2014
11/29
土

2006年10月に4代目へフルモデルチェンジしたムーヴ。4代目の大きな特徴は挑戦的ともいえるタマゴ型のワンモーションフォルムの採用だ。それまで(3代目まで)のミラの全高をアップさせたようなボディ形状を完全にやめて、ボンネットからフロントガラス、ルーフに至るまで緩やかな曲線を描いたボディ形状となった。さらにホイールベースが先代よりも100mmアップし室内空間さらに広くなった。
エンジンは新開発となるKF型エンジンを採用。グレードの一部ではCVTの採用も行い全グレードで燃費がアップ。安全装備としては横滑り防止装置のVSCやインテリジェントドライビングアシストがカスタムRSのFFモデルに設定。内装ではこの代からタントのようにセンターメーターを採用。4代目ムーヴでは内外装で大きくイメージチェンジを果たしたフルモデルチェンジとなっている。
そのカスタムモデルである「ムーヴカスタム」は、先代と同じくノーマルモデルと同時設定。ノーマルに対し専用ヘッドライトやグリル、エアロパーツにアルミホイールなどでスポーティー感や上級感を高めたモデルである。4代目では「上質・快適移動体(ムーヴィング・アメニティ)」をコンセプトにそれまでのイメージを一新。アイデンティティーだった「丸目ヘッドライト」を継承しつつもヘッドライト外形を直線基調の囲いに変更した他、ノーマルムーヴに対しボンネットにエッジを設けることで先代のイメージも残したデザインとした。
4代目では先代のイメージを引き継ぎながらも新しいフロントデザインとし、従来のスポーティなイメージに加えスタイリッシュ感をアップしている。

フロントデザイン。先代まで2代目に続く丸目ヘッドライトを継承しつつも、ヘッドライトの周囲を直線基調のインナーブラックで覆うことで先代の4灯イメージを若干残しつつ新しいデザインとなっている。さらに4代目からはロービームをプロジェクター式としたことで生き物のような独特の顔つきを表現した。ムーヴカスタムの名にふさわしいスポーティーな顔つきである。これにメッキグリルとフォグランプ付きバンパーが組み合わされる。

サイド。先代まではボンネットが比較的広めに取られていたが4代目ではボンネットを切り詰め、そのかわりボディをたまご型に取ることで先代よりも室内空間をアップ(室内長を100mmアップ)させている。横から見るとそれが一目瞭然だが、先代のボンネット中央部分までAピーラーが来ている。

ちなみにこちらは先代の3代目ムーヴカスタム。比較するとボンネット部分が切り詰められているのがわかる。

セキュリティーアラームは全グレードで標準装備。

足元は最廉価のLグレード(自然吸気エンジン)では13インチフルホイールキャップ。

その他の自然吸気エンジン(Xグレード)では14インチアルミホイール。

ターボ仕様(RとRSグレード)では16インチアルミホイールで、スタビライザーが前後に付き(4WDはフロントのみ)、ロール剛性が向上。

リア。先代と同じく縦型のコンビランプとなるが、カスタム専用のもので、ブレーキランプ部がかなり長くなりデザインにインパクトを与えている。ノーマルのムーヴはここまで長くない。
なお、社外品のLEDテールランプが販売されておりカスタマイズも可能だ。純正品ではマルチリフレクタータイプであるが内部にメッキが使われておらずキラキラ感が薄い。この点を社外品であれば解決できる。

エンジンは新開発のKF型3気筒のNAとターボの2種類。エッセのデビュー時に初搭載されたエンジンで、自然吸気は最高出力58ps(43kW)/7200rpm、最大トルク6.6kg・m(64N・m)/4000rpm。ターボ仕様ではインタークーラー付きで最高出力64ps(47kW)/6000rpm、最大トルク10.5kg・m(103N・m)/3000rpm。先代まであったJB型の4気筒ターボは廃止されラインナップから消えている。トランスミッションは4ATまたはCVT(5MTは無印ムーヴのみ)で、駆動方式はFFまたは4WDとなる。

インパネ。4代目からはタントと同じくセンターメーターを初採用。先代と同じくカスタムではブラック系のインテリアカラーとなる。

最上級のRSではモモの本革巻ステアリングホイールを標準装備。

スピードメーター。全グレードで同じデザインのタコメーター付きだが、自発光式メーターは廉価グレードでは非採用。

4代目からスピードメーターに燃費計が備わった。

シフトはこれも4代目から初採用となるインパネシフト。

シートは先代と同じくベンチシートを採用。

リアシート。室内長がアップしたことによりリアの足元も広くなった。スライド機構も搭載。

ただし、デフォルメのラゲッジルームは若干狭い。

リアシートを倒せばかなり広くなる。

4代目ムーヴカスタムの前期型は先代のイメージを残しつつ、室内空間をアップさせたモデルだ。見た目も進化し、室内空間も広くなっているのだからこれは正統進化といえるだろうか。ただし、横からのデザインがいかにもたまご型で、普通車から乗り換える人にとっては敬遠したくなるデザインがマイナスポイント。そういう人はライバルのワゴンRスティングレーが比較候補か。
中古市場では次の5代目で燃費がかなり改善しており、その影響からか年式の割に若干お安くなっている。ただ、デザイン(たまご型の廃止)や最新の安全装備(スマートアシスト)等を考慮すると少し微妙な点があるのも事実だ。もしデザインが気に入ったのなら買っても良い1台といえそう。
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