2013
12/08
日

N-BOX、N-ONEに続くNシリーズとして2013年11月にデビューしたN-WGN(エヌワゴン)。Nシリーズ最後発のこのモデルは、かつて販売されていたゼストの後継モデルとして、売れ筋であるムーヴやワゴンRのライバル車種として投入された。ライバルと似たような売れ筋のボディフォルムにホンダらしい直線基調のフロントデザインを与えたことでノーマルモデルでもベーシックでありながら非ファニー(可愛らしい)系の万人向けするデザインとなっている。
モデル構成は他社と同様にノーマルモデルのN-WGN、カスタムモデルのN-WGNカスタムの2種類を設定。スズキやダイハツと違うのはデビュー当初からノーマルモデルでもターボエンジンモデルを設定する点で、ターボモデルにありがちな極端な価格上昇を抑えている点は良心的だ。
エンジンはN-BOXやN-ONEと同じS07A型を採用。これにCVTを組み合わせ、ゼスト時代の4ATは完全廃止された。S07A型はナトリウム封入バルブやツインインジェクションシステムの採用で優れた低燃費と高出力&高トルクを両立させた。エンジン技術に定評のあるホンダらしいエンジンである。この他アイドリングストップ機構を備える。
安全技術としてはN-BOXやN-ONEと同じていたエマージェンシーストップシグナル、VSA、ヒルスタートアシスト機能を全グレードで標準装備。自動ブレーキのシティブレーキアクティブシステムはサイドカーテンエアバッグシステム・前席用i-サイドエアバッグシステムをセットにした「あんしんパッケージ」としてグレード別にオプション設定または標準装備となる。

フロントのデザイン。ホンダらしい同社のミニバンである「ステップワゴン」を彷彿とさせるデザインだ。直線を基調としたヘッドライトにグリルレスとし、代わりにメッキパーツを台形状に配置。ノーマルモデルでも特有の顔つきとなり、カワイイ顔が多い軽自動車とは少し違ったキャラクター感が出ている。

なお、ターボ仕様ではわかりづらいがグリル左右に小さな開口部が付く。

サイド。N-BOXと比較するとボンネットの面積が多く全高も低く抑えられている。デザイン的にも軽ワゴンっぽくバランスが取れている。最近のこの手の軽自動車は、ボンネット周りのエッジを効かせ運転席からの見切りを良くするデザインが主流。ワゴンRもムーブも同じようにボンネットの角が高くなっている。足元は標準でフルホイールキャップ。

ターボ仕様では専用のアルミホイールとなる。

リア周りは後部座席後方、窓ガラス付近のデザインが少し変わっている。ブレーキランプはLED仕様。エマージェンシーストップシグナルは全グレードで標準装備。

エンジンはS07A型3気筒のNAとターボの2種類を設定。ターボエンジンは最高出力64ps(47kW)/6000rpm、最大トルク10.6kg・m(104N・m)/2600rpmを発生する。N-ONEと同じく、ノーマルモデルにもターボエンジンを設定している点がミソで、ターボが付いていても130万ぐらいから購入可能だ。また、自然吸気エンジンでも最高出力は58ps(43kW)/7300rpm、最大トルクは6.6kg・m(65N・m)/4700rpmと軽自動車のエンジンにしてはかなりの高出力。これはツインインジェクションシステムとナトリウム封入排気バルブを採用したためで、スズキの「デュアルジェットエンジン」のような直噴エンジン並の燃焼効率が得られている。圧縮比も11.8とかなり高め。トランスミッションは全グレードCVTのみで、駆動方式はFFと4WDが用意される。この他にアイドリングストップシステムを備え、安全装備としてはVSA(ABS+TCS+横すべり抑制)とヒルスタートアシスト機能が全グレードで標準装備。約30km/h以下での前方車両との衝突の回避・被害軽減をサポートする「City-Brake Active System(シティブレーキアクティブシステム)はG・AパッケージとG・ターボパッケージで標準装備とし、それ以外では「あんしんパッケージ」としてオプション設定される。

インパネ。廉価グレードのCやGグレードではステアリングがモノトーンで、エンジンスタートも従来タイプだが

上級グレードのG・ターボパッケージやG・Lパッケージではステアリングにシルバー塗装パーツやオーディオコントロールが備わり、エンジンスタートもプッシュスタート式でイモビライザーとセキュリティアラーム付きとなる。

スピードメーター。全グレード(ターボ付きを含む)でタコメーター無しのシンプルなタイプ。
エコインジケーター搭載で、エコ運転時には緑色で表示。

フロントシートはベンチシートタイプ。

リアシート。スライド機構(スライド幅200mm)付きで足元の広さを調節可能だ。

ラゲッジルーム。

リアシートを倒した状態。

N-WGNはNシリーズの第4弾として投入され、ホンダらしいエクステリアに自然吸気エンジンでも高トルクなエンジンを搭載する軽ワゴンである。エクステリアはカスタムでなくともベーシックかつ精悍な部分も併せ持っておりワゴンRやムーヴとはまた違った外観となっている。加えて高トルクなエンジンとCVTのファイナルギアのハイギヤード化により自然吸気エンジンでの実燃費は比較的高いのも特徴だ。この手のジャンルの軽は似たり寄ったりな部分が多いがホンダのN-WGNでは個性的なエクステリアと高い実燃費で差別化がなされている。
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