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【2代目・後期型(最終型)】三菱 パジェロミニ(H53A/H58A型) 概要解説

2014/10/13
パジェロミニ 0
SUV(RV車)タイプ
パジェロミニは三菱のSUV(RV)型の軽自動車。本稿では2代目・H53AおよびH58Aの2008年9月マイナーチェンジ~2013年1月までを後期型(最終型)とし、これを扱う。

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画像参照元:Goo-net




概要


パジェロミニは「パジェロ」と名がつくことから想像できるように、クロカンであるパジェロの弟分としてデビューした。1994年に初代がデビューし、1994年にジムニーに対向する形で登場した初代・パジェロミニ。そのパジェロミニは1998年の軽自動車新規格を受けて同年の10月に2代目へとフルモデルチェンジした。

2代目ではそれまでの特徴だった丸目ヘッドライトを廃止し、オーソドックスな角型ヘッドライトを採用。新規格に対応したことでボディ形状は全長で100mm、全幅で80mm拡大するもののスタイリング(パジェロスタイル)はほぼ先代を踏襲。顔つき以外は先代とほぼ同じ外観となっている。また、モノコック高剛性ボディにクラッシャブルボディ構造とブレーキアシスト機構の採用で、当時の軽自動車としては優れた衝突安全性を誇っていた。

エンジンは新開発となる4A30型4気筒SOHC16バルブ新リーンバーンMVVエンジンと4A30型4気筒DOHC20バルブインタークーラーターボエンジンを搭載。また、先代のオートマは3ATだったが、2代目で電子制御式4ATに置換された。

(※ただし排ガス規制に引っかかりこの4気筒DOHC20バルブツインスクロールターボは2002年9月のマイナーチェンジで廃止、代わりに自然吸気エンジンをターボ化した4気筒SOHC16バルブインタークーラーターボに切り替わった。)

デビュー当初からパジェロミニはジムニーに対して「シティユース」というキャラクターを出していたがこの2代目ではそれが顕著だった。

ベースモデルに対してより個性的な顔をもたせたり(パジェロミニ・デューク)、初代を彷彿とさせる丸目を用意したり(パジェロミニ・リンクス)。

はたまたレカロシートを装備したスポーティーなモデルを追加したり(パジェロミニ VR-S)とまさにムーヴムーヴカスタムの関係のようなグレード展開をSUVで行っていた。基本性能は変わらないものの見た目をアレンジし、個性的なモデルを投入することでジムニーに対抗していた。

2代目後期型(最終型)パジェロミニの特徴と前期、中期との違い


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その2代目パジェロミニは2008年9月にマイナーチェンジを行い後期型(最終型)となった。最後のマイナーチェンジではフロントのデザインが一新されたほか、リアのコンビランプを前期型までのデザインに変更。内装ではインパネとスピードメーター、シート表皮を刷新。メカニズムでもAT仕様車では減速時のロックアップ機構を追加することで燃費を若干アップさせた。

全体的にはちょうど同時期の親パジェロそっくりの顔つきとなり、パジェロから見ると小さくしたような可愛さを持ち、他の軽自動車から比べるとSUVらしい力強さを併せ持つ良いデザインに仕上がっている。

ちなみにこちらが同時期のパジェロ。ライトの切り込み、メッキグリルの形状やバンパーの形状がよく似ている。

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ライバルによくスズキのジムニーがあげられるが、両者の性格は異なり本格的なオフロードであるジムニーに対し、パジェロミニはシティユースをメインとした車で街乗り(オンロード)メインの車となっている。

かつてはそれを象徴するグレード構成だったが、最後のモデルではターボ系とNA系に純正ナビを足したグレードのみとなった。レカロシートを装備したスポーツモデルの「VR-S」、個性的なフロントデザインの「デューク」、4灯式ヘッドライトの「リンクス」は廃止されている。

エクステリア


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フロントデザイン。後期型ではヘッドライトとグリル。バンパーのデザインを刷新した。ヘッドライトは同年代のパジェロのような異型角型に変更され、グリルもメッキライン2本を太くした大型のものとなった。

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加えてバンパーもヘッドライト同様にパジェロのデザインを取り入れひと目で「パジェロミニ」であることがわかるような顔つきとなった。2代目の中では前期や中期よりもスタイリッシュになり、上品さもプラスされたようなデザインである。

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サイド。スタイリングは角ばったデザインがメインで、ボンネットのエリアもかなり広い。エンジンも縦置きされているため、ワゴンRなどの軽自動車と比べるとかなり普通車のように見える。このあたりは特に変更はなし。

