもターボエンジン仕様を追加(グレード名はLS)。カスタム用のインタークーラー付ターボエンジンで、最高出力は64ps(47kW)/6400rpm、最大トルクは9.4kg・m(92N・m)/4000rpmを発生する。トランスミッションはCVTのみで駆動方式はFFまたは4WD。この他安全装備としてスマートアシストグレードでは自動ブレーキのスマートアシストを搭載。横滑り防止装置は全グレードで標準装備。

インパネもステアリングのエンブレム以外は共通。

ベースと同じくターボモデルのLSでは本革巻ステアリングホイールを標準装備。

スピードメーター。基本は1眼のタコメーター無しタイプだが、

ターボモデルではカスタムと同じ3眼式タイプとなる。

フロントはベンチシート。

リアの足元は広め。ベースと同じくスライド機構付。

ラゲッジルームはその分狭い。

リアシートを倒した状態。

2代目後期ステラは、前期よりもベースと同じくデザインがオーソドックスになり取っ付き易いモデルとなった。外観もたまご型から一般的なワゴンは型に戻ったので普通車からの乗り換えユーザーにも選びやすい。また、初代と同じくノーマルタイプにもターボモデルが設定されたことで、価格を抑えつつ高い走行性能のモデルを購入しやすくなった。ダイハツムーヴはよく売れる車種だが、OEM版のステラはマイナー車種(スズキ&マツダでいうところのフレアに相当)になるので、被るのが嫌な人はあえてこちらを選ぶのもアリだろう。現在では中古のみとなっているが、ダイハツ版よりも若干安い個体もあるので、幾分は購入しやすい。使い勝手や燃費はムーヴと全く変わらないのでブランドにこだわりがなければ一考の価値がある。
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