2015
02/01
日

マツダのキャロルは非常に歴史のあるモデルで、現行でこそOEM車種だが初登場は初代の1962年にまでさかのぼりその歴史は50年以上とマツダの中では最も古いモデルである。その4代目キャロルは1998年にスズキ・アルトの完全OEMという形でデビューした。2代目や3代目ではエンジンやシャーシ等の供給をスズキから受けながらもボディだけは自社生産していたが、コストカットのため完全な委託生産となった。

ボディを自社生産していた先代とはうってかわり、発売当初はエンブレムのみマツダという個性のないモデルだった。が、2000年12月のマイナーチェンジでワゴンRのOEMであるAZワゴン同様に専用のペンタゴングリルが与えられた。このグリルはデザイン的に同年代のAZワゴンに通じるところがあり、アルト・ワゴンRの関係以上に兄弟感を感じるデザインとなっている。その他にヘッドライト部がマルチリフレクター化され少しだけ上質感が出た。ヘッドライトの外形こそ変わらないが前期と比べるとかなりのイメージチェンジだ。

サイドから。ここらへんは特に変更はない。この時代の軽自動車は今の腰高軽自動車と違って背が低い。

リア。エンブレムがマツダに変更されている以外はベースと共通。車名とMAZDAエンブレムがシールなのでかなり安っぽく感じる。この代(5代目)以降はメッキのエンブレムに変更になっているので流用すると見た目を一新できる。コンビランプもアルトワークスをカスタムする際によく使われる社外品が使えるので、希少ではあるが気になる人は一考の価値ありだ。

エンジンは3気筒のNAのみの設定で、ベースにあるようなマイルドターボモデルやスポーティーなワークスに相当するグレードは設定されていない。トランスミッションはCVT、3AT、4AT、5MTとグレードにより数多く存在したが最終的にはCVTはマイナーチェンジ当初の設定で、ATは3ATまたは4AT、MTは5MTとなっていた。駆動方式はFFまたは4WDとなる。なお、アルトには設定されていた商用モデルの「バン」はこのキャロルには設定されていない。さらに3ドアハッチバックモデルもキャロルには存在しない。

インパネ。

なお、MTモデルはアルトワークスと共通なのか軽トラのようなデザインとは少し違う。

シートはセパレートタイプ。

後部座席。乗用モデルであっても後部座席にはヘッドレストが付いていない点はマイナス。ただ、この車の性質を考えると基本2名乗車でたまにしか後部座席はつかわないだろうし、かつ乗っても街乗りがメインなのでそこは許容できる部分か。

リアのラゲッジルームは結構広い。内部スペースの取り方に関してはKeiと設計思想が似ている。
4代目キャロルは先代とデザインががらりと変わってしまい、かつ個性も失われたのでそれまでキャロルユーザーだった人からは支持を受けづらいモデルだった。ただ、マイナーチェンジで顔つきがマツダらしくなったことで、先代キャロルのイメージは無いものの、アルトとは差別化されていて多少の個性が出たモデルだ。
中古市場では前述の影響なのか同年代のアルトと比べると極端に数が少ないので希少車といえる。また価格も年式が結構経っているためかなり安価で購入可能だ。状態をよく見ることが条件だが、安価な足車としての需要はまだありそうな1台だ。
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No.50 .
さすらいのクラ吹きさん
コメントありがとうございました。
ネットにはいろいろな考えの人がいますからね~。
ん?とは思っていましたけど、そうなんですね。
ちょっと注意してみていようと思います。
さすらいのクラ吹きさんのお心遣いにはとても感謝します。