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足元は15インチアルミホイールを標準装備。サイズは175/80R15でテリオスキッド純正と同じサイズ。

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リアのコンビランプは中期型でバンパーに埋め込まれたタイプだったが、このマイナーチェンジで再び元の位置に。上部のハイマウントストップランプもバックドア上部からリアガラス内側へ移動。

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さらに後期型ではコンビランプのウィンカーがクリアータイプに変更された。また、ナンバープレートの位置もバックドアからバンパーへ移動。ナンバープレートが移動したことでスペアタイヤの位置も右寄りから中央に移動している。

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オプションパーツのジムニーのようなメッキグリル、フロントスキッドプレート、リアスキッドプレートなどを付けると個性的にカスタムできそうだ。

エンジン・機能


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搭載されるエンジンは、4A30型4気筒SOHCのNAまたはインタークーラー付きターボ仕様。これをエンジンルームに縦置きで搭載。かつてはミニカダンガンで採用されていたDOHCの4気筒ツインスクロールターボエンジンを搭載したグレードが存在したが、排ガス規制をクリアできず廃止となり、最終モデルでは完全に消滅している。

自然吸気エンジンでは最高出力52ps(38kW)/6500rpm、最大トルクは6.3kg・m(62N・m)/4500rpm。

ターボエンジンは最高出力64ps(47kW)/6000rpm、最大トルクは9.0kg・m(88N・m)/4000rpm。

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ミッションは今時珍しい5MTと旧式のトルコン4AT。ただし、後期型ではATのロックアップ機構を減速時にも適用することで若干の燃費性能を改善した。この他4WD仕様車はイージーセレクト4WDと呼ばれるシステムが搭載される。具体的には2駆→4駆(高・低)の切り替えスイッチを備え、いざという時は4駆、普段は2駆とユーザーが切り替えることができる。普段は2駆で走れば燃費を稼げるという仕組みだ。

なおABSは2代目デビュー当初はオプション設定となっていたが、後期型では全グレードに標準装備化されている。

2代目パジェロミニH53AとH58Aの違い


パジェロミニのH53AとH58Aの違いは駆動方式。H53Aはエンジンをボンネットに配置し後輪を駆動するFRのパジェロミニ。H58Aはボンネットにエンジンを配置し全輪を駆動するパートタイム式4WD。

それぞれに自然吸気エンジンとターボエンジンが設定され、かつ5MTまたは4ATの組み合わせとなる。

2代目パジェロミニ(H53/H58)の持病について


中古車で今なお人気の2代目パジェロミニ。しかしながらH53およびH58型にはいくつか壊れやすい持病とよばれる部分がある。ボディは頑丈なのだが、それ以外での不具合の事例がいつくかあげられている。

いちばん有名なのは4AT。バルブボディという部品に不具合が生じて変速が上手く行われにくくなる。特に2代目の前期型では不具合が発生しやすい。一方で本稿の後期モデルではほとんど聞かないの大丈夫かと思うが、購入の際は試乗して変速ショックなどがないか確認してほしい。



次に有名なのはサーモスタットの故障。サーモスタットは冷却水付近にあるパーツで、温度によって弁が開いたり閉じたりするのだが、これが壊れた開いたままの状態になる。そうなると走行しても水温計が真ん中まであがらず、あるいは全然上がらずヒーターすら効かなくなってしまう。さらにアイドリング回転数も上昇するため極端に燃費が落ちる。パジェロミニで燃費が7~8と極端に悪い場合、サーモスタットの故障を疑う価値はある。



パジェロミニのサーモスタットは経年劣化や過走行で壊れやすく、特に10年以上または10万キロ以上の個体であれば不具合が起きやすい。こちらについては素人のDIYでも作業可能なので特に大きな心配は不要だが、発生した場合はできるだけはやめの対処をおすすめする。

あとは持病とまではいかないが過走行のパジェロミニ(8万キロ以上)は点火プラグとイグニッションコイルが交換時期にきている場合がある。

特にパジェロミニのイグニッションコイルは2気筒で1本を使用するタイプ。1本1気筒のタイプより2倍負荷がかかり、かつ4気筒で高回転を多様しがちな4A30型エンジンではイグニッションコイルにかかる負荷もかなりのもので、一般的な軽自動車のイグニッションコイルの寿命目安である8万キロよりも短めと考えたほうが良い。

過走行のパジェロミニで点火プラグ、イグニッションコイル、プラグコードをセットで新品交換すれば燃費改善や加速向上などが期待できる。

2代目パジェロミニ(H53/H58)の燃費改善について


パジェロミニに搭載されたエンジンは4気筒の高回転型。そのため点火プラグやイグニッションコイルの劣化がはやく、車重やカタログ燃費以上に燃費を悪化させる要因となりうる。

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特に2代目パジェロミニは生産終了から新しいものでも10年は経過し、安い中古車なら10万キロを越えた個体を買うケースもあると思う。軽自動車の点火プラグはイリジウムでも5万キロが限界だが、高回転なパジェロミニのエンジンでは4万キロが限界とみる。

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そしてイグニッションコイルもセミダイレクトイグニッション式のため2気筒で1つを併用(残り一個はプラグコードで供給)するタイプ。1気筒1個タイプよりも劣化がはやく、点火プラグが劣化してくるとイグニッションコイルへのダメージも大きくなる。

そのため過走行なパジェロミニ(8万キロ以上)の場合は点火プラグやイグニッションコイル+プラグコードを新品交換することにより燃費アップやトルクの回復などが期待できる。

なお、点火プラグの限界を越えて使用し続けた場合、プラグ先端の金属がシリンダーに溶け落ちバルブを損傷させエンジンブローを引き起こす場合もある。その際はエンジン載せ替えやオーバーホールなど高額な修理費用がかかるため、特に現状渡しの中古車を購入した場合はまず点火プラグやイグニッションコイルの確認をオススメする。

※H53/H58A型 H51A/H56A型 パジェロミニ用NGK点火プラグ プレミアムRX4本 DCPR7ERX-P 


※H58A後期16バルブSOHCターボ&自然吸気エンジン用イグニッションコイル




※H51A/H56A型、H53A/H58A型の16バルブSOHCターボ用/自然吸気エンジン用プラグコード


インテリア


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インパネ。後期型ではインパネが刷新されスタイリッシュに変化。インパネの助手席側、運転席側の両方にカップホルダーを。助手席アッパーグローブボックス、センターボックスを新たに装備し使い勝手を向上させている。

ステアリングは基本はウレタンステアリングホイールで、特別仕様車などでは本革巻ステアリングホイールとなる。

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スピードメーターもデザインが変更され3眼タイプとなり、2010年8月マイナーチェンジではエコランプが追加された。

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フロントシートはセパレートタイプ。後期型ではブラウン系のシート表皮とドアトリムクロスに変更された。

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リアのシートは引き続き補助的なもの。

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リアシートを倒せばそこそこの荷室が出来る。

まとめ


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2代目・後期型のパジェロミニはリフレッシュされたフロントデザインとインテリア、改善したATの燃費など近代化が図られたマイナーチェンジとなっている。2代目デビュー当初はオーソドックスな角目ヘッドライトでベーシック感が強かったが、この後期型ではそれが改善されよりスタイリッシュに変化した。個性的なモデルゆえにこの顔面変更の価値は大きく、それまでのイメージを刷新するものであった。

ただし、パジェロミニそのものは1tちかくもある車重ゆえターボ無しでは非常に加速が悪い点に注意。ターボ仕様であってもその他のターボ車と比べると鈍足で、非常にゆっくりと加速する。ターボだからといって加速性能を求めるではないモデルなのだ。燃費も悪く、さらにはその大きなタイヤは、交換時に軽自動車でありながら値段が張るので、その点も考慮する必要があるだろう。

その分、特に冬期時は街なかの除雪されていない雪道では、小さなタイヤを履いた軽自動車では不安定な道でも大径タイヤと高い車高で難なくクリアできる。雪国では非常に心強い1台だ。

普通の軽自動車以上に、維持費がかかってしまうが軽自動車でも雪道での走破性能を求めたい人には良い選択肢だろう。ボディ(フレーム)も強固に作られているので、他の軽と比べると少し安心だ。さらに年式が新しい最終モデルでは一番故障の心配が少ないだろう。

パジェロミニは2012年末に生産が終了したものの、昨今はSUVが人気となる中、軽自動車でもジムニーが注目されその影響は中古車に飛び火しボロいジムニーでも高いという事態に。その一方でパジェロミニの中古はかなり安価なのでそういった需要にも答えられそうなモデルである。

なお、2008年10月にはパジェロミニ史上初となるOEMモデルが日産へ供給された。日産版では「キックス」となり、専用フロントグリルにより日産のエクストレイルを彷彿とさせる顔つきと専用カラーの「ラズベリーレッドパール(赤系)」が与えられている。デフォルメはこの程度なのだが、グリルが個性的なため不思議と日産風に見えるため少し個性や違いが欲しい場合は日産版も要チェックである。

2代目パジェロミニと比較しても日産版のタマ数が少ないので、他人と被りづらい。
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